向中条地区 生き物観察会

 平成23年8月28日の日曜日に加治の向中上地区で「農地水・向中条地域保全会いきもの観察会」が開催されました。
 今年で5回目となる地域行事で集落周辺の水路で水棲生物の調査を実施しました。
 当日は6名の子供とその親御さんたちによる「子ども会」の参加で、少数ではありましたが精力的に生き物観察を行いました。

 継続観察ということなので昨年と同様の民家に近い集落内用水路で水質検査を実施して、水質の現状変化を確認してもらいました。水路が家に近いところなのでCOD値と値が高めでPHは6.5という結果は、去年と同様に変化は無く安定していました。
 この結果を踏まえて、どんな生き物がいるか早速網を入れてみます。

 コカナダモや、ヒルムシロの水棲植物のあたりに何か潜んでいそうです。
 生態系の上位生物からいくとウシガエルやナマズといった肉食動物がいました。
新潟県の絶滅危惧種のメダカがたくさんいます。モツゴ、タモロコ、タイリクバラタナゴといった小魚が取れました。ザリガニもいます。貝類では、ドブガイやモノアラガイ、オオタニシ、サカマキガイ、カワニナがいます。

 昆虫では絶滅危惧T類のタイコウチやミズカマキリそしてマツモムシやガムシ、シオカラトンボやイトトンボのヤゴがいました。
 今年は20種近くの生き物が観察できました。タイコウチやミズカマキリの尻尾の役割やモノアラガイの生態、そしてウシガエやザリガニの特定外来生物の扱いの説明を聞いて今回の調査終了となりました。

 タイコウチヤメダカなど絶滅が心配される生き物がいたことや肉食の生き物がいるということはこの辺りの生き物の裾野が広いということだと思われます。
 何の変哲も無い水路でありますがいろいろな生き物の住処となっている場所があることと水質との関係等の体験が今回も去年同様に出来たかなと思います。
 今年の夏休みのしめくくりの思い出になったことと思います。