旧太田川の江ざらい体験記

 8月20日、イバラトミヨの生息する旧太田川の上流(丑首〜六日町間)で江ざらいが行われ、地域の方々からのお声掛けにより、加治川ネット21のメンバーもその作業に参加させていただきました。
 当日は、米倉、丑首、八幡、六日町の4集落、ネットのメンバーなど約40名が集まり、幅2m、水深約40pの水路を約2kmにわたって、川岸の草や枝を刈ったり、川の流れを妨げているゴミや水草を上げたりする作業を行いました。

 川岸や川底に隠れている玉石で鎌の刃がこぼれるため、休憩時に刃を研ぐ姿があちこちで見られました。また、休憩中には集落排水の整備による水質の変化やそれに伴う魚や蛍などの復元状況などが話題にのぼりました。
 一時期は生活排水で汚染され、水草も生えなかったこともあったそうですが、今日の作業中には、アブラハヤ、アユ、ヤリタナゴ、スナヤツメ、ホトケドジョウ、シマドジョウ、ドジョウなどのほか、トンボのヤゴ、甲幅が5pを超えるモクズガニなども捕まえました。

 地域の方々からは「米倉の蛍が話題になっていたけど、この川だって同じくらい蛍が飛ぶんだよ。その頃にも見に来て欲しい」とのお誘いもいただきました。
 来年はぜひ、天辻川(旧太田川)の蛍を見に来たいと思います。また、「八幡集落の向こうの山際でイバラトミヨを見たことがあるよ」という有力な情報もあり、今後の調査活動で生息域の拡大に期待が持てそうです。
 何はともあれ、35度を超える炎天下での作業に従事したみなさん、お疲れさまでした。「地域の環境を保全しよう」と口にするのは簡単ですが、今回の活動では、その環境を維持してくださっている地域の方々の努力の大きさを実感することができました。

 今後も地域の方々との連携を密にし、少しでも皆様のお役に立てるような活動を続けていければと思います。どうぞ、よろしくお願いいたします。

報告06_08_20 YE