研究主任のお仕事
bP3 職員図書としての教育書購入
教頭から相談を持ちかけられた。
「職員図書の予算を取ったんですけど、教育書を買いませんか?」
私の答えはNO!
なぜか?
まず、教師を二通りに分ける。
一方は「教育書を買う教師」。
もう一方は「教育書を買わない教師」。
さらに、教育書を買う教師は、「教育書を読む教師」と「教育書を読まない教師」に分けられる。
教師が教育書を読むのは「職業上必要だから」である。
そういう教師は、教育書を手元に置きたがる。
だから、自分で買って読む。
教育書を買って、読まない教師もいる。
意欲はあるのだが、何らかの理由で読むことがない教師である。
こういう人は、結局読まない。
教育書を買わない教師は、最初から読む気がない。
故に、職員図書を買ったところで、誰も読まない。
読む気がある人は、身銭を切って買う。
限りある予算を、使わないことに費やすのはもったいないので、私は職員図書で教育書を買うことに反対する。
心ある教師は自分で買う。
「それでも買わないよりいいじゃないか」
と思うかもしれないが、むしろ、
「職員図書で教育書をたくさん買っているから、うちの職員は研究熱心だ」
と錯覚してしまう方が怖い。
学校で買って、誰にも読まれない教育書・・・。
一般家庭にありがちな、インテリアと化して応接間に並んでいるだけの百科事典より始末が悪い。
2003.05.17記