小学校の先生を対象とした自然環境学習会

全員で胴突き体験ハイ、ポーズ
 平成20年6月21日の土曜日に小学校の総合学習を担当する先生を対象とした環境学習の実地体験を行い環境学習の普及促進と指導者の育成を行いました。
参加者は下越地域の小学校6校、環境NPOなどより14名の参加がありました。

午前は簡単な講習概要を聞いた後さっそく五十公野公園の升潟へ繰り出し、水生生物の捕獲観察となりました。今回の活動ではフィールドワーク(実地体験)が主体ということで先生方にも実際に水に入ってもらおうと胴長を履いてもらいました。
当然「胴長は始めて」という人ばかりなのでサイズや付けた感触にワイワイ言いながら準備万全で捕獲の開始です。
1.升潟の生き物捕獲方法
 事前に捕獲網(トラップ)を仕掛けておいたので、それを引き上げ、そこに入った小魚の種類や見分け方、仕掛けの構造、設置の方法などを解説しました。そして、実際に潟に入り、網の使いかたや生き物の捕獲の仕方などを体験してもらいました。当日は予報を裏切り晴天だったため、水の中のほうがかえって気持ちが良い体験ができました。

2.植物の観察方法
 全体を眺めてから、徐々に近づいて見えてくる植生の見方から始まり、草花への興味の促し方や観察の視点など、子供の興味を引き付ける方法などを実際に体験してもらいました。採ったものが何かをすぐに教えてしまうのは学習効果が膨らまないので、子供たちに調べさせるなど動植物に対する興味を持たせるようにするのが大事と説明がありました。例えば「漠然とみていた葉の形にもいろいろな違いがあるのはどうしてなのか」を考えさせるのも観察の動機付けのひとつ、とアドバイスがありました。

3.升潟のあやめ園周辺水路の生物採取
 植物観察を終えあやめ園に到着後、あやめ園脇の水路で生き物調査の実践を行いました。ちょうどあやめ祭りの開催中なので、あやめ園の見学者も何事かと覗いては小魚達を見て懐かしむ声が聞こえてきました。そんな方々にも、上から覗いただけでは何もいないように見える水路に、たくさんの生き物がいることを発見する楽しみを感じてもらうことが出来たと思います。

4.環境教育実践活動事例&ディスカッション
 加治川ネット21の活動概要と環境学習を進める上で当会がどんな活動を支援しているかを聞いてもらい、学校と当会の関わり方、現在当会が人材登録の作成を検討していることなどについて意見交換を行いました。
意見交換では「新たに総合学習の担当となったものの戸惑いがあり、どのようなことから始めていいのかもわからない」といった意見や「自分が体験したことがないことなので今日のような体験型の学習が非常に参考になった」などという声もありました。
また、総合学習も来年度からは週3時間から2時間に時間減となるということで、今後、総合学習を進める上で当会もその関わり方をどのようにしたら一番いいのかを共に考えていくことが大事になるのではないでしょうか。

△トラップで捕獲したいきものの説明 △升潟の中での弓編みの使い方実習 △五十公野山での植物のおもしろさ実習
△アヤメ園水路でのいきもの捕獲体験 △環境学習講座総論(すすめ方) △環境学習のあり方ディスカッション
報告者:相馬