飯豊連峰 頼母木山(1,730.0m)  西俣ルート


民宿 奥川入荘 横山氏 大曲で一息
あちゃ~い・・・西俣ノ峰のLFD 風もなく穏やかなお天気です
それにしても、暑い GWって感じじゃな~い
赤津山・二王子岳 北部稜線
秋ちゃんとハタノさん 地神山
頼母木小屋 赤い屋根がカワイイ 山頂からの下山は藪
黒崎山の会のみなさん 新緑が斜面を駆け上がる
エブリサシダケにお別れ・・・また来る 核心の吹き付けは上部に雪は多くないが大渕寄りが怖い

日 時  平成27年04月29日(水・祝)
参加者 LFD、竹爺、ハイジ(小国山岳会)

      ウタマルマン(長井山岳会)
      秋ちゃん(新潟山岳会)
      LTQ

行き先  飯豊連峰 頼母木山 (1,730.0m)
天 候  晴れ
装 備  春山日帰
登はん用具:アックス(縦走用ピッケル)
ナビ用品:地図・シルバコンパス・GPS
防寒具:合羽・薄手のダウン
飲み物:ポカリスエット1.0L×1・水1.5L
食料品:握り飯3個 調理パン 


コースタイム 事柄 備考
05:43 梅皮花荘前発          (299m) HZUは膝の不調で黒崎山の会メンバーとは同行できないとのこと。
05:56 奥川入荘発            (308m) 登山計画書やら、集合写真やらで隆蔵くん一家にお手数を掛けてしまった。
06:07 末端尾根取付          (320m) かなり雪が少ない
06:32 大曲                 (530m) あちゃ~い・・・・ブナの芽吹きが美しいね
07:12 十文字池             (710m) いくら、雪が少なくても、十文字池は雪の下
08:08 西俣ノ峰             (1,023.2m) 後ろの黒崎山の会の方が追いついてきた。
09:19 枯松峰              (1,184m) 空腹に耐えかねて、枯松峰の下で食事。
10:40 三匹穴              (1,450m) やっぱり、雪が少ない。
11:32 偽頼母木             (1,675m) 藪・・・・山頂へは左の残雪を拾い、最後は藪突入で登山道へ
11:44 頼母木山             (1,730m) こんなに暖かく風がないのは本当に珍しい。

12:48 山頂発               (1,730m) 暖かく気持が良いのでついつい長居。というか、帰りたくないなぁ・・・・
12:54 偽頼母木             (1,675m)
13:06 三匹穴              (1,450m)
13:40 枯松峰              (1,184m) それにしても暑い・・・随分遠くに居るハズの黒崎さんの声が聞こえる・・・
14:31 西俣ノ峰             (1,023.2m)
14:50 十文字池             (710m)
15:05 大曲                 (522m) ここで、ハタノさん先行して下山
15:40 末端尾根取付          (320m)
15:50 奥川入荘着            (308m) 隆蔵くんに下山報告・御礼
16:00 梅皮花荘前着          (299m) お疲れ様でした。梅皮花荘で加齢臭漂う汗を流して帰途に就く


概要
岳友の竹爺から、少し前に、日帰りで頼母木に行かないか?と誘われて、GW後半は北アの計画があったので、29日は?との提案にOKの返事
。直前になり、LFDも加わってくれるとのこと。&黒崎山の会さん、とHZUがほぼ同じ時刻で同ルートを登るとのことで、大賑わいとなった。


記録
車泊から目覚めて準備を始めると、ウタマルマンが「おはよ~す」と現れた。なんでも、彼も0時頃に来たそうだ。
LFD、ハイジ、竹爺とみんな揃い5時30分集合出発の予定だが、HZUがひざ痛のため黒崎さんに同行出来ないけれど、見送りに来ると言う。
それなら、少し待ちましょう。
いっちゃん、が元気な姿を現し、あら?ハタノさんもいるよ。
何だか、ゴソっと集まった感じです。

梅皮花荘から歩いて民宿奥川入荘に移動、民宿のダンナの隆蔵くんが出迎えてくれた。
豪雪地である飯豊連峰の数少ない冬ルートの入山口の一つが西俣ノ峰を経て登る西俣ルートであるが、民宿奥川入荘から先は、奥川入荘の
横山家の私有地である。冬から残雪期の飯豊の常連は皆知っていることだけれど、通行の際には横山家の方に一言かけて欲しい。
最近、その奥川入荘に登山届のポストが設置された。隆蔵くんに手伝ってもらって皆さんの集合写真を撮って頂き出発。

この春は雪解けが早い。奥川入荘から先の田圃の中も農道が露出している。単独のハタノさんは先行していく。
適当な所から取り付くけれど、ほぼ末端だ。弥輔親分、痩せた急登グイグイ飛ばす。
大曲までに、既に一汗絞られた。大曲からダイグラ、本山(飯豊山)方向を眺めるが、やはり尾根が黒々としている印象だ。

この冬は一度にドカンと積もって、暖かくなり、溶けて暫くして、またドカンと降った。
そして、ゲリラ豪雨みたいに狭小なエリアにドカ雪が来た傾向もあった。
一発、一発、ドカンと降る雪はインパクトがあるけれど、積算降雪量はあまり増えないことがままある。
毎日、30㎝位ずつ、年末頃から、2月末まで連綿と間断なく降る、真綿で絞めていく様な降り方がシーズンを通せば降雪量の多いシーズンに
なると思う。

大曲から上は、イワウチワ、カタクリが盛り。イワウチワは白っぽい株と赤っぽい株が混生していてカワイイ。
十文字池、直下の急斜面の雪も少なくなっていて問題はない。
いくら、雪が少ないとはいえ、十文字池はまだ、雪の下だ。池の上を歩いて西俣ノ峰を目指す。

西俣ノ峰肩に出る急登を前に、少しの給水タイム。
それにしても、なんという暑さだろう。
ワシワシ登って西俣ノ峰・・・・エブリサシ岳がど~ん。
目指す稜線がうねりながら続く。フルーツやら、トマト等で喉を潤す。
程なく、黒崎さん御一行も到着。ここから三匹穴までがなか長いね。
下の十文字池から、西俣ノ峰まではほぼ雪上登行。西俣ノ峰から枯松峰までは雪堤と夏の踏み跡を行ったり来たり。
ただ、冬期とは異なり、危険個所はほぼ見て判るので、雪庇は余程せり出している雪庇に近付かない限りは大丈夫だと思う。

さて、次のターゲットは枯松峰、ここの場面では1,100m付近から枯松峰(1,184m)までの間は毎年(必ず)同じ場所に巨大な風紋
(最大のモノは深さ10m前後)になろうか?段差というか若干U字形をしている雪の地形、樹木はほとんどなく、ホワイトアウトしている時は
この風紋の急傾斜に戸惑い、何か大きな間違いをしているのでは?という不安感を持たせるには充分な大きさだ。お天気の良い時は何故
毎年、同じ場所に同じ様な雪の造詣が創られるのだろうか?とLFDと首を傾げる。

枯松峰の少し下で、空腹に耐えかね食事。それにしても何度も繰り返すが『暑い!』
枯松峰付近から、大渕から天狗平に至る林道を眺めると、まだ、かなり危険な状態であることが判る。
核心の吹き付け付近は上部のブロックは落ちているが、手前の大渕側はまだ、上部にブロックが残り雪の詰まった
ルンゼを走り林道上を走ることは想像に難くない。また、吹き付けを抜けた辺りもまだまだ、アブナイ。
石転ビの状態はおそらく良いだろうから、BCプレーヤーも何とか・・・・と考えるところだろうが、安易な判断をしないで欲しい。

枯松峰から一度降って登るとオオドミ。冬期、テン場として利用されるのが、オオドミか一段上の三匹穴
オオドミの方がやや風当たりが弱い事が多い様である。風が弱いということは、降雪量に悩むことになりやすい。
他方、森林限界に位置する三匹穴は、とても風が強い。風が強いので雪に降り込まれるより、風で悩まされることのリスクがある。
どちらを選択するかは、登山者の考え方による。

三匹穴から上部は広い雪原というか、雪の斜面となる。視界の悪い冬期であれば、やや西に進むと小さな尾根があるので、この尾根
通しに南進する。残雪期の今の時期は、この小さな尾根は、藪尾根となり歩き難いので、雪上を登るが、視界が効かない時は広い斜面なので
降りは難しい。そんな時は前述の小さな藪尾根から付かず離れずの位置を下降することで大きな誤りを避けるようにしたい。

偽頼母木の一段下で給水して体温を下げる。暑いよ・・・・
ペットボトルに雪を詰めて、歩きだす。少し雪面を登り藪の踏み跡を辿ると、偽頼母木(頼母木平)上の様子を眺めると、雪は山頂までつながって
いないようで、適当なところから藪に突っ込んで、登山道か山頂に抜け出る感じだ。
藪の踏み跡から雪上に出ると、大きな足跡がある。雪が溶けてあまり明瞭ではないものの、クマの足跡だ。クマの足跡沿いに斜面を登り
藪の薄そうな所から適当に藪に入り数メートル進むと、山頂の僅か地神山寄りの登山道に出た。
少し遅れて、黒崎山の会の皆さんが山頂に到着。写真を撮って昼食場所に降っていった。

僅かに歩いて山頂。西側の雄大な風景が広がる。二王子岳の東面の雪は西面よりは多いもののやはり少ない。
このGW残雪利用のバリエーションは楽ではないことと思う。

絶景を楽しみながら、各々の食事を分けて、至福のランチを楽しむ。
こんな穏やかな、GWの頼母木山は記憶がない。気温も高い、風も微風・・・・気持が悪い位だ。

みんな、下りたくないなぁ~
頼母木の小屋で酒飲みしてぇな~等など・・・

しかし、至福の時間も終わりがある。無粋な山行提案者が45分下山にしよ~・・・・で後片付けして下山開始。
LFD、ハイジの降り足は速い。スッタスッツタと降っていく。油断して写真や小便していると随分先に進んでいる。
ちなみに、竹爺、ウタマルマンはスタスタ降るものの、写真撮りが忙しい。

三匹穴からオオドミに降っていると、黒崎の皆さんが昼食大休止を続行中。
恐れ多いので、ボクと秋ちゃんはスルー。LFDと竹爺は大笑いの歓談に花を添える花咲か爺。

降り始めると、再びLFD、ハイジが飛ばす。
随分黒崎さんと距離があるのだが、賑やかな声が聞こえる。
少し傾斜があると、靴スキーで滑るが、苦手な秋ちゃんが、ぅっわぁ~~~しぇ~~~
との咆哮・・・・

西俣ノ峰からの肩からの降りは急斜面に気を付けて降り、あっという間に十文字池を通過する。
十文字池から下は夏道通し。暑いなか、忍の一字で降る。

大曲で休憩、ここでハタノさんは先行して下山。
ブヨが湧いてきたので試しに持参してきた、スプレーの殺虫剤を噴霧。
気の毒な位良く効く。雪解け時期のブヨには忌避剤がなかなか効かない。
山中で、化学物質を使うのは気が引けるが、仕方ない。
チョイと噴霧すると良く効く。

細く急な尾根を気を付けて降り適当なところから最後の下りを雪の上で降り杉林を越えて奥川入に到着。
横山家のおばあちゃん、隆蔵くんに挨拶、御礼を申し上げ梅皮花荘で汗を流して帰途についた。



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