飯豊連峰 飯豊山(2,105.8m) 大日杉登山口から

 新緑が眼に眩しいいい季節である  長之助清水の分岐
   
 御田の杉  剣ヶ峰〜三国岳〜七森
   
 ダマシ地蔵から地蔵岳に向かう  地蔵岳に着くと圧倒的な姿で現れる本山(飯豊山)
   
 種蒔山〜草履塚〜本山  御秘所沢にはまだ沢山の雪が詰まる
   
 ほぼ水平な珍しい虹がでていた  切合には雪渓ルートを取った
   
 切合小屋上部、1,750m付近にあった何かの糞 白い毛が混入している  大日岳
   
 姥権現  本山小屋に到着
   
 残念ながらガスの中下山  予定よりノンビリして下山
   
 ガスの中、切合小屋に到着  雪渓の中ほどまで下ったらガスが上がり始めた
   
 御坪付近は大振のカタクリが盛り  大日杉小屋に到着しました。
   


個人山行 
日 時   平成26年05月24日(土)〜25日(日)
参加者   亮ちゃん、秋ちゃん、LTQ

行き先   飯豊山
天 候    24日晴れ後曇り午後から強風を伴う  25日ガス後曇り(昼頃には強風収まる)
目 的    体調の確認・ボッカトレ
装 備   残雪期避難小屋泊まり基本装備(残雪が絡むのでアックス、軽アイゼン)
ナビ用品:GPS・地図・シルバコンパス・マップポインター
防寒具: ダウン(薄手)
宿 泊   避難小屋(本山小屋泊まり)



時刻     事柄など

05月24日(土)
05:56  大日杉小屋発 (608m)
07:09  長之助清水 (930m) 降って確認していないけれど、出ているハズ
07:17  御田杉 (1,000m)
08:51  ダマシ地蔵 (1,409m)
09:29  地蔵岳 (1,539.1m)  
11:12  御坪 (1,595m) 
11:24   沢コースに降るつもりが早く降りすぎて妙なトラバース
11:42  沢コースの通常通る位置に入る
12:24  切合小屋着 (1,742m)

13:05  切合小屋発 (1,742m)
13:37  草履塚 (1,908m)
13:54  姥権現 (1,820m)
14:04  御秘所 (1,882m)
14:13  御前坂 (1,915m) 急に風が強まる
14:45  一王子 (2,073m) 風で身体がよろける
14:52  本山小屋着 (2,102m) 風が強いので三角点は明朝にする


05月25日(日)
04:00  眼が覚める。まだガスと風・・・三角点行かなくても別にいいや・・・・再び寝込む
09:06  本山小屋発 (2,102m)風とガスが収まりつつあるのでボツボツ下山開始
09:24   姥権現 (1,820m)
09:55  草履塚 (1,908m)
10:16  切合小屋着 (1,742m

10:25  切合小屋発 (1,742m)
11:04  御坪 (1,595m)
12:40  地蔵岳 (1,539.1m)
13:38  御田杉 (1,000m)
13:55  長之助清水(930m) 
14:29  大日杉小屋着(608m)


概要
雪が溶けてクライミングが主体となると、歩けなくなったり、担げなくなるので、土日休みの24日、25日は少し頑張って歩こうじゃないか・・・
というコンセプトで考えてそんじゃ〜他の登山口が開いていない。或いは遠方でも道路事情が中途半端な時期なので、大日杉から本山まで、
こぴっと頑張るし・・・と考えていた。大日杉登山口は新発田から遠い登山口であまり利用することがないので、たまには良いかと計画していたら
亮ちゃんから大日杉から本山行かないか?という連絡があり3人パーティーで急きょまとまる。
ボッカトレと称した酒呑み山行なので1泊2日なのだが、80Lのザックに酒、肉、野菜等の生ものを詰め込んでの山行。
また、長之助清水以外水場が期待できないので水も余裕を持って登る。重量は多分23kg以上〜25kg以下という感じだろうか。


記録
5月23日(金)
大日杉小屋で前泊、天気祭りするべ。と21時30分頃に大日杉小屋に到着。やはり新発田からでは2時間はかかる。
小屋に入ると、超眠そうな顔した飯豊山岳会のきっちゃんが出てきた。
一緒に飲むべ。と亮ちゃんが誘うも、明日朝早く出るから・・・・というものの久しぶりなので色々な話もあるので、結局ちゃんと4人で天気祭り。
色々ときっちゃんにお世話になり就寝。

5月24日(土)
4時頃に起き出すものの、本山小屋に明るいうちに着きゃいいだろ〜と5時30分出発計画がダラダラして、結局6時少し前にスタート。
出発前にカップ麺といなり寿司4個を放り込んだのだが、どうにも重くて、気持が悪い・・・・
ダマシダマシ登る。汗が滴り落ちる。この前まで、凍傷の心配していたのがこれだもの・・・
長之助清水の分岐では水音が聞こえるので時節柄多分、充分量が出ているだろう。

登山口から一気に新緑が駆けあがっていく感じが全身で感じる。登山道脇にはイワウチワが沢山咲いている。こなれの悪い腹で調子が上がらず
食べ過ぎを後悔する。やがて雪を踏んだり、夏道を歩いたりしながら進行方向右側からの尾根が近付いて合わさるとダマシ地蔵。
ダマシ地蔵付近からは本山(飯豊山)がチラチラ見える。
ダマシ地蔵から地蔵岳までは標高差130m程度だが頑張りを加えるところだ。

地蔵岳のピークに至ると、ど〜んと本山(飯豊山)がその大きさを誇示する様にオムロノ沢から立ち上がる。本山は西方向なのだが、コースの
尾根は南へ下る。遠くに種蒔山、やや下って、切合小屋が遠くに見える。時期が早ければ、大又沢を渡り、オムロノ沢か御秘所沢に入り地蔵岳から
直接西に向かうのが、一旦下ってから登り返す事を考慮しても合理的だろうと思う。
この時期になると、一旦降ってから大又沢を渡れない、或いはリスキーな行動を取るのはそれはそれで、合理的でもなかろう。

そんな事を考えながら御坪を目指して雪と夏道を絡めて登下降を繰り返し南下する。登山道脇には大ぶりのカタクリが盛り。
御坪で一息入れて、適当な所から下降するが少し早すぎて、トラバース気味に降る。
正規の雪渓コースに入り詰めていく。

横一文字の妙な虹が出ている・・・・・上空の氷の粒の存在、弱い風、太陽の位置関係が揃わないとなかなか出ないハズである。
実際、飛行機雲も長時間消えずに残っていたので1万メートル近い高層(300hpa)付近の空気が湿っている可能性を感じさせるものだ。

最後の急斜面で左岸側の斜面を登り尾根に出て僅かに雪の上を歩けば切合小屋。
北を眺めると、随分と地蔵岳が遠い・・・・・

切合小屋では西風がやや強く感じる。南西側の雲が少し厚さがあり、雨は来ないだろうけれど風が出そうな雰囲気。
切合小屋の少し上、標高1,750m付近で秋ちゃんが動物の糞を見つけた。何か白い毛が混入していて、ウサギでも食べたのだろうか?
ボクは登山中に動物の糞を見つけると、何の糞なのか?と興味が湧く。

草履塚を経て降り姥権現。姥様に手を合わせて上に進む。御秘所を通り御前坂。
ここは、風の通り道で、御前坂の斜面は厳冬期であっても雪はほとんどない。猛烈な季節風が吹き抜け雪が積もることはない。
風の角度がやや外れる御秘所沢には雪が着く。御前坂の取り付きからアパッチ要塞の様な一王子の石積みまでは標高差で約170mだが、いつも
風が強くて歩くのに疲れる。これまでの疲労に風が身体に堪えるということだと思う。

一王子付近からオムロノ沢へ強風で吹き飛ばされて?先般滑落死した遭難者の事を思う・・・・
程なく、本山小屋に到着。小屋には先客が2名1Pがいた。小屋の中は気温5度。亮ちゃんと先客さんでトイレ棟の除雪をしてくれた。

さて、ようやく、ぷしゅの時間だ。
・・・・・・うみゃい。至福の一口である。
さて、出てくるよ、ザックの中身・・・・

延々と呑んでいる間に、風はドンドン強まる。トイレに出る時もチョイと風が気になる位。




5月25日(日)
4時頃一度眼を覚ますが、強風とガス。
三角点、行かなくてもいいや・・・でまた眠りにおちた・・・・
6時頃先客パーティーはまだ風の強い、ガスの中出て行った。
この頃から、我々はダラダラ食いの朝食。
高気圧の後ろに位置して、オホーツク海付近の低気圧の気圧傾斜がやや込んで風は出るかもしれない。
上空にやや湿った空気が入るのでガスが出やすい。これも予想の範囲だったけれど、夜のうちに解消し朝はピーカンだろうと
見立てていたのが、ドッ外れ・・・

切合小屋から来た単独者が小屋で一休みして三角点を目指して出ていった。弥平四郎から入り、切合小屋に泊まったとのこと。
小屋は彼一人だったようだ。

ダラダラとパッキングして9時過ぎに本山小屋を後にする。
風は幾分弱くなってきたもののガスがまだ濃い。

登りとは異なり降りは早いね
草履塚からの降りでガスで視界がなく少し南に向き過ぎた。草履塚からの降りは南西側(右手)の藪から離れないということで
認識していた。右手の藪と左にも藪。登りの時見かけなかったクラック?

確認すると、どうやら西側により過ぎていたようだ。

気を付けて登っていたつもりだけど、この藪が分岐しているのは気がつかなかった。反省である。

安心して左手の藪沿いに降ると登りの登山者が現れた。切合に近付くと風も収まり
視界も開けだした。切合小屋で一休みして雪渓に降りる。
ストックを支えにして靴スキーというか、インチキなグリセードで降る。振り返ると亮ちゃんはクランポンを効かせてサクサク降る。
秋ちゃん・・・・ザラメ雪で効かない滑落停止で・・・・降りてきた。
雪渓をタラタラ降って、登り返しの楽そうな所を目がけて登り返し尾根上にある登山道を目指す。苦労なく登山道に出て暫く御坪に向かって
進むと、御沢別の標柱があった。

風が
パッタリ止まりヤツ等がまとわりだすが、その数が多い。それにしても地蔵岳が遠い。
まとわりつくブヨにイライラしながら歩き最後の大きな登り返しの地蔵岳
地蔵岳まで登り返し、ザックを置くとワ〜んとブヨの大群がまとわりつく。団扇で扇ぐとブヨに当たる音がする。
虫除けスプレーを頭から振りまくけれど、ヤツ等は平気の平左。なんだかんだ言っても一番ヤツ等が嫌いなのは「うずまき」つまり蚊取り線香
なのかもしれない。帰宅後ブヨに齧られた痕は10か所を越えていた・・・・今度はキンチョール浴びせてやろうか?

ダマシ地蔵を越えドンドン降る。やがて雪を踏むこともなくなり夏道通しに下山。
廻りを観察しながらの下山でやや時間がくいながら大日杉に降りた。

いやいや、久しぶりに歩いたというか、オイラ歳とったな・・・

※ 水場は長之助清水以外まだ雪の下で水場が開くのはまだ、しばらく先。
※ 1,300m以上の明瞭な尾根以外は雪が残り雪原状になる場所は視界が無い時は注意が必要。
※ 御坪〜切合小屋の間はもう暫くは、下手に種蒔のトラバースが絡む尾根ルートより、雪渓直登で最後は左岸側に詰める方が良いと思う。
※ 沢コースは個人的には現時点では、クランポン、アックスも要らない。でも、これから雪面が硬化していくので、せめて軽アイゼンとアックス位は持った方が安心だ。
※ 切合〜草履塚間もガスられた時下りは注意
※ 虫除け、虫刺されの薬は必携


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