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1 「貧」という漢字を2つの部分に分けてごらんなさい。     (答え)「分」と「貝」

2 「分」をまた2つの部分にわけてごらんなさい。         (答え)「八」と「刀」

3 「八」は何をあらわしていると思いますか。           (答え)違う方向に分かれていく事

4 「刀」を絵に描いてごらんなさい 。

「貝」がお金を意味していることは何度もやってきましたので、みんな良く知っています。「八」は違う方向に分かれていくこと、刀は切って分けること。このような意味から、「お金や品物が分かれて少なくなっていくこと、それが、貧しい」だとわかります。
それに一言付け足して、「貧しくなるのは、お金や、品物だけ?」とたずねます。
すると、「心」って答えてくれる子がいるんですね。
「そう、心が貧しくなっちゃいけないね。今日は豊かな心で一日を過ごしましょうね。」
とうまくまとまります!

ところで貝がお金のかわりになるなら、海辺にいってたくさんひろった人は大金持ちになれますね。
貝塚などには、貝がたくさん捨てられていたようですから、そこで拾ってくれば、これまた大金持ちです。
そのようなことが本当にできたのでしょうか。
もし、できるなら、今でいう、金銀財宝、ダイヤモンドまでがごみ捨て場に捨ててあるようなものです。
みんながそのようにしたら、貝をお金のように価値のあるものとして使うことはできませんね。

さて、むかしのひとはどうしたのでしょうね。

貝がお金をあらわすようになったのは、どうしてでしょう。

「呪の思想」(白川静+梅原猛 平凡社)という本の中に、次のようにありました。

p.20
白川・・・・子安貝ですね。あの子安貝がね、中国の沿海でとれる所がないんですね。・・・・殷が滅びて周の国になっても、外人部隊として殷の軍団が残っていて、それに対する論功には貝を使うんです。貝は殷の部族に対してしか与えられていない。・・・・・

梅原 子安貝は中国では採れないんですか。
白川 採れないらしい。・・・
梅原 採れたら貝をお金にする訳にはいきませんですからなあ。・・・・

というような記述があります。
やはり貝は貴重な品物だったのですね。子安貝じゃないと価値がなかったようですが・・。


「貧」という漢字

(TOSS大阪「みおつくし」「なみはや」  奥 清二郎)
「貧」という漢字は5年生で習います。
これを2つに分けると、何になりますか。
「分」と「貝」になりますね。「分」は2年生、「貝」は1年生で習う漢字です。
低学年でこれらの漢字の成り立ちや意味を知っていたら、5年生で「貧」が出てきたときに、これ知ってるとなります。漢字は「分ければわかる」といいますが、逆にパーツの成り立ちを知っていれば、「合わせてわかる」ということができそうです。