飯豊連峰前衛 焼峰山(1,085.8m) 修蔵ノ峰(963m)まで 滝谷登山口 個人山行

 GPS LOG うぐいす平の下の迷走 大きく北にずれた登りのライン
   
滝谷集落奥の除雪終了点  NTRの視線の先に『うぐいす平」が見える・・・失笑ものですな
   
 ここでもカシナガによる枯死したナラの木が目立つ  随分遠回りした、『うぐいす平』から観た蒜場山・・・いいねぇ
   
 もう直ぐ修蔵ノ峰  修蔵ノ峰からの蒜場山
   
 修蔵ノ峰から見た焼峰山  修蔵ノ峰から見た二王子岳と二本木山
 
日本海方向を眺める。真ん中の黒い筋は五十公野山。  奥のトンガリは焼峰ノ頭
   
 あまり気持ちが良くて長居をしてしまった。  内ノ倉湖を俯瞰する・・・周回道路には、まだ雪が残っているようだ。
   
 奥は裏五頭・・・気持ち良い日です。  夏道の位置で振り返る・・・・いやいや、なかなか判りにくい
   




日 時  平成22年04月04日(日)
参加者 OPL(高橋)さん、NTR(中村)さん、LTQ(ボク) 下越山岳会
行き先  飯豊連峰前衛 焼峰山 (1,085.8m)
天 候  晴れ
気 温  4日 午前08時〜午後16時 5.2度〜12.2度 新潟
湿 度 新潟69%〜38%
風 速 1M〜3M
風 向 SE〜ENE〜ESE〜E〜NNW〜NNE〜NNW〜NNE
目 的  体調コントロール

装 備  春山低山日帰
登はん用具:ピッケル・クランポン
ナビ用品:地図・シルバコンパス
防寒具:軽ダウン
飲み物:ポカリスエット500ML×1・水2L
食料品:握り飯2個 調理パン、その他
残 量:
その他 なし

TP積算距離 9.02KM
TP移動時間 03:46
移動平均速 2.4KM
全体平均速 1.4KM
総上昇量   873M

コースタイム 事柄 備考
08:17分 滝谷集落 除雪終了点発(185M)
08:40分 焼峰山登山口(235M)
08:50分 夏道の位置が判らなくなる(340M)
09:25分 いよいよ判らない。面倒なので、高みに上がることにする。(435M)
09:52分 小ピークに着くとトンデモナイ方向にウグイス平が見える。(520M)
10:42分 ウグイス平(595M)随分遠回りをした。疲れた(汗
12:17分 清水釜(870M)  雪が堅く、中途半端な雪の残り方で少し注意が要る。
12:32分 修蔵ノ峰着(965M) 今日はここまで。と衆議一致。

13:51分 修蔵ノ峰発(965M) あまりに良い日なのでノンビリが過ぎた。
13:55分 清水釜(870M)
14:30分 ウグイス平(595M) 休憩 さて、ここからが核心・・・どこで間違ったのか?
15:43分 登山口(235M)
15:58分 滝谷集落 除雪終了点着(185M)


概要
当初、別場所も検討していたけど、諸々あって焼峰山。

先月、会のNTRに焼峰山でもナジでしょうか?とお誘いしたものの所用で行けない。
そんなこんなで日が過ぎて4月4日に焼峰山に行こうなりました。
聞けばNTR、OPLさんともに、かなりヤマ登りから時間が空いていたとのこと。
ボクも最近は軽量化した荷物での登山が多いので、少し負荷を掛けたいので丁度良い。
水等で重量を調整し準備した。
近場だし、花粉症の薬の影響か眠くて仕方ないボクもユックリと出られるのも嬉しいね。



記録
ユックリ目に起きて、朝ごはんを食べながら新聞をペラペラ。
おや、二王子岳で下山せず・・・・
ナニナニ?おや?
友好団体の方と思われるので会の藤井会長へ電話をすると夜明け前に下山途中の確認できた。
とのこと。云ってみれば、ただの下山遅れ・・・・そんな話をして僅かするとNTRさんから電話・・・
無事を伝え、予定どうりの時間で。と電話を切る。

五十公野の集合場所に着くと三人とも時間前に到着。
滝谷集落を目指し車を進めて滝谷集落の最奥に車を停める。車の外は氷が張っていて今朝の冷え込み
を感じさせる。準備をして歩き始める。雪は堅くワカンは不要。

林道を進んで行くと、ヤマドリが飛んでいく。どうやら、2羽居るようだ。
登山道入り口の看板から登山道に入る。登山道入口から続く杉林を進んで明るい広い場所に出る。
寒い朝だけど、久しぶりの重荷にジンワリと汗ばむ。

少し雑木林を進む・・・・?見たことない感じだなぁ???
左の斜面を観ながら進む・・・・良い筈なんだが何かオカシイ?
観たことない露岩が現れる・・・・NTRは以前にやはりルートミスした時に、こんな露岩を観た記憶があるという。
実はこの時、既に夏道から北にずれていたけれど、自分としては南にずれている錯覚を覚えていた。
GPSは持っていたけれど、ルートについては殆どポイントは落としていないので、ダイレクトに夏道を示すものではない。
ただ、北にずれているコトを示していたが、うろ覚えの夏道のイメージが判断の邪魔をする。

まあ、目の前の小ピークに上がれば見通しが効くのでハッキリするだろうと、半ば強引に藪の斜面を詰め上がった。
その場所の視界は・・・・あらぬ方角に焼峰山・・・約90°ずれた方角に目的としている、『うぐいす平』が見える。
ナンテこったい・・・・座り込んで軽食。沢・尾根を1つ飛ばした先に「うぐいす平」が見える。しかし尾根がつながっているので
このまま藪尾根通しに「うぐいす平」を目指す・・・・やれやれ。

小さく上り下りをくり返しやっと「うぐいす平」いやいや遠回りをしたものだ。何事も無ければ今頃は、清水窯の上のつもりなのに・・・・
食事をして清水窯を目指し急登を進む。768mピーク前では藪を嫌い東側の雪を拾うがむしろ難渋する。
変なもので、急斜面ほど雪が堅く、数度のキックステップでも爪先が蹴り込めない程。表面の数センチはグジャグジャなのにその下が非常に堅い。

雪も堅く、変な残り方をしている個所は稜頂の藪に逃げた。
痩せている夏道で東面は登山道が出ている場所もあるし、雪庇になっていたり、藪に逃げたりと変化が細かい。
岩の上なら遠慮なくクランポン(アイゼン)でワシワシ歩くけれど、登山道、藪はいささか躊躇う。

心の中では、錘代わりのアイゼンを履こうかな?と思うものの、アックス(ピッケル)だけでもいいや。とも思いストックを仕舞いアックスを出す。
まあ、ストックではなくアックスをだすことで心配が減るのは確か。

清水釜に着いて、夏道を選ばず、尾根伝いに登る。きれいな雪面だ。ボクの歩くライン上に兎の足跡がある。
焼峰山の山頂が見えるが、遠回りした前半の道迷いの体力ロス・時間ロスで今日の山頂は修蔵ノ峰とすることで衆議一致。

心の中では、焼峰ノ頭まで行けるつもりだった。
残念だけど、「うぐいす平」下のマヌケを考えれば仕方ない。
反省し、どうすべきか考える他ない・・・と殊勝な感想も僅かで吹っ飛び、穏やかで本当に、ボク達以外誰も来ない静かなヤマにすっかり
リラックスしてしまい、ノンビリした。

昼食をノンビリ摂り下山。
オメデタイことに、どこで間違ったのか正解が即判ると思って下山を開始。
「うぐいす平」までは雪も緩み、トントン・テンテンと下る。
うぐいす平で、リンゴを頬張り、これからが間違い探しの核心。と意気込む・・・

森林管理署の標識までは問題なく下る。その先の明瞭な廻り込みもOK。
その先でまた、夏道をロス。判らない。
時々、夏道っぽい所を見つけたり、失ったりを繰り返す・・・
一番下の杉林の入り口で振り返ると、やはり茫洋とした景色が広がっていた。この下では夏道を外すことはない。

焼峰山は赤谷線が現役の頃は新発田のポピュラーなヤマだった。それが赤谷線の廃線、自家用車の普及で新発田のポピュラーなヤマは
二王子岳が代表格となった。このことに異論があるわけでも何でもない。

しかし、今の時期、静かで良い山であることを実感した。それと同時にうぐいす平の下の夏道について、いかに無意識であったか・・・・
当に汗顔の至りである。

ボクの所属会でも二王子研究はオールシーズン結構盛んであるけど、あまり積雪期、残雪期の焼峰山の地域研究は近年聞かない。
登攀に対する意欲の他、地域研究という部分では面白いかもしれない。
不遇の山となりつつあるのかもしれないけれど、技術的には案外難しい・・・・
下部のルーファイ
上部の雪稜の登攀的要素と藪の使い方などバリエーションに富んでいると思う。
冬期の一つ気になる場所ができた・・・・


正直、相当に悔しい思いと情けな無い思い。
そして、良いお天気で楽しかった。地元のヤマの登山も良いもんだ・・・・そんな一日でした。


追記
当会の大先輩で二王子岳について、恐らく一番知っている須藤さん。
冬、二王子で須藤さんに会うと必ず言われること。夏道の位置を覚えること。それが基準ということ。
昨年12月ドカっと降った時、二王子で雪に埋もれた二合目の水場をピンポイントで掘り当てた。
本当に、夏道の位置が完全に頭に入っているのだろう。

ボクはGPSを使うけれど、二王子に関しては、ポイントの座標をベタ撃ちしている。
焼峰は、うぐいす平・修蔵ノ峰、山頂、頭・その程度のポイントしか落としていない。
そして、実際のところ雪庇、雪堤、巨大な風紋で地形図と異なる印象を受けるケースが山では多い。

やはり、地域山岳会会員としては、GPSデータだけに頼ることなく、正確な夏道の位置からの離れで
自分の位置を把握していたい。
GPSと地形図と視覚で複合的に自分の位置を特定したい。

先ずは、夏道の位置を特定すること。



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