鳥海山 2,236m  


山行日  平成26年09月27日(土)
参加者  LTQ単独
行き先  鳥海山(山形県市遊佐町、酒田市 秋田県由利本荘市、にかほ市)
目  的   リハビリ、紅葉探し
装  備  秋山低山日帰り
登攀具  なし
ナビ用品 GPS・1/25,000地形図
防寒具  合羽で代用
その他  通常装備
飲み物  水 1.5L 
食料品  握り飯3個・調理パン3個・菓子類

ナビ

 賽ノ河原の少し下でヘッデンを消した  御浜で振り返る。飛島が眼下に見える
   
 鳥海湖  朝陽が当たって色彩が豊かになる
   
 い〜ね〜 大物忌神社下から山頂に向かう
 
 山頂から北の眺め、地球は丸いな  狭い山頂
   
  神社はもう、閉鎖されていた  コントラストが美しい
   
山頂直下の大物忌神社 象潟の街かな 
   
  あと2ヶ月もすると、海からの季節風は爆風だ。  冬までの僅か期間の美しい山肌
   

コースタイム  事柄     備考
9
26日(金)
21時15分 自宅発

9月27日(土)
00時15分 ブルーライン 鉾立駐車場着
04時00分 起床

0430分 鉾立駐車場から登山口へ(1,150m)
0523分 賽の河原(1,525m)
0547分 御浜(1,695m)
0602分 御田ヶ原(1,755m)
06時25分 七五三掛(1,780m)
07時34分 大物忌神社下(2,155m)
07時50分 鳥海山々頂(2,236m)

08時27分 大物忌神社(2,160m)
09時42分 文殊岳(2,005m)
10時10分 七五三掛(1,780m)
10時51分 御浜(1,695m)
11時09分 賽の河原(1,525m)
11時51分 ブルーライン 鉾立駐車場着(1,150m)

あぽん西浜 で入浴して、『道の駅鳥海ふらっと』で食事をして帰途についた。

概要
秋の好天が予想されるこの週末、どこかに行きたいなぁ〜と思うものの、クライミングは相方不在でいかんともし難い。
それなら、足首のリハビリ山行で景色の良い所を歩こうと考えた。とは、思うモノの激混みの観光地みたいなところは、パス・・・
そうなると、東北のヤマ・・・で、もう、少し記憶がない位行っていない鳥海山に行くことにした。


記録
登山適期なら、象潟口(鉾立コース)4時間半位の日帰りの山だが、深田久弥の日本100名山として訪れる登山者も多い。
朝早目にサクッと登り帰宅する予定で前夜自宅を出て、早めの出発をすることにした。

21時少々廻った頃、自宅を出て、日本海沿岸自動車に乗り北上。2時間半位で酒田まで来ちゃった。かなりの時間、酒田まで来たことが無かったので
解らなかったけれど高速が延長されて随分近くなったと感心した。予定より早く着いたので、缶ビールを買って鉾立へ。駐車場に車を停めて、ビールを1本飲んで、サッサと寝る。それにしても、妙に風が強い。4時に目覚ましで起きる。時間は解らないけれど、車が風で揺れるのを感じた。
空は曇り空の様で星はない。でも眼下には、にかほ、酒田等の街の灯り、海上に浮かぶ光の帯は飛島だろう。
準備をしていると、やはり、車泊のどこかのオヤジが登山口はどっちだ?と聞く。WCを道路沿いに右。と答えるが、車泊なら寝る前に調べたらどうだ
ろうか?

さて、オイラも準備を整え、ヘッデンを点けたまま、登り始める。暫くは登山道というより、歩道の様な道を進む。振り返ると、まだ夜の闇に覆われた
漆黒の海、浮かぶ漁火、飛島の灯り、酒田、由利本荘、にかほの街の灯り。風が強く手がかじかむ。ボクは足指は寒さに弱いのだが、手指は、案外
強いのだが、ピリピリする。鼻水を啜りながら歩を進める。それにしても、凄い石畳の造りである。
賽ノ河原近くでヘッデンを消す。賽ノ河原の平坦な地形からやや東に向かいながらやや、急な階段状の石畳を登り切ると御浜。
風が強く、寒くて休む気にもなれない。そのまま歩を進める。ゴロゴロした石を歩くが路はいまひとつ、ハッキリしない感じを受けるかもしれない。
先ほどまでの整然と整えられた石畳との対比のせいかもしれない。

扇子森手前から再び整然とした石畳となる。扇子森から降って七五三掛。やや登ってから千蛇谷と外輪山に登路が分かれる。
風が強く寒いので、谷筋を登る千蛇谷コースに入る。千蛇谷には僅かに雪が残っていた。
外輪山の内壁、北面の一部にはまだ厚く雪が張り付いていた。
ようやく、風あたりが弱くなり、陽のあたる場所を見つけたので、食事とした。前後にほとんど人を見かけないヤマは静かで気持ちがいい。
あの、嫌いな熊鈴の音も聞こえず静かな、朝の陽の光のなかで食事をするのは何とも気持がよい。

ようやく、青空が開けて日本海も藍い色も映えてきた。いいぞいいぞ・・・
急な斜面にジグを切ってある路を登りきると、大物忌神社の下に出る。そのまま、山頂を目指す。白ペンキに導かれ進む。
いかにも溶岩ドームが冷えて固まり壊れている。そんな感じの山頂への登路で、雰囲気は穂高の焼岳より、もっと溶岩ドームを感じる。
狭い山頂からは、男鹿半島、飛島、同定に自信はないが、飯豊、朝日、東は神室の山々だろうか?
なかなかの絶景。気持いいね。

しばし、絶景を楽しんで下山。解り難い溶岩ドームの崩れた岩石帯を降る。少し東に降り修正トラバース。
このあと、大物忌神社は季節外で閉鎖されていたけれど、手を合わせた。

行動食を口に放り込んで外輪山コースで下山するため、急な登路を登る。七高山分岐のある稜線から外輪山コースを降る。
見下ろす北側の千蛇谷と南側の傾斜の違い、植生の違いを興味深く眺めながら風景を楽しむ。風はやや強いけれど、陽の光に恵まれ
暖かい。見晴らしの良い所で写真を撮ったり、登りでほとんど食べなかった、行動食を頬張り進む。

ふと、季節を考えると、あと1月少々すると、寒気が爆風を伴い日本海から僅かな距離のこのヤマを襲い、人が近づけない。そんな日もすぐそこだ。
千蛇谷との分岐まで戻り七五三掛に降り、一休み。スライドする人が多い・・・みんな遅くないか?どこまで行くのだろうか?
笹団子を食べて御浜付近に近付くと、身のこなしは、申し訳ないがズブのシロウト。スタイルはトレランにダブルストックという仕様であるが
歩くのが目一杯のヒト・・・・背中には、ミドリガメみたいに小さなバックパック。その中にナニが入っているんだろうか?
ボクでも、東北の9月の月末なら合羽の他にツエルト、薄手の防寒着1枚位は入れる。それに水場、融雪水が期待できないこの時期の鳥海だから
水も余計目に持つのでそんなに、小さいザックにはならない。

今現在、トレラン愛好者の遭難事故は少ない。これは分母がまず小さい。
今現在、トレイルランナーでかなり走っている方はそれなりのキャリアがある。
最近、ヤマを始めた方がヤマの一形態としてトレランを楽しむのはボクは異論を持たない。
ただ、軽装でヤマに立ち入るリスク、対応するノウハウを身に着けて欲しいと思う。
自分自身、快適さを省くと荷物はほとんど無くなる。それは知っているし、ナニを外せばどういう時に困るかも知っている。
そうしながら、快適さをどこまで犠牲にするかは、本人次第。
ただ、絶対的な位置で外せないものがある。それを経験の浅い彼らは知っているのだろうか?ボクには理解不能だ。
短パン、タイツで東北の日本海沿岸の独立峰で一晩過ごせるのか?それが理解できていれば何も思わないが、駐車場から2時間程度の場所で
トレランの軽装で辛い顔した若者が居る事にボクは驚いた。

さて、御浜を過ぎると風も当たらず暑くなる。時々振り返りながら下山する。
何かのタイミングで右足を踏ん張ると、右足首の捻挫の場所がまだズキンと痛む。
ホント治らないなぁ
そんな事を考えながら降り、駐車場着。朝とは大違いにもの凄い車が駐車場に入り、それでもなお、空きスペースを探して車が入る。

丁度、この時間に御嶽山が噴火したなど想像にもしなかった。ただ、このヤマの噴火で象潟ができたんだな。溶岩ドームを形成するタイプなんだから
火砕流を伴うものだろう。それにしても、日本海側でこれだけ日本海に近い活火山は多分本州ではここだけだろう。普通は中央脊梁山岳エリアに近い
何か理由があるのかな?なんてことを鉾立の駐車場から山頂を眺め考えていた。

駐車場を後にして、風呂に向かう。向かうのは、山麓に降りて直ぐの海岸近くの『あぽん西浜』400円也
風呂からあがり、『道の駅鳥海ふらっと』でとびうおラーメン&餃子を食べて帰途についた。本当は浜焼きで一杯飲みたいところでした・・・・

今度は、花と岩ガキの時期に来よう。
自宅に着いて初めて御嶽山の噴火のニュースを聞いてとても驚いた。

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