榛名山 黒岩 ・谷川岳 一ノ倉沢烏帽子沢奥壁 南稜 

日 時 平成260712日(土)〜13日(日)

参加者 秋ちゃん、LTQ
行き先 榛名山 黒岩&谷川岳 一ノ倉沢 烏帽子沢奥壁 南稜
天 候 曇り

目 的 クライミング
装 備 岩登り基本装備+夏山日帰り登山基本装備
登攀用具:ロープ(南稜φ8.5mm・50m×2本 / 黒岩φ9.8mm×60m×1 )・ハーネス・ヌンチャク・シュリンゲ類・確保器・下降器・カラビナ、ハンマー&ピトン(少し)


概略

梅雨の中休み予想の7月第2週天気予報は土日ともに鉄板予報の晴れ!!これは計画するしかない。

本当は1カ月以上早く行きたいものだが、春の遅い新潟からでは、どうにも準備不足やら行事の都合で
6月中は行きそびれた。
そもそもは一昨年、秋ちゃんと行くつもりが、秋ちゃんの御前ヶ遊窟での骨折事故で中止。それ以来の谷川計画となった。
金曜日まで寒冷渦の影響が残り山岳エリアでは雨が残りそうなので土日ともに鉄板晴れ予報なら快適なのは土曜に陽に当たり乾いた日曜日
が快適だろう。というボクの見立て・・・・そんで、土曜日に行ったことがない、榛名山の黒岩に行って様子見というか、下調べ。
みなかみに移動して日曜日に谷川という計画。

記録

7月12日(土)
土曜日ノンビリでかけて、渋川伊香保ICで降りて、陸上自衛隊相馬ヶ原駐屯地の近くを通って榛名山を目指すけれど、
ローランドゴルフクラブというゴルフ場を目指すといいだろう。途中でゴルフ場へ向かう入り口を左手に送り、曲がりくねった道を進む。
暫く進むとカーブの番号を記した標識がでてくるのでカーブ24の直ぐ下側に駐車できるスペースがある。



カーブ24の標識よりやや下側に駐車スペースがあり、そこに駐車車両があったので目安として、駐車してガードレールを越えて踏み跡を辿る。
明瞭な踏み跡は下っていく。クライマーと思われる声は聞こえるのだが、踏み跡が怪しい。踏み跡の土はだんだん、柔らかくなり・・・・
怪しい踏み跡は足跡になり・・・やがて足跡も消えた・・・・
間違えたね〜戻ろう。汗びっしょりで車に戻り、入り口を間違えた?と車で少し上下を探るがこのカーブ24以外そんな雰囲気の所はなく、再び元の場所に駐車して考える・・・やっぱりクライマーのコールが聞こえる。
ガードレールを再び乗り越える。秋ちゃんがこっちじゃない?と示したのは、尾根上の踏み跡。

確かに尾根上にも明瞭な踏み跡があり、丁寧に踏み跡を外さない様にFIXロープもある。僅か5分足らずで、ひっくり返しの大岩


ひっくり返しの大岩・・・・どうやって登るんだ?

なんてこったい・・・・ここまで来るまで、到着から1時間かかった。知らないということはそういう事。
アルパインでもありがちなアプローチが核心ってこと・・・・
こういう無駄時間を経過して取着きが遅くなり岩場の中で日没、遭難・・・・なんてのも散見する事案。
取着きは出来れば事前に確認しておきたい・・・・そういう意味では今回の下見ってのは、それなりの意味があったのさ・・・
という、ことにした。


オケラ・中央スラブ

慣れない岩質に戸惑い、怖々スラブを触って、移動時間を考えて早々に退散。
駐車場で、明朝暗い中装備を準備したくないので、明日の装備品を駐車場所で整えて移動する。
伊香保温泉の「石段の湯」で汗を流して、休憩場所でスマホで天気予報を一応確認すると
・・・・ナント、明日の鉄板晴れ予報が、雨マークへ・・・・
頭真っ白・・・でも、どうにもならない。取りあえず、土合駅へ向かう。

土合駅の外には千葉の学生さんがテント4張り立てて幕営準備。いいですね。
仕方ないのでまぁ、明日の朝の天気次第で行動を考える事にして、ラウンジ土合駅でビールを開ける。

当初少なかったものの、寝る頃には10人以上の登山者がホテル土合駅でステビバ




7月13日(日)
3時30分起床
まだ暗い中、ベースプラザの駐車場に向かう。天気はドン曇りで雨の心配がアリアリ・・・・
4時に取りあえず、一ノ倉出合に向かい歩きだす。雨予報ですけど・・・・・

通年で一般車両の乗り入れが禁止された指導センターから一ノ倉出合。
往復で考えると、往復で2時間近い時間のロスでクライマーにとっては全く不便になった。
考えれば、ベースプラザが夜間も施錠されることなく、一ノ倉出合まで車で乗り入れが可能だった頃が一番恵まれていた。
年々不自由になるなぁ・・・


一ノ倉沢出合にある看板


森林管理署が、今暑い?


一ノ倉沢出合に5時10分時到着軽食を摂る・・・・
5時40分出合スタート。出合から、僅かに夏道を辿り適当なところから雪渓にのる。
アプローチシューズでソロソロと登り、衝立スラブ側の雪の厚そうな所からテールリッジに登りつく。
6時50分南稜テラス 先行パーティーのリード者が1P目の途中。雲行きがなぁ・・・・握り飯を齧りロープを一旦タタミ直す。

テールリッジ中間部



さて!出撃・・・降らなきゃいいけどね〜

7時25分久しぶりの南稜。難しい所はないけれど、既に湿った感じの冷たい岩が心地よい緊張感を出してくれる。
本来は、チムニー上まで登り切るのがオリジナルな様であるが、ロープの流れが悪くなるので、チムニー下で一旦切る。
ん?雨か??
秋ちゃんに登って来る様にコールする。何の問題もなく、チムニー下まで登ってきた。
チムニーをバック&フットでずり上がり登る。この一手だけが少し変わったムーブといえばそうかもしれない。

見えないけれど、何だかムチャクチャなムーブで登ってきたらしい???

オリジナルの2P目の我々の3P。滑りやすい岩を右上気味に出てから直上する。ピトン、RCCボルト沢山あり何処でも登れそうだけど古いものの
少なくないので、最初は右に出た方が良いだろう。登っている最中からポツポツと当たり出す。南側から次々と黒い雲が流れてくる。
草付からの懸垂ポイントで一番ガッチリしたラッペルステーションでセカンド確保。登る様にコールしてビレーをしている間に当たる雨が降る雨に。

中央稜、凹状、中央カンテにクライマーの姿が見える・・・みんなど〜すんのかなぁ〜
我々は雨なら、降りる事に決めていたので、このラッペルステーションから懸垂で降りることにする。


残念だけど仕方ない・・・ここで降ることにする・・・・

草付の下部ラッペルステーションから、懸垂でチムニー下へ。チムニー下から鎌形ハングの下まで降りる。
雨でぬれて滑りやすいので、残置支点を使い懸垂でもう一段降りてしまい、靴をアプローチシューズに履き替える。
雨で濡れて滑りやすい横断バンドを上にクライマーが居るので落石に注意しながら中央稜取り付きを目指す。
いつもなら、ここでハーネスを外すところだけれど・・・
秋ちゃんは左足の骨折以降、左足首の可動範囲が狭いので、雨で滑るテールリッジは降り難いだろうからロープ使いも念頭において
そのまま降り、不安のある時は積極的にロープを使い降ることにする。
のっぺりして悪い所で2か所ほどハーフマストで確保した。

南稜テラスを振り返り・・・ちくしょう・・・

テールリッジ末端まで来てから、雪渓に乗るのが一苦労。
オイラは、軽アイゼンもアックスも持っていないので、乗り移る際、秋ちゃんを確保できない。
これは、失敗だった。乗り移る場所の雪渓の傾斜がやや急であることから軽アイゼンとアックスは欲しいところだ。

無事に雪渓を降り、夏道に乗り一ノ倉沢の出合いに到着。トレッカーが沢山いて驚いた。
ガチャをザックに納めて歩きだすと、雨も本降りになる。
ベースプラザに着いてラウンジの食堂で暖かい蕎麦を食べながら外を眺めていると大降りになっていた。
ズブ濡れ前に戻って良かった・・・・

時間も早いので高速を六日町で降りて、『さくり温泉健康館』で風呂に入り、『ことう』でお六饅頭を買って帰途についた。


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