研究主任のお仕事


bP1    来年度の校内研究のために

次年度の校内研究をスムースにスタートさせるために、研究主任がやっておくことは二つある。

1:来年度の校内研究の予備提案をしておく。
2:来年度、一番に授業を公開するための準備をしておく。

まず、1について。
新しい年度が始まってから「研究全体計画」を提案するのでは遅い。
校内体制ができつつある時期に共通理解(「検討」ではない)してしまわないと、スタートが遅れるのである。
「校内研究」をスタート時に組み込んでしまうのだ。

そのためには、前年度のうちに「来年度の校内研究はこれです」という基本ラインを示し、全職員で検討しておく必要がある。
私は、研究主任になってからずっとこれをやってきた。
来年度のメンバーや校内体制が見えない状態で、これを考えるのである。
しかし、逆に言えば
誰がどのポジションでも職員全員の理解が得られるものを作る
ということになる。
エッセンスを選び抜くわけだから、そういう点では、自分自身勉強になる。
詳細案は年度が変わってからでいい。

ただし、方向性は示すことができるが、全体計画だから、どうしても具体性に欠ける。
では、どうするか?
「こんな感じでやっていきましょうよ」
という授業を私自身が全校で一番に公開するのである。
もちろん、指導案も配布する。
これが2である。
準備はもう始めている。
自分ができないことを他の先生方に要求はできないし、してはいけない。
まずは、自分がやってみるのである。

以前、校長から

研究主任は孤独だ。

と言われたことがあった。
1と2が終わるまでは、確かに孤独な戦いである。
すべてを自分一人でやらなければならないからだ。
しかし、一旦動き出せば、あとは先生方が個々でやってくれる。
そのための最初の道をつけておくのが研究主任の仕事であると考えている。

2003.02.01記