研究主任のお仕事

※今年度(2004年度)は研究主任ではなく副主任なのだが、研究主任に近い仕事をしたり、学年の中ではメインになって動いているので、このコンテンツを継続していくことにする。


bP4    授業者の相談に乗る

校内の公開授業を行なうにあたり、学年内で誰が授業者となるかが決まる。
そうなると授業者にとって一番の相談相手になることが求められる。
同じ単元を授業するのだし、正に同じ目線で語り合えるというわけだ。

相談者として忘れてはならないのは次の二点だろう。

・授業者の意図は何か。
・校内研究全体はどういう方向に向かおうとしているのか。

両者に不整合が生じないようにすることが第一である。
特に後者は、研究の中枢に深く関わっている立場だからこそ、バランス感覚をしっかりもっていないと
「いい授業だけど、校内研究の方向と違うんじゃない?」
なんてことになりかねない。

もう一つ。

授業のアイディアを提供する。

「自分ならこうする」はもちろんのこと、「そうやりたいのであれば、こうやってみたら」と提案する。
もちろん後者は実際に自分がそういう授業をやるかどうかとは別問題である。
あくまでも授業者の意図を汲み取った上で提案する。
ようするにチャネリングをするわけだ。

さらにもう一つ。

指導案を見る。

指導案は、授業者が一人で書くために「書いた本人にしか理解できないようなもの」になってしまう場合がある。
誰が読んでも「授業者の意図と校内研究の方向の整合性が見える」ものでなければならない。
かつて書いたことがあったが、同じことを書き表すのにも複数のフレーズを提案できるようでないとといけない。
それらの中から、授業者が最も意図が伝わりやすい言い回しをチョイスできるようにしておかなければならない。
言い回しだけでなく、全体の構成にも言えることだ。
そのためにも、普段から文章作法の本などちらちらと読んでおく必要があるし、授業と関連する分野の書籍(一般書、教育書を問わず)を読んでおく必要がある。
その分野の専門用語や独特の言い回しって結構あるものなのだ。

授業者が「これでいける!」という手応えと自信を得てくれれば、相談者冥利に尽きるというものである。

2004.09.11記