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2013ワインテイスティングクラブ

第229回

ポムロールvsサンテミリオン

平成25年10月09日

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№01 2006 CHATEAU PICQUE CAILLOU

生産地:フランス ボルドー地方メドック地区ぺサック&レオニャン
葡萄品種:カベルネ・ソーヴィニヨン50%、メルロー50%
「シャトー・ピック・カイユ」の売りと言えば、まずはその土壌が持つ、ポテンシャルの高さが挙げられます。何と言っても、かのオー・ブリオンの畑と数百メートルしか離れていないというのですから、魅力あるワインを生み出す立地条件は十分に整っていると言えそうです。

2006年はカベルネ・ソーヴィニヨン50%、メルロー50%から造られており、ブドウは手摘みで収穫され、新樽30%で12ヶ月熟成されます。鮮やかな銀朱色をしたワインからは、ジンジャーやペッパー、スパイスのノートと共にアロマティックで良好なノーズが感じられ、調和のとれた滑らかな口当たりからも、ワインが例年通りバランスの良い、コスト・パフォーマンスに長けた作品に仕上がっていることが分かります。

№02 2006 LA TOUR DU PIN

生産地:フランス ボルドー地方サンテミリオン地区
生産者:ベルナール アルノー、アルベール フレール
葡萄品種::メルロ(80%)、カベルネ フラン(20%)

シュヴァル ブランのオーナーが、シュヴァル ブランの隣りの区画で、シュヴァル ブランと同じ哲学で葡萄を育て、醸造し、熟成させたワイン

シャトー シュヴァル ブランのオーナーが、シュヴァル ブランの隣の区画で造るワインで、2006 年ヴィンテージがファーストリリースです。彼の大志は、類の無いテロワールのもつ偉大な可能性を引き出すことです。ピエール リュルトンの推進力の下、シュヴァル ブランのチームは、その畑と深い付き合いをすることにしました。葡萄を育て、醸造し、熟成させる。それらの過程全てが、シュヴァル ブランと同じ哲学をもって行なわれます。

ワインは深い赤色をしており、縁には紫がかったニュアンスが見られる。
香りはフレッシュかつ複雑であり強烈で、素晴らしく纏まった木の香りのニュアンスがあり、チェリーやイチゴ、ラズベリーのような愛らしい赤い果実の香りがフローラル香と混じり合います。
アタックは力強く滑らかで、絹のようなタンニンのストラクチャーに導かれ、果実の品質の良さが感じられるフレッシュな香りが後味に残ります。

収穫はすべて手摘みで行われ、畑の多様性を尊重する区画管理の努力を無駄にせぬよう、あえて小さなタンクで醸造されるという「妥協なきワイン」。

№03 2002 Chateau Certan De May

生産地:フランス ボルドー地方ポムロール地区
葡萄品種:メルロ70%、カベルネ フラン25%、カベルネ ソーヴィニヨン5%

セルタン・ド・メイの畑はポムロルの最も標高の高い土地にあり、ヴィユー・シャトー・セルタンやペトリュスに囲まれた素晴らしい立地からの恩恵を受け、リッチで凝縮感のあるワインを次々と世に送り出しています。

ワインは何年もの間、別のシャトーで造られていましたが、1974年から、現在の所有者オデット・バロー・バダール夫人と息子のジャン・リュックによってリッチで、凝縮感のあるワインが続々と生まれ、セルタン・ド・メイの名をこのアペラシオンのスターシャトーのひとつにしました。

セルタン・ド・メイがポムロルで最も有望なワインのひとつとして姿を現したのには、いくつかの理由があります。まず、1976年古い木製の発酵槽がステンレス製に取り替えられました。さらに、ジャン・リュックに与えられる権限が大きくなり、品質を高めるためにあらゆる取り組みが行われました。また、セルタン・ド・メイではブドウを出来る限り遅く収穫し、長期間のマセレーション(低温浸漬)によってワインが凝縮。 長い熟成のためのタンニン(渋み)を備えるようになりました。

セルタン・ド・メイは、ハーブやスパイス、レッドカラントやチェリーなどの複雑な香りが印象的。オークの新樽70%の使用によって新樽の特徴と、よく熟し凝縮した果実味とが完璧に結合し、見事なバランスです。

第228回

昨今のブルゴーニュ・ルージュ

平成25年09月11日

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№01 ROEDERER ESTATE QUARTET BRUT

生産地:アメリカ カリフォルニア
生産者:ロデレール・エステート ROEDERER ESTATE
葡萄品種:シャルドネ70%、ピノ・ノワール30%

ロデレール・エステート・カルテット・ブリュットは、フランスのシャンパンメゾン「ルイ・ロデレール」がカリフォルニアで手がけるスパークリングワイン。

その特徴は、カリフォルニアにおいてはほとんどのワイナリーが買い取りブドウからワインを生産するのに対し、ロデレール・エステートは100%自社畑のブドウを使用していること。それを行っているのはこのカリフォルニアでここだけです。
 4つ(=QUARTET)の区画から厳選されたブドウを用い、ルイ・ロデレールの特徴といえるリザーヴワインをブレンド。その味わいに深みとバランスを与えます。

アッサンブラージュはゴージャスな雰囲気を盛り上げるライトなゴールドの輝き、洋梨やヘーゼルナッツの複雑で重層的なアロマ。リッチな味わいとシャープなキレを併せ持ち、バランスの良さは本家譲り。

№02 2008 Gevrey-Chambertin Mes Favirites

生産地:フランス ブルゴーニュ地方
生産者:ドメーヌ・アラン・ビュルゲ Domaine Alain BURGUET
ロバート・パーカーjr.をして、もし彼が特級畑を持っていれば★★★★★は確実だろう、と言わしめた生産者。その他、数多くの専門家達からも『村名ワイン最高の作り手』と高い評価を集めている。
葡萄品種:ピノ・ノワール100%
当主のアラン・ビュルゲ氏は、1946年から父親の下で10年間働きながら、修行を積み、1972年に定年退職をした畑の持ち主に畑を借りる事によって独立を果たしました。その後も購入や父の遺産などで少しづつですが所有地を増やし、今では現在はジュヴレ・シャンベルタン村に、6.2ヘクタールの畑を所有しています。 当初の元詰め量は半分、残り半分はネゴシアンに売っていたが、1998年からはすべて元詰めしています。

アラン・ビュルゲ氏が設立当初から気をつけている事は、摘芽・摘房は葡萄の生態系を崩す事として考えており、収穫時に選別する作業を念入りにする事によって完熟した立派な葡萄を採取する事に成功しており、品質は、3ツ星のシェフ・セレクションにジュヴレイ代表で選ばれる程です。

名前の通り、彼自身の”お気に入り”でもある”メ・ファヴォリット”は25区画をブレンドして造る渾身のキュヴェ。小さな花を集めて束ねたブーケのようであり、口に含むと丸く優しく口中にその果実味が広がる。また、キメ細やかなタンニンが全体的にこのワインをまとめている。果実味、酸味、タンニンのバランスが非常によく、エレガントなワイン。

栽培: 彼自身の畑は33年間、有機栽培、自然の流れをさまたげるという理由で摘芽等は行わないが、剪定は厳しく行い凝縮した葡萄を得ることに成功している。年に数回手で除草を行っている。 60年以上の古木からは25~30hl/haの低収量、収穫の際選果を行い、さらにテーブルでの2度目の選果、さらにその後粒での選果の計3回の選果を行う。

醸造:ほぼ100%の除梗後、軽く破砕し、温度管理はあまりせず自然のままで最高35℃という比較的高温で10~15日程発酵させる。発酵を緩やかにするためのSO2は使用しない。ピジャージュはバクテリアが増殖しないように最低限行う(なるべく抽出はしない方向)。ルモンタージュは行わず、発酵後、極短いマセラシオンを行う。

熟成:ブルゴーニュルージュで2~3%、村名で10%、プルミエクリュのシャンポーで60%、ヴィエイユ・ヴィーニュ物だと25%程の新樽比率ので13~14ヶ月熟成され、澱引きや清澄等を行わずに、珪藻土で軽く濾過をして瓶詰めを行う。

№03 2004 VOLNAY FREMIETS

生産地:フランス ブルゴーニュ地方
生産者:マルキ・ダンジュルヴィーユ MARQUIS D`ANGERVILLE
葡萄品種:ピノ・ノワール
マルキ・ダンジュルヴィーユは約200年に渡り、ヴォルネイでワインを造り続けています。
こちらのドメーヌは 世代を超えてワイン造りができるようにすること、さらに徹底した低収量を信条としています。
そのため、このドメーヌは化学肥料に頼らず、有機肥料を使用するなど、極力自然に近い造り方を心がけています。また畑を耕すのにも鋤を使い、時間をかけて丁寧に耕し、収穫は全て手摘みで除梗100%行われます。こうした徹底した自然的農法により、その世代だけでなく世代を超えてその素晴らしいテロワールを使えるように心がけているのです。

もう一つの信条である、低収量では 「偉大なワインはブドウの収量を制限した収穫から生まれる」という理念に基づき、1株につき6房に抑えて凝縮した質の高いブドウを作っています。

収穫は全て手摘みで除梗も100%行われます。醗酵前に低温で果皮浸漬を行い、温度管理がしやすく、外気との遮断が容易という理由から、アルコール醗酵は木製の開放桶で約14日間行います。熟成は228Lの樫樽で15~18か月間行われ、年にもよりますが新樽比率は約25%になります。

ポマールの近く、ヴォルネイの中でも北に位置するこちらの畑では、果実味が豊かで、ヴォルネイの他のワインと比べてもグラマラスです。しかし本質は繊細で、ピュア、優美でエレガント。ヴォルネイらしさを失ってはいません。

第227回

ひさしぶりのオール白

平成25年07月03日

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№01 2010 Chablis Premier Cru Vaillons

生産地:フランス ブルゴーニュ地方
生産者:William Fevreウィリアム・フェーブル
葡萄品種:シャルドネ
 創立1850年。1950年に社名になっているウイリアム・フェーブル氏が相続しました。彼は積極的に畑を買い増し47haに拡張、そのうち15.2haがグラン クリュとシャブリ最大のグラン クリュ所有ドメーヌとなりました。
 1998年跡継ぎのいないフェーブル氏はドメーヌを売却することにし、彼の所有する畑の素晴らしさに16もの買い手が名乗りを挙げました。その中で選ばれたのが、同じブルゴーニュにあるドメーヌ ブシャール ペール エ フィスの復活に成功していたアンリオ家でした。

 ジョゼフ・アンリオ氏はウイリアム フェーブルの類まれな畑の能力を最大限に生かすため様々な改革を行いました。その一つが当時まだ31歳だった若手醸造家ディディエ・セギエ氏の登用です。セギエ氏は1998年、収穫のわずか1週間前に抜擢されたばかりでしたが、それまで機械で行われていた収穫を手摘みに急遽変更する(シャブリでは手摘みは珍しく、大手ドメーヌで行っているところはありませんでした)など、次々と改革を行っていきました。そしてかつて新樽を多く使用していたフェーブル氏の時代から一変し、新樽は使用しない透明感を感じさせるワインとなり、「最もピュアで最もエレガントな白ワインを造る生産者の1つ」(『ル クラスマン』)と表現されるようになりました。

 醸造所はグラヴィティシステムを採用し、ポンプなどを使わずに重力により果汁を移動させることにより、果実にかかるストレスを減らしています。プレスは短時間(1時間半から2時間)で、プレス果汁を低温にて軽く清澄。ヴィラージュとプルミエ クリュは樽発酵とステンレス発酵を使い分け、グラン クリュは樽にて発酵させます。

 熟成はヴィラージュがトータル6~10ヶ月。一部を樽で熟成させ、残りはステンレスタンクを使います。プルミエ クリュはトータル10~12ヶ月、約50%のワインを4から10ヶ月樽熟成させ、残りの期間はステンレスタンクを使用。グラン クリュはトータル約15ヶ月。80%は樽で4~10ヶ月熟成させ、残りの期間はステンレスタンクを使用します。シャブリらしいフレッシュ感とミネラルを生かすため、いずれも新樽は使用していません。

№02 2004 Chassagne-Montrachet 1er Cru Les Chaumees

生産地:フランス ブルゴーニュ地方
生産者:Philippe COLINフィリップ コラン
葡萄品種:シャルドネ
 シャサーニュにおけるトップクラスの名を馳せたドメーヌ・ミシェル・コラン・ドレジェはミシェル・コランが、ジョルジュ・ドレジェの娘、ベルナデットと結婚して創設。0.16haの特級シュヴァリエ・モンラッシェは遡ればドレジェ家からもたされたクリマ。
 ミシェル・コランにはフィリップとブリュノというふたりの息子がおり、2003年をもってミシェルは事実上の引退。ふたりの息子が畑を相続 それぞれ独自の道を歩む。このフィリップ・コランは兄。兄弟はふたりとも父の造りを踏襲し、白ワインは圧搾後の果汁をまず温度管理のしやすいステンレスタンクでアルコール発酵。

 発酵がある程度旺盛となったところで小樽に移し、残りの発酵を完了させてマロラクティック発酵、熟成へと進む。兄弟は似通った造りでも、面白いことにワインのスタイルは異なり、フィリップがエレガンス嗜好なのに対してブリュノはよりリッチさを求めているよう。

№03 2008 MEURSAULT

生産地:フランス ブルゴーニュ地方 ムルソー村 
生産者:DOMAINE FLORENT GARAUDETドメーヌ・フローラン・ガローデ
葡萄品種:シャルドネ100%
醸造:全て除梗を行い、フランソワ・フレール社製のアリエ産フレンチオーク樽(400l)で醗酵
同オーク樽(400l)で18ヶ月熟成 (新樽率75%)

 モンテリー村に拠点を置き2008年が初ヴィンテージとなる新らしいドメーヌ「フローラン・ガローデ」。
 父はモンテリーの組合長を務め、コント・ラフォンの醸造長を務めた事でも知られるポール・ガローデ。 そして祖父はコント・ラフォンの小作人だった事でも知られるジョルジュ・ガローデです。

 フローラン・ガローデはその祖父ジョルジュ・ガローデの醸造所と畑を引き継ぎ各アペラシオン、各クリマの特性に忠実なワイン造りを行っております。新しい生産者とは言え、ジョルジュから受け継いだ畑は高い栽培密度で手入れの行き届いた古樹。かつてはコント・ラフォンのワインに使われていたムルソーをはじめその恵まれた環境を1年目から余すことなく見事に発揮しております。
 祖父が管理していた時代にこの畑の葡萄はムルソー最上級の造り手「コント・ラフォン」に供給されていた非常にポテンシャルの高い村名畑En Gargouillotより収獲。

 モカ系のコクのあるアロマに、蜂蜜やオレンジコンポート完熟したリンゴ等の香り。トロみを感じさせる奥深く密度の濃い果実味には満足感がありムルソーらしいシャルドネの風味が良く表現されております

№04 2009 MEURSAULT

生産地:フランス ブルゴーニュ地方
生産者:COMTES LAFONコント・ラフォン
葡萄品種:シャルドネ

ドメーヌ・デ・コント・ラフォンは言わずと知れたムルソーのスぺシャリスト。
世界の白ワイン、トップ生産者10傑(2006年『デキャンタ誌』においては第2位)に入り、ムルソーのもうひとつの巨匠、コシュ・デュリと双璧をなしています。
 現オーナーのドミニク・ラフォン氏は4代目。父ルネ氏の代で名声を不動のものにした後、現在のドミニク氏の代では、醸造テクニックに偏っていた古い手法から一新しました。新しい醸造技術を取り入れるとともにブドウ栽培にも重きをおき、大きく飛躍。ムルソーの造り手たちの指南となったのです。その功績はムルソー全体の評価を高めたといっても過言ではありません。
 ビオディナミ(有機栽培)を実践し、収穫を最小限に抑えることで非常に高品質な葡萄を育て、瓶詰めまでの間、澱引きや濾過を一切行わないという製法で、非常に濃密で芳醇な白ワインを作り上げています。

コント・ラフォンの村名ムルソーは、村名と言っても、シャルム、ジュヌブリエール、グット・ドール、クロ・ド・ラ・バールという名立たる一級畑の若樹と、そのほかの3つの村名畑の葡萄から造られています。それぞれの畑にはリッチネス、ミネラル感や張り、エレガンスなど、それぞれ異なった葡萄の長所がありますが、ブレンドの妙技によってそれらが引き立っています。
 エレガントで高級感がありますが、強すぎない控えめなワイン。 洋ナシや白い花の、魅惑的で甘い香りが口いっぱいに広がり、リッチな果実味とボリュームが絶妙なハーモニーを生み出しています。


第226回

世界一周カベルネの旅

平成25年06月05日

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№01 2009 BAD GIRL

生産地:フランス ボルドー地方
生産者:Jean-Luc Thunevinジャン・リュック・テュヌヴァン
葡萄品種:セミヨン70%、カベルネ・フラン20%、ミュスカデル10%

 いつも新たな課題に果敢に挑むジャン・リュック・テュヌヴァン氏。フランスにおける最高のスパークリング・ワインの一つとしてシャンパーニュと堂々渡り合えるような「クレマン・ド・ボルドー」を造りたい…
そんな想いをテュヌヴァン氏のパートナー・ミュリエルさんが形にしたのがこちらの「バッド・ガール」です。

 アントル・ドゥ・メール北部の晩熟な区画で栽培されたブドウは、糖度と酸度のバランスがクレマンにとって最高に適したものになるといい、手摘みで収穫された果実は低温でのアルコール発酵の後、軽く清澄と濾過が施されます(マロラクティック発酵は行われません)。瓶内二次発酵は常温12度のセラーで20ヶ月に渡って行われ、 思わず手に取りたくなるようなポップなラベルを貼られて市場に送り出されます。

№02 2004 Almaviva/Baron Philippe&Concha y toro 

生産地:チリ D.O.バレ ド マイポ
葡萄品種:カベルネ ソーヴィニヨン(87%)、カルメネール(13%) 

 アルマヴィヴァは、ボルドー第1級シャトーのムートン・ロートシルト(ロスチャイルド)を運営するバロン・フィリップ・ド・ロートシルトとチリの大手ワイナリー、コンチャ・イ・トロが共同で生産するワインです。

 特別なワインのための葡萄は、マイポ バレーの最良の畑からのものです。低い収穫量、理想的な気候、成熟する期間の高い放熱と低い最低気温がワインに完全なバランスを与えます。手作業で、15kg入りのケースを使って収穫しています。破砕、除梗して、発酵タンクに入れます。4日間の醸しの後、ワインの一部は自生酵母で発酵させます。発酵過程は、最高30℃までに温度を調節しながら、とても伝統的で自然な方法で行います。良質なタンニンのより良い抽出が出来るように、後発酵は3週間続きます。マロラクティック発酵の後、複雑さを得るために、12ヶ月間、異なった樽製造業者からの信頼のおけるフランスのオーク樽で熟成させます。出荷前に、6ヶ月間瓶で熟成させます。

 少し紫がかった深いルビー色の中に、赤いベリー類のエレガントなブーケがあり、ほのかな調和のとれた木の香り、バニラ、スモーク、タバコ、ブラックベリージャム、カシス、皮の風味があります。口当たりは、良い構成があり、フルボディで力強く、柔らかで絹のようなタンニンが、瓶の中でさらなる熟成を必要としています。後口はとても長く感じられます

№03 2002 Chateau Calon Segur

生産地:フランス ボルドー地方 メドック地区 サンテステフ村
生産者:ガスクトン家
等級:AOCサンテステフ 格付3級
葡萄品種:カベルネ・ソーヴィニヨン65%、メルロー35%

 メドック格付中最北端に位置する歴史の古いシャトー。繊細な味わいと豊かな香りは、かつての所有者セギュール侯爵が最も愛したシャトーとしても有名です。

ハートをモチーフとしたラベルデザインから女性的なイメージを抱きますが、実は香り高く、豊満で力強いワイン。そもそもハートマークは、当時ラフィットやラトゥールのオーナーでもあったセギュール侯爵が、「わが心カロンにあり」とこのシャトーへの愛情を公言していたことに由来します。あふれんばかりの果実味と心地よいタンニンが口中に広がるパワフルなワインです。
パーカーポイント89-91点!ワインスペクテーター誌92-94点!IWC90-93点獲得!

 この伝統的な牙城で造らているのは、引き締まった、構造のしっかりした、潜在的に長命なワイン。色は光を通さないほど濃いルビー色、紫色で、ほどほどに閉じてはいるが将来有望なノーズは赤や黒系の果実に、ローム質の土壌や森野下生えの趣が織りまざっている。心地よい舌触りをしており、ミディアムボディからフルボディ、タンニンは強いが、しかしながらなんと内向的なことか。ほかのヴィンテージと比較するのは難しいが、輝かしい1988年の現代版かもしれない。
メドック・オブ・ザ・ヴィンテージのひとつだ。 ロバート・パーカーJr

№04 1990The Red Eden Valley Cabernet Sauvignon Merlot

生産地:オーストラリア 南オーストラリア エデンヴァレー
生産者:Mountadamマウントアダム
葡萄品種:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー
 1972年に設立されたマウントアダム社はシャルドネの栽培にかけてオーストラリアのパイオニアーとして認知されています。先代の社長であるアダム・ウィン氏は ボルドー大学を主席で卒業した後、ムルソーやピュリニー・モンラッシェ村の著名なドメーヌで醸造の訓練を積み自らのワイナリーを立ち上げました。後にヴーヴークリコの傘下となりますが、現在のオーナーであるデヴィッド・ブラウン氏が個人ワイナリーとして買戻し、家族経営ワイナリーとして新たなスタートをきっています。
 カシス、プラム、タバコの葉の様な香り。牛肉、キジ、ハトなどの味の強い鳥。ステーキ、チェダーチーズに合う。
 このワインは1998年頃仕入れたワインです

第225回

トスカーナの名門、フレスコバルディ

平成25年05月08日

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№01 FANTINI SPUMANTE CUVEE COCOCCIOLA

生産地:イタリア アブルッツォ州
生産者:フォルネーゼ
葡萄品種:ココチオーラ
ファンティーニはファルネーゼの新しいブランド名です。シャルマ方式によるスプマンテで、低温でゆっくりと発酵させています。とてもクリーンで美しい気品ある味わいです。かなり冷たくした状態でもアロマが広がり、おいしく飲めるように造られています。
シャンパーニュのリュイナールが使用しているのと同じボトルに詰められ、アルミニウム製のメタリックラベルはワインクーラーに長時間おいても剥がれません。ラベルの中央に埋め込まれたクリスタルビーズは、あの、スワロフスキーによるオリジナルです。コルク栓にもこだわり、コルク臭のリスクの無いDIAMを採用しています。

№02 2010 LUCENTE

生産地:イタリア トスカーナ州
生産者: LUCE/ルーチェ
等級:IGT
葡萄品種:メルロ 75%、サンジョヴェーゼ 25%

スーパータスカン、ルーチェのセカンドワイン。近年イタリアで爆発的人気を博している「スーパータスカン」。ルーチェは1995年にマルケージ・フレスコバルディとロバート・モンダヴィの2つの家族が共同で立ち上げました。ロバート・モンダヴィと言えば、ルーチェの前にカリフォルニアで「オーパス・ワン」を大成功させた、天才醸造家です。 この二つの家族がタッグを組むことによって「スーパータスカン "ルーチェ"」が誕生しました。
ルーチェが他のスーパータスカンと異なる点は、カベルネ・ソーヴィニヨン主体の造りではなく、あくまでイタリアの土着の品種サンジョヴェーゼを多用し、イタリアらしさを残そうとした点です。
ルチェンテは綺麗な赤紫色。 赤系果実、桜、野イチゴ、黒コショウ、ミルクチョコレートの香り。 上品で絹のようなタンニンで、アルコールが全体の丸みや味わいの豊かさを醸し出します。主に果実の風味が強く残り、余韻はルーチェのように長く残ります。全体的にルーチェらしさを引き継いだスタイル。

№03 2008 GIRAMONTE

生産地:イタリア トスカーナ州
生産者:FRESCOBALDI/フレスコバルディ
等級: IGT
葡萄品種:メルロ80%、サンジョヴェーゼ20%

フレスコバルディはトスカーナで最初に外来種の栽培に取り組み、また醸造や熟成には古くからステンレスやフレンチオークの樽を導入するなど、伝統 を尊重するとともに最新の技術にも積極的に挑戦し続けてきました。トスカーナ最高の地に9つのワイナリーを持ち、テロワールの個性を活かした最高品質のワインを造り上げることが彼らの信念です。

カスティリオーニはフレスコバルディのなかでも最も古い畑のひとつです。10世紀に建てられ、19世紀以降その変わらぬ建築様式を守っています。カスティリオーニの城館はフレスコバルディ家の30代に及ぶ人々が残した遺産を今に伝えています。
リッチで妖艶な味わいに魅せられる、メルロ主体のジラモンテ。
メルロとサンジョヴェーゼを新樽で15ヶ月熟成させたジラモンテは、非常に濃厚な味わいが特徴です。溢れんばかりの果実味と心地よいタンニンが口中に広がるパワフルなワインです。

№04 2007LAMAIONE

生産地:イタリア トスカーナ州
生産者:FRESCOBALDI/フレスコバルディ
等級:IGT
葡萄品種: メルロ100%

カステル・ジョコンドは19世紀末、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを初めて造り、瓶詰めした歴史ある葡萄園の1つです。
昼夜の寒暖差があり乾燥した気候は葡萄栽培に最適。151haあるブルネッロの畑はブルネッロ生産者のなかで最大規模を誇ります。1976年からはモンタルチーノで初めてメルロの葡萄畑を作り、メルロ100%の傑作「ラマイオーネ」を生み出しました。

ライマイオーネはシナモンを思わせる繊細な香りやカシス、ブラックベリーのようなフルーティな香り、 樽によるバニラやコーヒーの香りが複雑に漂います。

第224回

ワインの王バローロ

平成25年04月10日

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№01 2011 Jairo Vino del Lago Bianco

生産地:イタリア ヴェネト州
生産者:ヴィッラ アンナベルタ
等級:ヴィーノ ダ ターヴォラ
葡萄品種:ガルガネーガ(70%)、ピノ グリージョ(20%)、ソーヴィニヨン(10%)
《アパッシメントで、糖分、エキス、アロマを集約させた白ワイン》
 アパッシメントによるワイン。使用する葡萄の90%を、実の付いた枝を幹から切ってしまい(翌年のための枝だけ残して)、そのままワイヤーにぶら下げて約1ヶ月乾燥させます。その過程で、完熟度も酸の量も変わらずに、葡萄から15~20%の水分が失われます。そして、糖分、全てのエキス、アロマが集約され、残糖が6~7gありながらアルコール度を13.5%までにすることが出来るのです。運んで乾燥させるよりコストは抑えられますが、リスクは大きくなります。その後、圧搾して、澱と共に約3ヶ月間発酵させます。あざやかな黄金色。なめらかでやわらかいアタック。低めの酸。レモンやライム、程よい苦味と爽やかな余韻があり、タンニンも感じます。約20万本を生産します。「ジャイロ」は、ローマ時代にワインを保存する入れ物(他ではアンフォラと呼ぶ)を、ヴェネト地方で「ジャイラ」といったことにちなんでいます。また「ラーゴ」は湖のことで、「湖のワイン」ということになります。   

№02 2006 Barolo Monvigliero

生産地:イタリア ピエモンテ州
生産者:テッレ デル バローロ
等級:D.O.C.G
葡萄品種:ネッビオーロ   熟成:樽(フランス産、スラヴォニア産)24~30ヶ月間
バローロのエリアの中でも北に位置するヴェルドゥーノ村、モンヴィリエーロの畑。土壌は砂質と粘土石灰質。収穫は10月に手摘みで行ないます。除梗し、やわらかくプレスします。アルコール発酵は、定期的にポンピングオーバーをしながら行ないます。2度タンクを移しながら澱引きした後、マロラクティック発酵させます。フランス産とスラヴォニア産のオーク樽に入れて約24ヶ月~30ヶ月熟成させます。その後、さらに12ヶ月ボトルで熟成させます。オレンジがかったガーネット。スミレ、野生のバラのブーケになめし皮やスパイスの混ざるノート。味わいは、ドライで非常にしっかりとしたタンニン、ヴェルヴェットのようにしなやかで非常にバランスのとれたワインです。

№03 2008 Barolo Cannubi Boschis

生産地:イタリア ピエモンテ州
生産者:ルチアーノ・サンドローネ
等級:D.O.C.G
葡萄品種:ネッビオーロ
 「バローロ・カンヌビ・ボスキス」は、ルチアーノ・サンドローネ氏によるフラッグシップアイテム。
ルチアーノ・サンドローネ氏は、もともと大手のネゴシアン(マルケージ・ディ・バローロ)で働いていました。1977年に生まれ育ったバローロ村の外にある小さな区画を購入して独立。自らのワイン造りを始めました。
 そして「バローロ・ボーイズ」を牽引したマルク・デ・グラツィア氏と1982年に出会い、グラツィア氏と共にバローロ新世代組のリーダー的存在として知られるようになったのです。
 さらに評論家のマット・クレイマー氏は、サンドローネ氏を評して「バローロに期待される長期熟成に堪える強い背骨と、早くから飲める近づきやすさという今日の需要とを結びつけようという試みは、まことに刺激的だが真摯なものであり、しかも成功を収めている」と褒め称えています。
 「肉厚で力感がありながら、柔らかい」というスタイルを指針とし、バローロ屈指の畑である「カンヌビ」から、ネッビオーロの可能性を十二分に引き出した作品を送り出していますが、こちらの2008年ヴィンテージはパーカーポイント95点獲得という、限りなく満点に近い快挙を遂げています。
 醸造及び育成:非常に低い収量と熟したぶどうがルチアーノ・サンドローネのワインの特徴である。彼の醸造法は比較的古典的で、10~14日かける。一部のマロラティック発酵はフレンチオークで行なう。しかしながら、過去10年間にわたってサンドローネは、55リットルのフランス産バリックよりも大型の200リットルのトノーを好むようになってきた。そのため、バローロの村に近い彼の現代的なワイナリーには両方の樽が存在する。ロバート・パーカーJr「世界の極上ワイン」より

第223回

注目のジャナスと新生ビュルル

平成25年03月06日

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№01 2009 CONDRIEU LA DORIANE

生産地:フランス コート デュ ローヌ地方
生産者:エティエンヌ・ギガル(E.GUIGAL)
葡萄品種:ヴィオニエ

 コート・ロティを代表する造り手として、世界中にその名を知られている「ギガル」。
コストパフォーマンスに長け、安心して飲める日常使いのワインから、プレミアムクラスの高級ワインまで幅広いアイテムを揃え、一大帝国を築き上げています。

ギガルと言えば「ラ・ムーリーヌ」「ラ・ランドンヌ」、そして「ラ・テュルク」など、いずれも単一畑のブドウを使って造られるコート・ロティが有名ですが、このコンドリューも今ではジョルジュ・ヴェルネに代わって「ムッシュ・コンドリュー」となっています。
※樹齢35年、わずか2ヘクタールの自社畑から造られるギガルのドリアン(単一畑)は、「モンラッシェやディケムにも匹敵する」と言われるコンドリューの最高峰。

天然アルコールは14%近くまで達している。半分はオークの新樽で、半分はステンレスタンクで熟成されるこのワインは、完全なマロラティック発酵を経て、とりわけ顕著な、クリ―ミーでとろりとした舌触りの特徴を与えている。辛口といえ、トロピカルフルーツが花のような香りと下敷きとなっているミネラル分と混ざり合って、途方もなくすばらしい香りを放ちます。

強烈に香り高く、スパイシーで、極めて豊かでセンセーショナルなこのラ・ドリアンは、有名なコンドリューのホテル兼レストランである「ボー・リヴァージュ」を望む丘陵斜面のぶどう畑からギガルがつくった、最も優れたワインです。

1994年から2007年まで、連続13ヴィンテージで平均94点のパーカーポイントを 獲得しており、こちらの2009年ヴィンテージも95点。

№02 2009 Vacqueyras Fûts deChêne

生産地:フランス コート デュ ローヌ地方
生産者:E.A.R.L. ビュルル
葡萄品種:葡萄品種:シラー、グルナッシュ   熟成:バリック(2~3年樽)2年間

ビュルルのクラシック ワインとバリック熟成の融合による新境地。

ヨーロッパの顧客のリクエストがきっかけとなり、’05年から造る樽熟成のスペシャル キュヴェです。シラーにグルナッシュを数パーセントブレンドし、その一部を樽で2年間熟成しています(残りはノーマルのヴァケラスへ)。非常に強いボディ、柔らかな舌触りです。樽の風味はほのかに感じられ、果実味をさらに引き立てています。ペッパーやハーブの香りが余韻に広がります。ビュルル家のクラシックなスタイルと樽によるモダンスタイルの融合で、ビュルル家の新境地です。シラーには、ブラックチョコレートが良く合います。タンニンの硬さが消え、フルーティさが前に出るためです。

№03 2010 Vacqueyras Cuvée Prestige

生産地:フランス コート デュ ローヌ地方
生産者:ドメーヌ フォン サラド(ベルナール ビュルル)
ビュルル家の長男ベルナール ビュルルは、「果実味があって、リッチなスタイルのワインを、しかもお値打ちな価格で」というポリシーを持っています。
葡萄品種:グルナッシュ(50%)、シラー(50%)
葡萄畑:ヴァケラス、標高150mのなだらかな斜面に位置する0.7ha。14箇所の区画に分かれている。
土壌:下層土に粘土を含むマール(泥灰土)。 仕立て:コルドン ロワイヤ、1本の樹に6房残す。
平均樹齢:40年(最も古いもので60年) 生産量:2,000本
熟成:1年、2年、3年樽に入れマロラクティック発酵を行い、12ヶ月熟成させる。樽はアリエ産のもの。テイスティング:ダークルビー色。ブラックベリーのアロマ。しっかりとしたボディと骨格。持続性がある。

2010年のヴァケラス キュヴェ プレスティージュは、ほとんど同じ比率でシラー、グルナッシュをブレンド、タンクとオーク樽で熟成。しっかりとしたタンニンと骨格がある。この抑制の効いた、控えめな2010年は熟成の可能性がある。インクのような紫色。非常に集約されており、クレーム ド カシス、ブラックベリー、樟脳(カンフル)、そしてトリュフの香りの後ろから、スパイスボックスやオーク樽のニュアンスが感じられる。2~3年寝かせるべき、少なくともこの先10年は楽に熟成できるだろう。

91点+ 「ワイン アドヴォケイト 203」

№04 2006 Chateauneuf du Pape Cuvee Chaupin

生産地: フランス コート デュ ローヌ地方
生産者:Domaine de la Janasseドメーヌ ド ラ ジャナス
葡萄品種:グルナッシュ100%

代々ぶどうを生産してきたサボン家が、1973年より元詰めを始め、「ドメーヌ・ド・ラ・ジャナス」を設立しました。現在は父親のエメ・サボン氏と、ぶどう栽培と醸造学の学士を持つ息子のクリストフ・サボン氏によって運営されています。彼らの所有するシャトーヌフの畑は分断されており、あらゆる土壌にまたがっています。それぞれの畑の管理は困難を極めますが、これこそがジャナスのワインを複雑性を持った素晴らしいワインにしているのです。近年、質の高さやメディアなどの影響もあり、爆発的に人気が高まっている造り手です。
甘草、花、地中海のキルシュ・リキュールのような風味がします。

力強さと奥行きが感じられ、骨格がしっかりした印象です。豊富な果実味がとても魅力的。酸もしっかりしているので長い熟成に対するポテンシャルが高いといえるでしょう。
このワインの真価が引き出されるまで、少なくとも4~5年はセラーで熟成されることをお奨めします。20-25年は充分に持つ素晴らしいワインです。

第222回

カリフォルニアカベルネ特集!

平成25年02月06日

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№01 1999 Chateau MONBOUSQUET BLANC

生産地:フランス ボルドー地方 サンテミリオン地区
品種:ソ-ヴィニョン・ブラン70%、ソーヴィニョン・グリ30%

1993年にジェラール・ペレス氏の所有になり、コンサルタントにミシェル・ロラン氏の起用、醸造所を新設、ブドウ畑に灌漑設備を完備するなどシャトーの改革が行われました。
2006年のサン・テミリオンの新格付けでは、グラン・クリュ・クラッセに昇格し、人気・実力ともに急上昇中のシャトーです。
品質が急上昇中のシャトー・モンブスケが、1997年から造っている辛口白ワイン。
この「モンブスケ・ブラン」、こちらのワインのコンセプトは「サン・テミリオンで素晴らしい白ワインを作ることが可能であるということを証明すること」。
ブドウはすべて手作業で収穫・選別され、アロマティックな風味を完全に抽出するため、新樽で6ヶ月間熟成。瓶詰めにする前に最終的なアッサンブラージュが行われ、無清澄・無濾過でリリースされます。南方系のアロマティックな香り、スモーキーな香りと特別なグラ(粘着性のテクスチュア)。驚くほど濃い調和をもたらす白ワイン。

№02 2006 Chateau LAFORGE

生産地:フランス ボルドー地方 サンテミリオン地区
生産者:ジョナサン マルテュス
葡萄品種:メルロー90%、カベルネ・フラン10%
栽培・収穫・醸造
double guyot(ダブル・ギヨ)方式。グリーン・ハーヴェストの実施。葡萄樹1株に4房まで。収穫量30hl/ha。手摘み収穫。葡萄は小箱に入れワイナリーへ運び込む。選果・除梗の後、再度選果。葡萄の移動にはコンベヤーを用い、ポンプは使用しない。

木製開放桶にて低温浸漬を行う。高い温度で発酵。ピヤージュやポンピングオーバーにより皮からの抽出をすすめる。 フレンチオークの新樽にてマロラクティック発酵。パトナージュを行いながら澱とともに6ヶ月おかれ、荒々しさを和らげるためミクロブラージュも行われる。その後14~18ヶ月熟成させる。
サンテミリオンのシンデレラワイン「ル・ドーム」をプロデュースしたことで一躍有名となった英国人醸造家、ジョナサン・マルタス氏が、「ル・ドーム」のセカンド的ワインとして手がけたのが「シャトー・ラフォルジュ」です。 「シャトー・ラフォルジュ」の畑はサンテミリオンの町の北側に位置しており、なんとワインは「ル・ドーム」と同じ老木から造られ、剪定も同様に行われているのですから、注目せずにはいられません。ファーストヴィンテージは1998年。 高い新樽比率で醸造されており、深く濃い紫色と、メルローらしさ溢れるリッチでふくよかな味わいが印象的な一本です。
 「ル・パン」を意識して造られたということで、英国ではリリース前から噂の的だったとか。もちろん実際の仕上がりも、その期待に十分応えるものになっています。パーカーポイントは93点。

 野望は「シュバルブランを超える最高のサンテミリオンを造ること」…事業に成功して得た資金も、ワイン造りに惜しげもなく注ぎ込む実直そのものの醸造家「ジョナサン・マルタス」氏。英国人らしい真摯な雰囲気の彼が、ありったけの情熱を込めて完成させたスペシャルなワイン。

№03 2006 LE DOME

生産地: フランス ボルドー地方 サンテミリオン地区
生産者:ジョナサン マルテュス
葡萄品種:カベルネ・フラン75%、メルロー25%

超高級ワインとして彗星のごとく現れ、ロンドンでは一時期!10万円の値をつけたと言われるカルトワイン。(初ヴィンテージ1996年しかもサンテミリオン・プルミエ・グラン・クリュ・クラッセの、シャトー・アンジュラスの西側の砂利土壌の3区画の畑からの1956年と1970年植樹の古樹(VV)のカベルネ・フラン75%とメルロー25%を手摘み100%。しかも徹底したグリーンハーベストと低収量。(なんと一つの葡萄樹に4房しか残さないという超こだわり)しかもマロラクティックも新オーク樽で熟成も別の新オーク樽でラッキングという、新樽比率200%(1998年~2001年まで)で造られていましたが、2004年以降のヴィンテージでは、より生き生きとした柑橘系の爽快感を感じさせるタイプに変わりつつある。パーカーポイントは94点。

 手間と時間と資金を一切惜しまずワイン造りに打ち込み、その結果1999年に「ボルドートップ30」に選ばれるという快挙を成し遂げたジョナサン・マルタス氏。このような短期間で名声を得た理由には、並々ならぬ彼のワインへのこだわりと努力の結果に他なりません。

№04 1977 SOUTARD(蔵出し)

生産地:フランス ボルドー地方 サンテミリオン地区
生産者:
葡萄品種:メルロー65%、カベルネ・フラン35%

サン・テミリオンの隠れた実力派として、密かに多くのファンを獲得しているのが、こちらの「シャトー・スータール」。サン・テミリオンで最も古く、伝統あるシャトーの一つです。 メルロー65%、カベルネ・フラン35%で構成されるワインは20年以上持ちこたえることも可能と評される、強靭なボディーを持った長命タイプ。
10年では飲み頃にならないとまで言われており、無清澄・ノンフィルターで、旨味がぎゅっと詰まった濃い味わいが楽しめます。30年以上の熟成を重ねた古酒、1977年ヴィンテージ。
誰もが手を伸ばしたくなる「蔵出し」「ノン・リコルク」というハイクオリティ。