飯豊連峰  石転ビ沢~西俣尾根 

梅花皮荘からの眺め 大渕のゲートから歩いて進む
約1時間で飯豊山荘 堰堤の広場で朝食
婆マクレより悪い今春現れた、悪場になってしまった(下ツブテ石付近) 雨の日は嫌だなぁ
結構、ダイナミックに崩落しています ウマイ水(水場)は開いていました
地竹原に雪がありません 滝沢ノ出合下流・・・
梶川ノ出合上の大石付近 融雪水が奔出していた
ハイハイ、夏道に上がりましょう 雪渓が安定して10分程で石転ビの出合・・・正面は門内沢
やや左が石転ビ沢(雪渓) 毎年、土石流出るこのルンゼも今年は大人しい
とはいえ、まだブロックは落ちてくるわなぁ 忍の一字で・・・・
やや梅花皮岳方向から北股岳 IUY棚卸中
24日地神北峰付近のハクサンイチゲ 頼母木山からのエブリ
三匹穴の水場 エブリともお別れです
 十文字池 隆蔵くん家の田んぼと梶川尾根・丸森尾根
   


日 時   平成25年5月23日(土)~24日(日)  
参加者  竹爺(IUY 小国山岳会) LTQ
行き先  飯豊連峰 石転ビ雪渓~梅花皮避難小屋~門内岳避難小屋~頼母木山~西俣尾根
天 候   5月23日 晴れ
      5月24日 晴れ

装 備  春山避難小屋泊まり装備
登はん用具:アックス・クランポン
雪山装備:ストック
ナビ用品:GPS、Mポインター、地図、シルバコンパス
防寒具:合羽で代用・、ダウンジャケット(薄物)
飲み物:水1,000ml
食料品 握り飯5個、パン2個 
その他 非常食1,000Kcal分
残 量  非常食
嗜好品 アルコール類・ツマミ類

コースタイム 事柄 備考
523
05時33分       梅花皮荘駐車場発(300m)
06時34分       天狗平P通過(420m)
06時53分       温身平(450m)
07時06分       上の堰堤(490m)  食事
07時31分       13年前の事故現場対岸、手を合わせる。
07時47分       下ツブテ付近トラバース道崩落。悪い・・・
08時04分       うまい水(600m)   水場は開いていた。
08時30分       地竹原に雪渓にがない(620m)
08時44分       滝沢の出合(665m)左岸側を通過。流芯部は凹んでいる。
08時52分       梶川の出合い(690m) 早めに右岸側に移る。梶川ノ出合が開くのは時間の問題
09時10分       790m付近からようやく、雪渓が安定・・・・ヤレヤレ
09時30分       石転ビの出合着  食事(870m) 夏靴なので渋々クランポン着用
10時39分       ホン石転ビの出合(1,250m)食事 休憩
11時39分       北股沢の出合の上で食事 (1,500m)   
11時50分       北股沢の出合発・・・・さ~て頑張るべぇ
12時35分       梅花皮小屋着(1,850m)

524
07時35分       梅花皮小屋発(1,850m)
08時09分       北股岳(2,024.9m) 休憩
08時38分       ギルダ原(1,880m)
08時53分       門内岳(1,887m)   
09時08分       門内小屋 WC清掃
09時27分       門内小屋発
09時48分       扇ノ地紙(1,889m)
10時07分       地神山(1,849.7m)
10時16分       地神北峰のやや南側でHZUと落ち合う(1,789m)
10時56分       頼母木山(1,730m)
11時10分       頼母木山発
11時40分       三匹穴(1,450m)
12時21分       枯松峰(1,184m)
13時08分       西俣ノ峰(1,023.3m)
14時00分       大曲(530m)
14時25分       西俣ノ尾根取り付き(330m)
14時36分       民宿 奥川入(305m)
14時45分       梅花皮荘P着(300m)

概略
事前情報で月末に道路が大渕~天狗平間が開通するらしいので、登山者が多く入る前に静かな石転ビ&少ない雪情報収
に門内のWC清掃
を絡めてIUY(竹爺:小国山岳会)を誘って計画した。

記録
5月23日(土)
5時30分スタートで梅花皮荘のPでIUYと待ち合わせて出かける。天気は上々で気持がよい。ノンビリと四方山話をしながら、天狗平を目指す。
毎度のことながら、舗装道路を歩くと云うのは気分のよいものではない。
暫く歩いて行くと、いつもは雪橋のあるオフタガリを見下ろすポイントに来たけれど、数週間前にHZUがここを通過した時に既に雪橋はなかったが
出合の雪も僅かである。

天狗平付近の平坦地には雪はほとんどない。丸森尾根登山口を送り、湯沢のゲートを通過して梶川尾根の登山口を通過して温身平。
上の堰堤で食事。ハラヘッター。キタキタ・・・・飯豊の吸血鬼のブヨ(ブト・ブユ)虫除け等モノともせず果敢に噛みついてくる。
ボクはあまり虫の刺咬症であまり悩むことはないが、ブヨだけはダメ(勿論ハチは別格)です。
かなり長期間跡が残り痒い思いをしてしまいます。

堰堤を越えて、悲しい場所を通過する。13年前の5月登山道から見える場所で、会社の従業員がゼンマイ摂りで落命した。
ここを通過する度に手を合わせている。あれから何度通過しただろうか?


暫く進んで下ツブテ石付近に近付く。先般のHZUがネットで伝えていた箇所である。ナルホドこりゃ結構崩れたなぁ~って感じで登山道というより
はゼンマイ道。以前お助けヒモが下がっていた辺りだ。な~んか雨の日は通りたくねぇなって感じである。
どっちにしても、一般登山道という感じではなく、これでは石転ビの出合までのトレッキングの場合でも少々考えモノ。
一般登山道レベルではないので要注意だ。藪で高度感があまりないけれど、落ちればタダでは済まない。

その後、ウドのある場所で間もなく崩壊するであろう雪橋の通過を巻いて処理して登山道に降りた。後続の単独の登山者が追いついてきた。
うまい水は開いていた。ほどなくヒコエムノ平~婆マクレ。

通常、この時期であれば、婆マクレを通過して、地竹原に出るところで、安定した雪渓に乗り、ノンビリと雪渓歩きとなるのだが・・・
今年は、地竹原には雪が無くてIUYとボ~然。少ないとは思っていたが、これほどとは思わなかった。

気を取り直して、少し夏道を進んでから再び雪の上に出たけれど、流芯付近の雪渓は凹んで気のせいか音も感じる・・・
滝沢のF1は開いてはいないようだけれど、右岸に渡れなくなるのも近そうである。左岸側の厚そうな場所を歩いて梶川の出合に近付いた。
さて・・・左岸通しはもう、かなり嫌な雰囲気だ。出合手前が高く盛り上がっている厚みのありそうな場所があるので、ここで右岸に渡り梶川ノ出合
は通過した。ヤレヤレ・・・・来週は、梶川の出合は高巻だろう・・・・スキー・ボードには厳しい条件だ。

梶川ノ出合を通過したらしたで、昔事故のあった大岩付近も悪く素直に通過出来ないので、夏道に一度上がってから雪渓に戻った。
ここからは、安定した雪渓となる。10分程歩いて石転ビノ出合。ハラヘッターで大休止。
今回は多くの部分で夏道を歩くことになるので、石転ビも夏靴で登るので、出合からクランポン(アイゼン)を履く。
あ~いやだなぁ~クランポンは履くだけで疲れるから、あまり好きではない。雪の柔らかい今の時期なら、冬靴であれば、アックスがあれば多分ボクは自分自身では問題ないと思っている。ただ、一般的ではないと思う。

次の目標はホン石転ビ沢の対岸の休憩ポイント。石転ビを登るうえで、休憩ポイントが上部になると限られてくる。
先人が教えてくれた場所というのは、それなりに意味があるので、こういうのは忠実に守っていきたいものである。
以前、このホン石転ビ沢の対岸に上がる際、デブリのせいでとても傾斜が強くて雪も硬くスリップしそうなので、半端なところで
クランポンを付けている際、ホン石転ビ沢から大きな落石が飛んできて、もう少しで会の後輩を事故に遭わせるところだった。
歩き難い程度であり、滑落の心配が無い場所だったのでやはり、ガマンすべきだった。

ホン石転ビの対岸の休憩ポイントで休憩と食事。IUYが本調子でない。というか不調な様子。御身内で不幸があってから、ヤマでも日帰りの軽め
の山行が主体だっただろうから、荷物の重量と身体がシンクロしないのだろう。
実を云うとボクも昨年あたりから荷物の重量と歩行スピードが合わずに変なバテ方をすることが何度もあった。
2月に肩の手術をしてから、泊まりは初めてなのである程度軽量化(ビールは6缶はやめて、4缶にした・・・その他)はしてきた。

いつも土石流で雪渓を汚すルンゼも出ているには出ているけれど、例年からすると少ない。次の休憩ポイントは北股沢の出合い付近。
ここは、上部の雪の残りかたで比較的安全な休憩場所が変わってくる。また、黒滝が割れる頃になればまた、それはそれで比較的安全な
場所、かなり落石が集中する場所も変わってくるので現場でよく傾斜等から落石が転がるコースをイメージしたい。

ユックリ登って北股沢出合の休憩ポイントに近付くとIUYの知人で毎週の様に石転ビに足を運んでおられる方がカメラを携えたっていた。
何でも、昨年、心臓の手術をして、ドクターからあまり無理しない様に云われているので、今日はここで下山する。とのこと・・・
最後のワンピッチ・・・高低差概ね360m前後、傾斜も強い。今日は落石、ブロックもなくホントに平穏だ。

何と云うか、修行の様に黙々と歩を進める。時々振り返り登高した標高差を観てはガッカリする。この繰り返しをヒタスラ続ける。続ける。
小屋の屋根が見え始めた。でも、ここからまだ少しある事を知っているのでヌカ喜びせずに登り続けて梅花皮岳避難小屋到着。

管理棟の前で、FBに石転ビの状況をUPして、一休みしてから、IUYに給水システムを見せて頂いた。小屋まで引水できるか微妙な様子
その後は、ノンビリする。
気の早いハクサンイチゲが既に咲き始めていた。

夕方酒も廻り、ソロソロ頭がクルクルパーになりかけた頃、新潟山岳会の康くんが現れた。ダイグラを登り今日、ここまで来たとのこと。
さて、では仕切り直しの酒飲み。個人的なことで最近、節目になりそうなアクションを起こしているし、そもそも昨晩寝不足・・・・
ってんで、意識も言語も不明瞭になるまでアルコール変調してしまったワケす。


5月24日(日)

オラ、オギレ~とIUYにせかされようやく、フラフラと起き上がる。
後片付けしてコーヒー飲んでから北股岳目指して歩きだす。
北股岳からは、門内を目指して降る。

え~え~頑張りますよ、ヘロQ・・・
門内小屋に到着して、IUY、康くんにお手伝い頂いて、門内小屋のWC掃除。ありがとうございました。
また、今回清掃したのですが、GW前にWCの開放をしたのですが、汚れも少なく大変キレイにお使い頂いたようです。
ご利用者の皆様、ありがとうございました。
ザッと管理棟、本棟を確認し異常なしとして門内小屋を後にした。

清掃して今度は、頼母木山を目指す。小国山岳会々長のHZUが今日、日帰りで頼母木山に来るという。
合流して一緒に下山する段取りだ。

稜線上に付けられた夏道は一切の雪がなく夏靴が快適である。地神山辺りから盛んにIUYがヒトココを気にしている。
やはり尾根が遮蔽支障物となり感度が悪いようだ・・・・本当は違ったんだけど、正しい操作をしたHZUも同様だったので
そういう、ことなのだろう。

地神北峰の少し南側でHZUを視認した。無線でIUYとHZUが交信して、対象番号を勘違いしていることが発覚。
HZUと合流して一休みしてから、頼母木山で休憩。食事。

西俣尾根がこれほど長い事にはまだ気がつかないでいた。
頼母木山から西俣尾根を降り始める。少し北廻り込んで、夏道(?表現の仕方が難しいな)に入る。偽頼母木(頼母木平)を通過して
雪原を降る。HZUが水場観るか?と云うのでお願いした。実は、こんな遅い時期にこのルートを通ることがないので、水場の存在を知ることが
なかった。夏、上部の雪原の雪が消失するまでは水は摂れそうな地形である。

三匹穴で休憩。樹林帯に入ると、どこをどの様に通っているのかサッパリ判らない。
以前に荷揚げ等で雪の少ない時期に入った場合、既に落葉しているし、その他の時期は雪のある時期なので今回の様に樹林帯の木の葉が
繁茂している状態は初めてなので、雪の時期にアタマに入っている地形図と今の現場がリンクしない。

暫く降ってイキナリ『オオドミ』の看板・・・・まだ、この程度しか降っていないのか・・・・
それでまた、オオドミから、枯松峰までが長い。雪がある時は、パッパ~っと通過するイメージだがそうは問屋は卸さない。
枯松峰で一休みして、エブリサシを眺める。枯松峰から西俣ノ峰を目指す。

あ~嫌になってきた。って感じで西俣ノ峰。全然どこを歩いているか判らないので辛い。
西俣ノ峰から下も同様にどこをどう歩いているか判然としない。やっと十文字池に着くと、池が露出し始めていた。
晩秋に池は観た事があるけれど、雪解け時期の池は初めて観た。

大曲までくると本格的に暑いし疲れてきた。身体がまだ暑さ慣れしていないのだろう。
嫌になる急な降り。ただ、ここだけは雪の時期と大差ないので感覚のズレはほとんどないので気が楽といえば、そんな気がする。

西俣尾根の取り付きから、民宿奥川入荘を目指す。
奥川入荘では、隆蔵くんが田植えの準備中、「お疲れ~遊んでね~で田植え手伝え~」・・・・スミマセン遊んでばかりで。
HZUが奥川入荘に設置させて頂いた登山届BOXに投函された届を回収。

IUYと梅花皮荘の風呂に行き、カラスの行水のボクは先に風呂から出ると廊下でいっちゃん達に会った。倉手山に登ってきたようだ。
あ~疲れたぁ。トマトジュースをごくごく。
坂町のラーメンあしらで、ウメ塩ラーメンを食べて、門内小屋管理棟の鍵を中条の亀山さん宅に届けて帰宅した。

IUY、康くん、HZU、お世話になりました。





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