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最近、ベルトがきつくなっていませんか?(メタボリック症候群について)
(『広報しばた』 1159 1161 1163 より転載)
夫: おーい、日曜日はいっしょに買い物に行かないか?
妻: あら、珍しいわね。いつも休みはゴロゴロしてるのに。
夫: ちょっとズボンがきつくなってね。買い替えようかと思うんだ。
妻: やだわ、もう中年太りなの。結婚前はそんなお腹じゃなかったのにね。
夫: あのころはバスケットやってたからなあ。今は仕事が忙しくてそんな時間ないんだよな〜。
妻: あなた、学生のときと食べる量は変わらないけど、お酒を飲む機会は増えてるでしょ。それが原因なんじゃないの?
夫: とほほ、分が悪いや。
〜Dr.平塚のちょっと解説〜

 男性の肥満が増えています。特にお腹がぽっこり膨れる内臓脂肪型肥満は、動脈硬化を進める原因として注目されています。

 内臓脂肪型肥満は腹囲で判定します。立ったときのおへその高さでぐるりとメジャー(巻尺)を巻き、自然な呼吸で息をはいている時に測ります。
 男性は85cm以上、女性は90cm以上が内臓脂肪型肥満の赤信号です。
夫: どれ、測ってくれないか。
妻: ・・・あら、どうしましょう。89cmもあるわ。
夫: えっ!そんなはずでは・・・がっくり。そういえば検診結果に「メタボリック症候群に注意」って書いてあったなあ。
妻: え!なにそれ?どうしてそんな大事なことをだまってたのよ!
夫: 大事って、この意味が分るの?
妻: これ、見てよ。「広報しばた」に載ってるわ。ほら、「お腹が出ている人」ってあなたのことよ。
夫: そう何度も言うなよ〜。気にしてるんだから。どれどれ。
夫: う〜む。分らん。
〜Dr.平塚のちょっと解説〜

 【メタボリック症候群】


 内臓脂肪型肥満に高血圧、高血糖、血中脂質の異常が重なると、心筋梗塞や脳卒中の危険がかなり高まります。
(診断基準1と2の両方を満たす)
1.腹囲が男85cm以上、女90cm以上。
2.次のa〜cの中から2つ以上。
a 最高血圧130mmHg以上または(かつ)最低血圧85mmHg以上
b 空腹時血糖110mg/dl以上
c 善玉コレステロール(HDL)40mg/dl未満または(かつ)中性脂肪150mg/dl以上
妻: どうしたの?
夫: じつは苦手なんだ。こういう文章。
妻: あらまあ、どーれ。あなたはお腹が出てるから、1は文句無く該当!
夫: 嬉しそうに言うなよ。
妻: 検診結果の血圧は138/60mmHgだからaにも当てはまるわ。
夫: えーっ!ちょっと厳しいんじゃない?140までは正常と思ってたのに。
妻: 診断基準もお腹の出てる人には厳しいのね。
夫: くやしーっ。
妻: 診断基準の血圧もお腹の出てる人には厳しいのね。ほかの項目は?
夫: 空腹時血糖は96で余裕だね。HDL(善玉)コレステロールも40以上だから大丈夫。あれあれ、中性脂肪が188だ。あちゃー。
妻: これで決まっちゃったわね。
夫: でもさ、この程度の数字なら、薬を飲むほどじゃないんじゃない?
妻: 確かにそう感じるけど合わせ技で一本!ってところなのかしら。
〜Dr.平塚のちょっと解説〜

 【メタボリック症候群】


 肥満、高血圧、高脂血症、高血糖は、単独で軽症であれば、薬を使わずに生活習慣を正して様子を見ることがほとんどです。また、自覚症状もないので、なんとなく放置している方も多いかもしれません。ただし、これらのいくつかの症状が重なって現れると、突然の心筋梗塞や脳卒中の危険が高まります。これがメタボリック症候群の怖さです。
夫: 診断基準を見て思ったんだけど。これって結局、体重を元に戻せばいいってことじゃない。
妻: あら。頼もしいわ〜。
夫: でも男がダイエットに励むなんて、かっこ悪そうだなあ。
妻: そんなことないわ!すてきよ〜。
 
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