総合学習支援
加治川小学校総合〜今泉川の生き物調査〜

 平成27年9月3日(木)、加治川小学校で総合学習の支援活動がありました。学校近くを流れる今泉川を舞台に、4年生が生き物調査を行いました。
 生き物調査の前に、水質調査として、CODパックテストと透視度測定を行いました。パックテストの数値は3前後、透視度は100pに近い値を記録し、良好な状態であることが窺えます。

 そしてみんなのお待ちかね、生き物調査が始まりました。みんな元気に川の中で網を動かす姿を、時折地域の方々も見守っていました。網をすくい上げる度に、「ザリガニが捕れた!」「何も入ってない〜!

「やった!魚だ!」と嬉しそうな声が聞こえてきます。しばらく経つと、「これ何だろう?」と疑問を抱いたり、「水の中でも花が咲いている!」「○○はいっぱいいるな」など、川の中の特徴を感じ取ったりしている声も聞こえてくるようになりました。
 授業後半は、捕まえた生き物の種名や特徴について、藤田講師から説明が行われました。今回は、魚類、貝類、昆虫類が17種、植物が8種、合計25種の生き物を見つけることができました。ヤリタナゴやアブラハヤ、スナヤツメなど、既に名前を知っている子もおり、普段から自然に親しんでいる様子が伝わってきました。しかし、初めて学ぶことも多かったようです。トノサマガエルのオスとメスの見分け方や、トノサマガエルが準絶滅危惧種となってしまった理由など、みんな興味津々に聞いていました。


植物については、網に何度も絡まってきた草はミクリと言いイバラトミヨの大切なお家となること、川の中にあった骨のようなものはコウホネの根っこであり、漢字で書くと見た目の通り「河骨」であること、似たような草だけどよく見ると違いがあることなど、初めて聞く話ばかりだったようです。みんな不思議そうな、驚いたような表情で話を聞いていました。

捕まえた生き物の中には、今泉川内の「食物連鎖」の頂点となる、ナマズの幼体もいました。ナマズは小さな魚を食べ、その魚は昆虫を食べ、植物は酸素を供給してそれらが生育できる環境を形成したり隠れ家を提供したりしてくれます。「食物連鎖」とは、それらすべての生き物が繋がり合って生きていることを表す言葉です。難しい言葉ですが、子どもたちは藤田講師の説明を納得したように聞いていました。また、海と川で生活をするモクズガニが見つかったことから、今泉川が海とつながっていることを学ぶこともできました。

この調査を通して、私たち人間を含むあらゆる生き物が繋がり合って生きていることを、少しでも感じ取ってもらえたように思います。次週は校内で身近な水の調査が行われる予定です。今回分かったこと・学んだことが、次週の水調査にも結び付き、さらに多くのことを感じ取ってくれるよう願っています。