○越後人はトーク嫌い!
 昨年当館にシンガーソングライターの梅原司平が来られて、というお話を以前しましたが(「梅原さんがやってきた」参照)、今年のコンサートでは私ついに実行委員会にまで参加してしまったのですが、新発田市文化会館でのコンサート終了後、アンケートを見ていた私はビックリ!。「歌手なのに話ばっかり」というのがあったのです。後で他の方に聞くと「話ばっかりじゃないか」と半分くらいで帰った人も2名ほどいたそうです。確かに梅原さんのコンサートは半分トークで半分歌、のようなもので、そのトークが絶妙で楽しくて考えさせられて、梅原さんの魅力の一つだと思っていた関西人の私にはわからないことでした。2時間のコンサートで3曲しか歌わなかったという『関白宣言』のSさんや、5曲しか歌わなかった『やっぱ好きやねん』のYさんほどではく、ちゃんと10数曲歌ったのに・・・とても残念な気持ちでした。しかもこの後、同じようなことが起こったのです。
 それは友人の新潟市のお店『鳥の歌』で行われた『夫赳寛(プーカングァン)ライヴ』で起こりました。狭いお店ですから、お客さんも20名ほどで、和気あいあいと演奏とトークが進む・・・と思われたのですが、3曲目に入る前、夫さんが昔ぷらっと新潟に来た時に占いのおじさんに捕まって・・・などという楽しげな話をしていた時に、私の後ろに座っていた男の方が「話ばっかりせんと、もっと歌えよ!」と叫んだのです。私はビックリしました。この話のオチが気にならないの?こんな楽しげな話の腰を折るとはどんな神経しているの?歌だけ聴きに来たの?トークも巧いんだしそれも含めて何で楽しめないの!・・・この男性、次の曲が終わると帰られました。その場にいた他の新潟県人の方々はどう思ったかわかりませんが、私ははっきり言ってホッとしました。とにかくライヴは大盛り上がりで終わり、持ってこられたCDも飛ぶように売れていました(と言っても枚数少ないけど)。
 そこで思いついたんです。そう言えば新潟のライヴハウスなどで、トークの巧いミュージシャンに会ったことがない!。今、新潟で注目されている高岡奈央ひなたもここ何年かたまに見ているけど、ちっともトークが巧くならない。その謎が解けました。客がこれだからです。京都のライブハウスでは、ヘビメタなど特定のジャンルを除き、話の巧くないミュージシャンは人気は出ません、と言うより、人気が出るとトークに自信が付いて面白くなるのかもしれませんが。例えば、某ベテランバンドのボーカルのトーク。バンドに双子が新加入した、それを聞かされたベースのおじさんが「へー、双子なの?どうりでよく似てると思った。で、歳はいくつ違うの?」という話に、客席では次々に「歳の違う双子が何処におんねん!」などというツッコミがうねりのように広がり、客席とステージの一体感が高まり、ライヴハウスは大いに盛り上がる・・・というのが関西では普通なのです。文化の違いをつくづく感じた次第であります。
 ちなみに京都に居た頃、『ジョニーへの伝言』以来、その歌唱力に定評のあるTさんののコンサートに行った友人が居ました。帰ってきた友人曰く「確かに歌は上手い!さぶイボ(鳥肌)が出そうやったわ。せやけどシャベリがもう一つやな!もう行かんでええわ。」この考え、三国峠を越える日は決してやって来ないでしょう。(2002年8月12日記載)
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