北アルプス 白馬三山 


個人山行 
日 時   平成26年08月13日(水)〜15日(金)
参加者   秋ちゃん、LTQ

行き先    北アルプス 白馬三山
天 候    13日 晴れ後曇り 14日曇り一時小雨 15日曇り後大雨
目 的    盆休みの剱岳計画からのお気楽転身計画
装 備   夏山基本装備
ナビ用品:GPS・地図・シルバコンパス・マップポインター
防寒具: ダウン(薄手)

 白馬尻付近から見上げる主稜のライン・・・思い出した・・・  大雪渓に乗る。軽アイゼンも持ってこなかった
   
 お盆期間でも作業中ですね。  お花畑もおしまいに近い様だ
   
 白馬山荘のスカイラウンジ 生ビール うみゃい  14日朝、杓子岳へ
   
 杓子岳、白馬鑓ヶ岳を越えるともう、天狗山荘がすぐそこに見える  天狗山荘着・・・早過ぎデス。でもこの小屋が目的地なので(笑
   
剱岳山頂部もガスの中・・・不安定そうな雲だ  大雨の中、鑓温泉の露天風呂で上機嫌のおと〜さん 
   
 登山道から露天風呂・・・この直ぐ下で転んで酷い捻挫をしてしまった。  大雨で登山道は小さな沢の様になり靴の中もガボガボになった
   



時刻     事柄など

08月13日(水)
06:30  二股着 準備をして猿倉が一杯なのでここからタクシー4名で相乗り(二股6時50分頃発)
07:56  猿倉荘発 (1,240m)
08:56  白馬尻小屋 (930m) 降って確認していないけれど、出ているハズ
13:54  村営頂上宿舎着 (2,725m)白馬山荘までわざわざビールを飲みに行く。
     
08月14日(木)
07:55  村営頂上宿舎テン場発 
08:58  杓子岳 (2,812m)
09:20  トラバース道に合流 (2,733m)
10:03  白馬鑓ヶ岳 (2,903,1m) 山頂からの下りで雨、合羽を着る
10:32  鑓温泉への下山路分岐(2,745m) 
10:57  天狗山荘着(2,721m)・・・・ここが今日の目的地なんで今日はここでオシマイ

08月15日(金)
07:55  天狗山荘発 早朝は陽も射していたが、強風と雨が降り始めた。不帰越えを諦めて戻ってくるパーティーも。
08:19  鑓温泉への下山路分岐(2,745m)から降る
09:46  鑓温泉着(2,010m) 土砂降りの中到着、鑓温泉でひと風呂浴びる
11:05   鑓温泉発(2,010m) 出発直後何でもない所で足首を捻りその上に自分の尻を落とし捻挫&打撲
12:40  小日向のコル(1,824m) 足が腫れないうちに下山するため急ぐ
14:19  猿倉荘着 (1,240m) 雨で登山道が沢状態。ずぶ濡れで寒い。バスで二股へ。

概要
お盆休みの間、剱沢ベースで八峰等を計画していたのだが、どうにもこの夏は天候が安定しない。剱沢で降られてはどうにもならないので
計画そのものを諦めて、荒天でも直ぐに降れる気楽なヤマを計画。どうせなら、普段立ち寄ることがない所に行ってみようと計画。
初日は大雪渓から登るり、白馬山荘の混雑を避けたいものの、スカイレプラザでビールは飲んでみたい。2日目はその立地からなかなか
泊まることもない天狗山荘に泊まり3日目は鑓温泉で風呂に入り下山という、早朝ヘッデンスタートなら日帰りも可能なコースを2泊するという、
まじめな山行計画ならあり得ない計画だけど、剱岳の計画を流したので気分もノンビリ夏休み気分で出かけた。


記録
8月13日(水)
雨の新潟を南下、高速を糸魚川ICで降りて白馬村に着く頃には雨もあがり山々はガスに覆われるものの案外良さそうな天気。
コンビニで行動食等を購入して猿倉を目指すものの、二股で無粋な警備員がもう、猿倉は一杯だからこの臨時駐車場で駐車してバスかタクシー
で猿倉まで参れ。とのこと・・・
仕方ないので準備をしていると、丁度2名の方が、やはり同様のインフォメーションで駐車。
相乗りで猿倉までいくこととした。ガスもドンドンあがって晴れ間が見える様になり上天気となる。タクシーの運転手氏も立て板に水の如く、流れる
様にペラペラと囀る。囀りが終わるとほぼ同時に猿倉到着。毎回同じ様な話をしているのだろう。
猿倉でザックを担いで歩きだし。今日は白馬の頂上宿舎まで行けば行程とすればオシマイなのでノンビリ歩きだす。
無雪期(雪渓以外)はほとんど歩くことが無かったので何だかどこのあたりを歩いているのか判らない。大汗を絞られながら、白馬尻。
シャツもビショビショ・・・白馬尻小屋から俯瞰して、GWの頃のテン場はその辺だったんじゃないか?イヤイヤもっと奥か?
なんて話すが確信はない。
また、黙々と歩きだす。ほどなくすると、雪渓に上がる。軽アイゼンも持たずに来たので、そのまま進む。残雪期、杓子尾根にうまく取着く場所は
ないものか?などとチラチラ見て登る。雪渓に上がってようやく、涼しく登ることができる。

スタート時から汗の量がやたら多いのが、気になっていたけれど、足が止まる・・・寝不足なのか?休み休み登る。
大雪渓中間部で軽食。杓子岳の岩肌が荒々しい。雪渓から斜面に上がり崩れやすい急登を登る。作業員の方が作業中。これまた大変な
場所で作業している。しかも世間ではお盆休み期間。作業できる時期が限定的なので仕方ないのだろう。

臨時避難小屋を過ぎお花畑。飯豊の植生も豊かだけれど、飯豊と違うのは白馬の場合は蛇紋岩等超塩基性岩の露頭があるためか、飯豊では
観た事がない植物・花があった。グリーンパトロールの方が居てお聞きすると丁寧に教えてくれた。
無雪期の白馬ってあまり興味もなかったけれど、この豊かな植生には興味を持った。来て見ないと判らないものだ。

時々息を切らせてしまい休み休み登って頂上宿舎。それにしても妙に疲れた。
受付を済ませて早々に白馬荘に出かける。目当てのスカイプラザで乾杯。ソーセージ・モツ煮が旨い。
山の上でこんなモノが供されていることに感嘆。
スカイプラザから、僅かな時間だけど剱岳が堂々とした姿を見せてくれたが、直ぐにガスの中
ブラブラ降って頂上宿舎でまた生ビール。白馬山頂付近のハシゴ酒(笑い・・・・


8月14日(木)
少し風があるものの雨はまだ落ちてこない。剱岳も上部はガスの中、食事を摂って出発。
先ずは、杓子を越える。今日はロクに歩かない行程なので、巻き道はご法度。昨日とは異なり今日は体調が良い様だ。杓子の登りの途中から
ガスが湧きあがり視界が無くなる。杓子岳山頂に着いたものの残念ながら風景を楽しむことはできなかった。
杓子の平坦な山頂部から西側に降り巻き道に合流し、白馬鑓ヶ岳に向かう。

白馬鑓ヶ岳へいくつかの小ピークを越えて登る。視界がないので退屈な登り。やはり山登りはお天気がありがたい。
白馬鑓ヶ岳の山頂を越えて鑓温泉への分岐に向かい降る。雲に厚みが増してとうとう雨が降りだした。
強い降りなので渋々合羽を着る。少し雲が上がると、もう、天狗山荘が見えた・・・ありゃ随分早いのねん。
鑓温泉の分岐に来ると雨は上がった。後は、僅かに天狗山荘まで歩くだけ。少しだけ登りあとは僅かに降る道を進むと天狗山荘。

取りあえず、お昼前だけど、受付をして自炊室でお昼ご飯。
実は予約を入れる際に、小さい小屋なので混雑が気になっていたのだが、公社の方は、「あそこの小屋は混まないですから大丈夫」とのこと
だった。確かに位置が中途半端なのだ。ただ、荒天に遭遇した時は心強い小屋となると思う・・・・何だか立地の条件は門内みたい。
だから、泊まることもないので泊まってみようという事で・・・・・

昼ごはんを食べていると、天気がだんだん悪い方向に。
そうすると、そこそこ早めに行動を停止して宿泊の申込みをされる方が増えてきたようだ。
なるほど、そういうことか・・・・と納得

ガスに覆われ景色を楽しむために外に出る事もなく、時折、メールのチェックに出る程度。
ちなみに、AUはWCの外、コンクリートが敷いてある白馬の街側に行くとメールは入る場所があった。
この小屋の営業期間は9月10日前後というが、結局のところ、小屋の西側斜面の雪渓の融雪水に依存しているためだろう。
雪渓が消えれば営業も叶わないということの様である。
ダラダラ過ごして夕食。夕食後もダラダラ飲み・・・・・


8月15日(金)
朝起きると陽がある。しかし風が少し吹き始め何だか妙な雲が足早に流れる。これは降りだすのも時間の問題。
ノンビリ食事をしてパッキング、他の登山者は早々に出発していく。パッキングを済ませ給仕後の休憩をしている食堂に入ると、何か?と
聞かれたのでEテレ見せて下さい。とお願いして0655を観てから出かける・・・・が、また自炊室で寛ぐ。
8時近くなってようやく下山開始・・・・まぁ下山するだけなのでノンビリなワケです。

今日は、最初から合羽を着用しての下山。風が吹いているものの稜線から鑓温泉への下山路に入ると風は収まる。
ザレた路を降る。ガイド山行の様なパーティーもどうやら、不帰通過を荒天により敗退し下山にした様だ。
順調に降るものの、雨が酷い。鑓温泉が近くなると、どう見ても、オーバースペックのクサリがガッチリ設定されている。
岩の見た目、質感、そしてこの滑り易さは蛇紋岩の露頭と思われる。確かに滑りやすい。まぁ、事故も起きるのだろう、そこここに
注意書きが記されている。

近くの沢にはまだ、大量の雪が詰まっていた。沢の雪渓の上にはサルの群れが雨に濡れながらジッとしていた。
グチャグチャになって、鑓温泉に到着。
日帰り入浴の受付をして土砂降りの露天風呂に入る。いいお湯です。お風呂には上機嫌の日帰りのおとーさんが一人だけ。
女性風呂に入っていた、秋ちゃんは水着を着ていたので、露天風呂にドボン。おとーさんと3人で土砂降りの雨の中、四方山話。
いいお風呂でした・・・・これで、目的の全て完了。後は下山するだけ。

一休みして、露天風呂のおとーさん達一行と前後して、土砂降りの中下山。
僅か下山して何でもない傾斜の緩い岩でズルズルっと滑り、踏ん張ってしまい、右足を捻じりながら自分の足首を座布団にして尻をついて
しまった。その瞬間は、拙い事をしてしまった。というのが正直なところ。数秒は痛くて動けなかったので、外果骨上の腓骨を折ったな・・・と
思った。数秒して痛みを堪えて、先ず立てるか?歩けるか?靴の中にヌルつき感みたいな違和感はないか?
これを確認した。何とか歩ける。こうなれば、出来るだけ早く猿倉まで下山することにする。足首が腫れて歩けなくなるのが一番困る。
脛骨なら論外だけど腓骨の骨折で程度がよければ、歩行が可能な場合もあるので、捻挫と可能性は小さいものの骨折の可能性も残して
歩き続けた。靴を脱いで状態を観たいものの靴を脱いで僅かな時間で腫れあがり靴が履けなくなるのが怖くてそのまま土砂降りの中を
歩き続けた。小日向のコル辺りから、痛みが強くなりガマンの下山。

何とか猿倉。すっかり身体が冷えて寒い。暖かい蕎麦を食べてバスで二股へ。靴を脱いで観たら予想より全然腫れていないのでこれで
骨折はないだろうと。ただ、捻挫は腫れるまで多少時間がかかるので明日どうなってしまうのかな・・・でも、ここまでくれば、どうでもいいや。

『倉下の湯』で汗を流し、いや、汗を流す前に水で足首を冷やし温泉にサッと入り帰途に着いた。

※この温泉、泉質は気持いいのだが、洗面台あたりに髪の毛が沢山へばりついていて残念。係の人が30分とか、1時間毎にサッと
拭きあげるだけで、全然印象は変わると思う。折角の良い温泉がオペレーションで台無しという感じ。もったいない・・・


ちなみに、ボクの右足は就寝後夜中から疼痛が酷く目が覚めた。ボルタレン飲んで湿布を貼って、病院のお盆休みが終わるまでガマンして
いました。受診したところ、骨折はなく、痛み止めの内服薬、湿布薬。
3週間後ようやく、飯豊の梶川尾根〜頼母木小屋〜丸森下山
4週間後に上高地〜涸沢、涸沢〜北穂東稜〜南稜〜涸沢、涸沢〜パノラマコース〜上高地を歩いてきた。
登りは歩幅を小さくすることで歩けるが、降りは踏ん張るので時折チクチクズキンと不快な感覚が残っている。クライミングシューズで
立ち込めるまでもう少しかかりそう・・・・9月19日記




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