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○酒さえ飲まなきゃ・・・ 「酒さえ飲まなければ良い人なのに」という方は日本全国に沢山おられると思いますが、その典型のような方に会ってしまったので、書いちゃいます。 それはある町内会の方々が来られた時のことでした。送迎とも私がやらせていただきましたが、そのお迎えの場所がかなり道の狭いところでして、お客様を乗せてから太い道へ出ようと、徐行をして道を探しながら走っていますと、運転席の真後ろに座った男の方が「その道を左に行って・・・」と優しい声で道案内をしてくれたのです。とても丁寧に説明していただいたので、とても助かりました。で、旅館に着き、どの方か確認したかったのですが、真っ先に降りてしまい、どの方かはわかりませんでした。 そしてお昼も過ぎてしばらくたった頃、ロビーでテレビを観ながら、酔っぱらって通りかかるご婦人方に声をかけまくるおじさん1名。「私B町の出身ですが、もしやお隣のC町の方では」とか「ウチの子が今度B高校に行くんだけど、お宅のお子さんは」等々。幹事さんが1名付いていたんで、それ以上に問題にはなりませんでしたが、その幹事さんは私がお迎えをした団体の方だったので、送りも私。ということは、その酔っぱらいのおじさんも一緒。気が重くなる瞬間でした。 それで、バスでお送りする時間が来まして、その酔っぱらいのおじさんもどうにかバスに乗せ出発。しかし、そのおじさん予想通りバスの後部座席で「おーい!白鳥は居ないのか?瓢湖に行ってくれ!」などと騒ぎ出しました。ちょっと寄り道ですが、瓢湖の前を通るくらいは出来たのですが、幹事さんから「ちょっと用事のある人が居るので、時間通りバスを出して欲しい」と言われていたので、丁重にお断り。おじさんも回りの方々に説得されていました。しかし、その時私は重大な事実に気が付いたのです。私の背中越しに聞こえるそのおじさんの声、聞き覚えがありました。来る時に道案内をしてくれたあの優しい男の方の声だったのです。私は耳を疑いました。しかし、その後も「カラオケは無いのか!」とか「北島三郎の曲を流してくれ!」とか「水戸黄門が観たい!」などと騒ぐおじさんの声、間違いありませんでした。そのおじさんの変身ぶりに思わず感心してしまいましたが、そのうちに静かになったのでどうしたのかとルームミラーをのぞくと、すやすやとお休みでした。そして室内が静かになってしばらくして、目的地に到着。その酔っぱらったおじさんは目覚めると、また大声で「今からどこかへ行こう!」などと叫んでいましたが、結局奥様らしき方に腕をもたれてバスを降りられました。そして今度は少し酔いが醒めたと見え、バスが発車するときには、深々とお辞儀をし、手を振っていただきました。とてもうれしかったです。ただうるさいだけで特に害は無かったですが、自戒も込めておじさんにお伝えしたいと思います。「酒さえ飲まなきゃ、本当に良い人なのに」。 (2002年3月8日記載)。 |
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