飯豊連峰 門内小屋 小屋番日記(平成23年08月06日〜08月08日)  


3年振りに門内小屋の管理に入った。以前は胎内市と個人が委託契約をしていたが、今年から任意団体を作り任意団体が受け皿となり
胎内市から管理業務を受託し管理する体制となった。

 大きな♂の下に♀。左下から小さな♂がチョッカイを出している  8月6日の夕方
   
奥は二王子岳 手前の鋭鋒は二ツ峰  夏の夕方の飯豊らしい風景だ
   
 ハクサン?トリカブト  秋の花だ。咲き始め。  コケモモの実 齧ると未熟なリンゴの様な味がする
   
 夏の花 マツムシソウ今が盛り  まだ元気なハクサンコザクラ
   
 門内のお社で見かけた・・多分エゾゼミ  今回の足回り・・・トレランシューズ軽量で歩き易い
   



 ここにも写真があるでよ

期   間    平成23年08月06日〜同08日

08月06日(土)
コースタイム
01:15 自宅発 コンビニで買い物 眠い。
02:45 天狗平着(420M)  OIIさんを待つ
03:05 天狗平発(420M)
03:45 楢の木曲がり(720M) やや下でOIIさん空腹を訴えるのでユックリと先行する。非常に暑く感じる。発汗量多い。
04:45 湯沢峰着(1,020M) 食事を摂り、OIIさんを待つ。OIIさん不調とのことでユックリ先行する。無線OPENとし交信することにする。
05:35 滝見場(1,145M) 
06:14 五郎清水(1,370M) やや下でOIIさんと交信。歩き出した様だ。水汲み、食事・・・そして、水を被る。この区間特に発汗量が多く不快
07:05  三本樺(1,540M) 給水、五郎清水から上は直射日光に晒されて暑い。やや下で1名の方とスライド
07:38 梶川峰着(1,700M) 食事・スライドする方と立ち話
08:33 扇ノ地紙(1,869M)  上部ガリー浸食の補修地下で女性2名と立ち話
08:58 門内小屋着(1,865M) 
かなり、ノンビリとしたペースとなる。やや荷物を背負ったこと、暑さでやられたこと。交代時間までには余裕があるものの、ノンビリ気味

08月08日(月)
12:57 門内小屋発(1,865M) 
13:20 扇ノ地紙(1,869M)
13:41 梶川峰着(1,700M) 
14:06 五郎清水(1,370M) 
14:44 湯沢峰着(1,020M) 
15:37 天狗平着(420M)
17:30 自宅着


概要
新潟県が設置し、胎内市が管理している頼母木小屋、門内小屋であるが、2006年、2007年、2008年と私の所属会のNENさんがメインで門内小屋の管理人
を受けた。その際、所属会の有志で交代要員等を務めサポートをして小屋の管理業務に携わった。
その後、NENさんも個人的な事情で小屋の管理に携わることはなかった。
今年から、胎内市では地元、中条山の会が中心になり、胎内市から小屋の管理業務を受ける任意団体を造り受け皿となった。
門内小屋は新発田山岳会と当会で受け持つこととなった。


記録

8月6日(土)
以前管理に入った時は、主に盆休みの間だったが、今回は盆休み前なのでボクも仕事の都合で週末の土曜日から月曜日の短期の入山。
暑がりで寒がりのボクは(それを通常ワガママと云う)この時期の山登りかなり辛い。少しでも楽をしたいので、早朝というか、未明にでかける。
今回は、土日で会の先輩のOIIさんが同行するとのことで、登山口にAM3時に集合出発とした。

3時少し前に到着準備を整えると、OIIさんが到着。準備を整え3時5分にヘッデンを点けて出発。
相変わらず、イキナリの急登にジックリととりかかる。「ナラの木曲がり」の少し下で、OIIさんが空腹感を訴え、食事を摂るので先行せよ。とのこと。
ユックリ進み、「ナラの木曲がり」でOIIさんを待つもののなかなか来ないので、再びユックリと進んで、湯沢峰で食事を取りながら待つこととした。

4時にヘッデンを消してノンビリと歩く。ヘッデンを消すと蛾等の飛来が無くなり快適。
食事を摂り湯沢峰で待つ。OIIさんがなかなか来ないので少し心配になった頃、OIIさん到着。
全身大量発汗で膝下の脛から足底にかけて、筋肉の痙攣があるという。滅多にない事でOIIさん自身も初めての経験と云う。
OIIさんは、ここで1時間程休んで回復を待ち、回復しなければ下ることも考えているので、無線を開けておくこととし、とりあえず、ボクは先行する。

滝見場に向かう途中、木の根から樹液が出ている所でクワガタの♀の上に♂が乗っかっている。その下から別の♂のクワガタがチョッカイを出している。
かなり、面白いので暫しこの、クワガタの色恋沙汰を眺めていたけれど、だんだん陽が高くなり暑くなってきたので先に進む。

ボクも滝見場ではかなりの暑さを感じて水をガブガブ飲む。五郎清水に向かいジックリと登るが暑い。無風の空が恨めしい。
五郎清水までの急登では鼻先、顎先から足元にポトポト汗が落ちる。シャツも含める水分を越えてズボンまで濡らし始める。相当に不快である。

五郎清水まであと僅かというところで、無線が入り、OIIさんも動き出している。とのこと。
五郎清水で給水。水を頭から被る。後頭部から首筋を冷やす。ボクの発汗量も相当に多い。いや、多すぎる・・・オーバーヒート案配です。
食事を摂っている間も顎から汗が滴る。少し体温を下がるまでユックリして先に進む。

ここからは徐々に樹林が低くなり風通しが良くなる半面、後頭を朝の陽で焙られ辛いところだけど、傾斜は既に緩んできている。トットバノ頭手前で笹藪の
新道を通る。ここはトットバノ頭が複線化してしまったことから、ダメージが比較的軽微な内に通行を止めて回復を待とうという試みでその間、笹藪の新道
を通る試みが行われている。

ようやく、梶川峰に到着する。食事を摂っていると、下山してくる方が見える。暫くすると梶川峰に来られて少し立ち話。
保全作業の作業地を眺めながら歩を進めると上から女性が2名降りてこられて、これまた少し立ち話。

いかにも、夏の飯豊という風情を楽しみつつ扇ノ地紙。
ここから20分位で門内小屋なので交代時間には余裕があるものの(13時が交代時間で扇ノ地紙で8:33分)歩き出す。
西からの稜線の風でシャツ汗も気化熱でヒンヤリしてくる。いや〜気持ちヨイ。

小屋に着くと、中条山ノ会の亀山さんがおられる。
おや?何をしているのですか?と聞くと、役所に定時連絡の電話。とのこと。
あら?ボクは新発田山岳会の方と引き継ぎのハズだったが・・・・?
亀山さんによると、金曜日の夕方に所用の為、降らざるをえないので、代わりに亀山さんが上がったとのこと。

亀山さんと諸々引き継いで、暫し談笑。
ようやく汗も引いた頃OIIさん到着。
後刻、亀山さんは頼母木へ移動されていった。翌日、足ノ松尾根の刈払い隊が上がってくるので合流するとのこと。

峡彩山岳会の女性2名が梅花皮小屋へ。
今晩、会のメンバーと合流して明日戻ってくる由。

梅花皮のOTJと交信
今年は登山者が少ないと嘆いていた。

宿泊者の方も少なくBEERの売れ行きも悪い。
それでも、夕刻、食事時は、保全作業にも参加しているという、新潟市秋葉区からのW氏。
テント泊の千葉からの方、楽しく談笑しました。
夕方になってようやくガスが上がり夕日の当る本山、日本海の漁火とも眺めることができた。
OIIさんと飲みながら色々話して21時頃就寝。


8月7日(日)
朝、4時30分に目覚ましを掛けていたものの眠くて2度寝。
5時30分頃に起き出す。
朝の写真を撮り出発する方もポツポツ。

7時の頼母木小屋との交信後、WC清掃、水場点検、小屋の清掃確認。
暫くして昨日の峡彩山岳会メンバーの他同会の会長の鳴海さん、高橋さん(?)OIIさんに聞くと77歳という女性が縦走中で峡彩のメンバーがサポートしている
とのこと。当会の高橋顧問と同じ御年か。凄いなぁ
11時頃までOIIさんは小屋で寛いで下山されていった。
今日は日曜日で通過の方はいらっしゃるが販売商品はいっこうに売れません。

午後になり単独のオランダの方が到着。
今日はかなり少ない宿泊の方々。
テン場では4名の宿泊。長岡工業高校登山部一行とのこと。

余り夜景も楽しめない状況で就寝。


8月8日(月)
もう、下山の日。仕事とか娑婆の用が無ければ降りたくないね。
概ね朝15°〜17℃で日中は20℃〜22℃位。
小屋でジッとしていると日中でも気持ちヨイ温度。

会のメンバーとの定時交信では交代のOPL(当会高橋顧問)さんは、3時に自宅発の予定とのことなので概ね4時30分登り始めると
9時30分前後の到着かな?

朝食を摂り先ずはWC掃除と小屋の清掃。
WC前にトリカブトが咲いている。昨日蕾の株も今日は開花していた。
その他、小屋前の登山道には蕾のトリカブトが沢山ある。秋の花ももう準備を着々と進めているようだ。

暫くすると大勢の高校生が下山して行く。う〜ん夏山だなぁ
山登りを続けて欲しいと願いつつ見送る。

やがて、OPLさん到着。9時前だよ。
ナンテ77歳だろう。
OPLさんの汗が引いてから、引き継ぎをする
結局、13時頃下山する。

あまり膝に負担を掛けると軟骨が減るというハナシなので、あまり無理しない様に降る。以前は梶川尾根下山を1時間30位で降りれないか?
と走ったこともあったけれど今は、そんな事をして膝を痛めてもツマラナイので、ちゃんと歩いて降りることにしている。
何せ、アラフィ。今しばらくヤマを楽しみたいのでネ。

あまり休まないで、走らず降りるけれど、トレランのお兄ちゃんに抜かれた。
喉が乾いたので堪らず湯沢峰で給水。シツコイ虻が纏わりつくので、これは登山口に着くと
虻避けのタコ踊りは必須と覚悟。
湯沢峰で虫除けスプレーを被り下山。

ナラの木曲がりで暑さに負けて給水。
あとはスタスタ降って登山口着。

ん?
湯沢で遊んでいる人が居る。
そりゃ〜多少の虻はいるけれど
虻避けのタコ踊りの舞いを披露することなく着替えることができた。

その後、風呂にも入らず帰途へ
国道に出て会社に電話し、急ぎの用事があれば17時30分には着くと云うが、そんな汚い奴に用はないとバッサリ。
それなら、シャワーを浴びて事務所に向かうというが、出社に及ばず。とのこと。

17時30分帰宅した。


以前の記録へ戻る


トップページへ戻る