湧水の里観察会&シンポジウム

 5月11日(日)新潟県自然・環境保全連絡協議会などが主催する「湧水の里観察会&シンポジウム〜希少淡水魚イバラトミヨを知り、水辺の未来を考える〜」が開催されました。
 当日は、夏日といっても良いほどの快晴で、青空のもとで行われる観察会の会場(湧水の里観察公園)には、たくさんの方々が集まりました。
 代表者あいさつの後、2班に分かれて行われた観察会では、イバラトミヨの保全地帯であり水芭蕉の群生地でもある湧水豊かな湿地帯を観察し、この公園内に生息する動植物の種類やそれぞれの生態などを学びました。


 講師の説明では、「かつては、現在 公園になっている湿地帯と周囲の水田が土水路で繋がり、それらの土水路には、はるかに多くの生き物やイバラトミヨが生息していた」とのこと。それでも、新発田市でのイバラトミヨの生息地「久保の清水川」と比べると湧水の多さと保全地域の広さにうらやましさを禁じ得ません。
 また、午後からのシンポジウムでは、当会の若月理事がパネリストとして参加し、「未来の子どもたちのために良い自然環境を残すには」というテーマで活動発表を行いました。


 シンポジウムでは、行政や民間団体がそれぞれに様々な取り組みをしている様子が紹介されましたが、それらの発表をとおして、「人間」から年々 環境への意識が薄れていくことの原因が、日々の暮らしの中で水辺に親しむ機会が減っていることに端を発しているのではないかなぁ、と考えさせられました。
 私たち市民団体が地域で行う環境活動がすそ野を広げ、全ての人々が身近な自然に目を向けてもらえるようになることを願わずには居られません。
 当会もその一端を担う市民団体のひとつとして、他団体とも連携し、これからも活発に活動を続けていければと思っています。