まちづくりフォーラム研究会で講演

 平成22年6月12日(土)、にいがたまちづくり学会 まちづくりフォーラム研究会主催の平成22年度公開講座「にいがたを元気にする〜みんなで考えてみようではありませんか」の講演会が行われました。
 県内では人口や所得等が伸び悩み、特に新規学卒者の就職率が落ち込んで、にいがたの元気が今ひとつと言われている中で、何とかしなければならないという巷の声を踏まえ、講師として新潟大学田村教授より「B級グルメがにいがたを救う〜にいがたを元気にするために〜」と当会若月理事長 より「新発田を元気にする〜加治川の恵み事業を通じて思うこと〜」の演題での講演とディスカッションが開催されました。

1.「B級グルメがにいがたを救う〜にいがたを元気にするために〜」では田村秀教授からは、首都圏域より地方には一般的に普段から食べ親しんでいる郷土ならではのB級料理が多い。餃子で有名になった宇都宮市の原点は市職員(統計職)の人が、宇都宮の餃子の消費量が多いことに着目し「餃子のまち」をB級グルメとして発信。しかし、その後、浜松市が異論を唱え、浜松でも「餃子のまち」として名乗りを上げた。結果、どちらの町にとっても刺激し合いながら良い効果をもたらしている事例や、カレーラーメンでは北海道の苫小牧市と室蘭市がB級グルメとして有名だが県内の三条市、燕市の方が歴史もあり、様々なトッピングなどあり田村教授的には北海道より新潟が一番であるとのでしたが、いまだ新潟県では、B級グルメとして一つもエントリーが無いことに消極的な県民性が有るのではないかとの指摘もありました。

2.「新発田を元気にする〜加治川の恵み事業を通じて思うこと〜」では、平成15年より3ヶ年、新潟県新発田地域振興局の戦略事業でとりくまれた「加治川の恵事業」について各種イベントの総括と当会として係わってきた中での連携状況が報告された。この事業に参加した団体の年代層によるジェネレーションギャップによる加治川への思いの丈の違いが有り、各団体が主催する事業への参加などに止まったこと。当会が取り組んだ加治川の桜実態調査では長堤十里桜堤構想で植樹された桜の支柱が設置当時のままで、成長した桜の樹皮に縄が食い込んでいたこと。また、春の土手草焼きで桜の根元に引火し樹皮が幹が焼け焦がれている実態などが報告されました。
 また、新発田にとっての財産である「加治川の天然プール」やダムの多機能活用を利用した「内の倉ダムコンサート」の活動や氷河期からの生き残り「イバラトミヨ」保全活動を通しての他からの評価などを報告した。

 今、閉塞状態ある日本では、これからの地域づくりは市民みんなが助け合い生きていかなければならないと同時に他地域のと違いはっきりさせた特産品の掘り起こし真剣に考えて行かなければなりません。A級が多い新発田地域ですがいつも当たり前のB級に目を向け発信していきたいと考えています。