飯豊連峰 西俣ノ峰 十文字池まで
平成24年02月05日(日)

 例年はもう少し藪っぽい取付きだけど、すっかり埋まっている。  大曲・・・ここまでで一汗絞られる
   
 まもなく、十文字池 トップNTさん、セカンドひらっぺ 十文字池で集合写真をパチリ・・・撮影 桃パパ
   
 下山開始〜  梶川峰が顔を見せてくれた
   
 危なそうなルンゼのラインを外してから、斜面を下る  気を付けて帰ってね〜
   



日  時     平成24年02月05日(日)
参加者    YSさん、NTさん、DMさん(神奈川県の某山岳会)

        ひらっぺ、akiちゃん(新潟山岳会)
        よっしー
                 桃パパ(峡彩山岳会)
        金井さん、NTR(中村)さん、LTQ(ボク)

行き先    西俣ノ峰ルート 西俣ノ峰
天 候     曇
目 的     飯豊山域体験
装 備     積雪期低山日帰基本装備
通信用具  アマ無線
ナビ用品  地図 コンパス GPS テープ標識

防寒具  フリース&合羽で代用
その他  Wストック・スノーシュー
飲み物  水 1L・紅茶
食料品  調理パン

コースタイム 事柄 備考
02月05日
09時04分 奥川入荘発 (300m)
09時36分 枝尾根取付(325m)
10時52分 大曲(522m)
11時40分 雪庇崩壊(645m)  よっしー雪庇崩壊に巻き込まれて2m位落ちた・・・大事なし
12時02分 十文字池(710m)着

12時45分 十文字池発  下山開始
13時13分 大曲(522m)
13時30分 尾根の取付き(325m)
13時45分 奥川入荘着(300m)


概要
ネットで知り合った方と関東圏の山岳会の方情報交換していたら、飯豊山域は訪れたことがない。ということで、新潟勢と湿雪ラッセルでもしますか?
ということになった。
とは、いえ、山歴、所属会の異なる初対面のメンバーで厳冬期の飯豊の稜線を目指すというのは些か無理でそれ程、周到に準備しているワケでもないので
先ずは、顔合わせで軽い西俣ノ峰付近を目指すことで計画させて頂いた。



記録
前日の2月4日(土)夕方適当な時間に山形県西置賜郡小国町の民宿奥川入荘に現地集合とした。
それぞれの都合の時間で集合。今年の豪雪付近は積雪4m位はある。

桃パパ、NTRは翌日合流。
奥川入荘では、おばあちゃんが手作りの水飴を作っていた。
本当の昔ながらの水飴で大麦の麦芽とモチ米と水だけで作るもの。材料はシンプルだけど手間のかかる作業です。
サッパリとした甘みで市販品の様なキツイ甘さではない。

19時頃からスタートで夜遅くまで飲んで色々と話をさせて頂いた。

ユックリ目の朝食を前に桃パパ、NTR到着。
おばあちゃんが、桃パパとNTRに一緒に食べて行け。ということで、おばあちゃん自慢の舞茸のおこわとナメコの味噌汁を一緒に頂き、準備して出発。

前夜、奥川入荘主人の隆蔵さんから、大量降雪後でどこで切れるか判らないので、取付きまでは、いつもの道から一段、川寄りに下がって直ぐに杉林に入り進んだ方が良いだろう。
そうりゃそうだね。等と話ていた。
毎年、デブリが通り道まで押してくる場所がある。大岩の近くだ。急傾斜地の上部がルンゼ状になっていて、ここから落ちて通り道あたりまで
デブリが押してくる。
NTRにその点をチラリ話すと彼は全て理解してくれる。何度も何度もデブリを見ているから判るのだ。
注意して上部のルンゼから目を離さないで通過する。

取付きでも、いつもの様に斜面に取り付かず尾根の末端で取り付いた。
例年藪っぽい取付きだけど今年の多雪でキレイに埋まっている。埋まっていれば、それはそれで大量降雪後では少し気持ちが悪い。

取り付いてみると、気温が案外高いせいか、湿っていてバシッと滑る感じではないので先ずは一安心。
露岩の所にトラロープが付けられている場所も急な雪面になっていて案外歩きやすい。

みんなで交代しながらラッセル。神奈川からの3名の方もリズミカルに上手に登っていく。案外と言っては失礼だけど、雪なし県の方なのに
ラッセルが上手なので驚いた。

大曲で一休み。空は高曇りだけど主稜線は勿論、ダイグラ尾根も姿を見せてくれない。梶川尾根・丸森尾根の下部が見える程度だ。
一休みして十文字池を目指す。時間的には十文字池がいところだろう。
大曲から十文字池までの尾根ではそれほど雪庇への警戒をしたことがなかったが、十文字池と大曲の中間より少し上でバシン!ゴン!という音とともに
雪庇が割れてよっしーが仰向けに落ちていくのが見えた。

考えてみれば、歩き難い木の根が見当たらない。かなり雪が尾根にへばり付いているということだろう。
それでも、このあたりは、それほど急ではないので雪庇の崩壊で雪崩を誘発しなければ問題とはならない場所なのであまり心配はしなかった。
声をかけると、「大丈夫・どうすればいい?」とのこと。
先ず、ザックを外す様に伝え、ザックを外す間にボクはスノーシューを外して、亀裂に降りてザックを預かり引き上げて貰う。
よっしー本人は、お助けヒモ、腕を捕まえて金井君とNTRが引き揚げてくれた。
亀裂の中で雪の断面を観るがキレイに固着していて、表層が切れる感じではなく下りは多少大胆に降りても大丈夫だろう。
このルートで雪庇が気になるのは、西俣ノ峰から先なのでノーマークだった。
反省。思い込みがあったのは事実。


akiちゃんから貰った、その時の写真

 雪庇の亀裂に落ちた、よっしー お助中のボク。ボクのニット帽・・・焼売みたい・・・
   
 この上に雪が積もると、亀裂は判らない・・・落とし穴になる  いや〜タマゲタね
   
 早よ〜あげんかい! あ〜驚れぇたぁ
   


いくら、危険個所ではないとはいえ不用意だった。
面白いと言っては何だか、確かよっしーは4番目の通過。しかも、よっしーの前はよっしーより、ガタイの良いひらっぺ。
ギリギリのところでバランスを保っていたのだろう。
最後のダメ押しが、よっしーだったワケだ。

以前、朝日連峰でもボクも4人目だったと思うが、雪渓を踏み抜き崩壊させたことがあった。
前の人が大丈夫なのと自分が大丈夫かどうかは判らない。

そんなハプニングもあったがケガ等もなく、元気に上部を目指す。NTさんが十文字池手前の斜面を登って行く。
最後、ひらっぺに変わって、程なく傾斜が緩んでくる。十文字池に到着。
12月にakiちゃんと来た時はまだ、池が視認できたが、今はもう、どこが池なのやら見当もつかない。
丁度、12時になったので、行動停止でここで休憩して下山することにした。

お天気もやや持ち直し傾向で、時折、薄日も射す。
NTRがミカンを出してくれた。冷たく甘くて美味しかった。
皆で集合写真を撮って四方山話で大笑いして名残惜しいが下山とする。

下りは早いあっという間に大曲。
例年雪の付きが弱い場所では降り難い場所も、えいっ!てな感じで降りる。
雪質については、安定していたことを雪庇の断面で見ていたので、斜面も思い思いのラインで駆け下る。
あっという間に下りきり、奥川入を目指す。

奥川入荘の駐車場で道具を仕舞、奥川入にお礼を言いに行くと
おばあちゃん、今朝炊いたおこわが余っているので、持っていけ。という。
有難く、パックに入れて頂いた。

神奈川組を見送り其々帰途に着いた。

是非、新緑の残雪期に再訪して頂きたい。
厳しい冬に耐えた芽吹き、自由なルート可能にする豊富な残雪
里では、春の恵みの山菜・・・・良い時期です・・・お待ちしています。



我々、新発田の人間は近いために奥川入荘さんに泊まることが少ない。
ナニか機会があれば泊まりたい所だ。
ボクも数回程度しか宿泊していないが、手作りの料理とか・・・とか・・・
水飴とか・・・・
素朴な、昔ながらの味が楽しめる宿です。
お勧めのお宿です。




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