蔵光地区サンショウウオ学習会の報告

 7月8日(土)に蔵光地区公会堂で実施された学習会には、川東土地改良区の呼びかけに応じた地元住民など約40名が集まりました。
 初めに川東土地改良区事務長の渋谷さんから、「ほ場整備事業により、蔵光地区のサンショウウオの生息地が一度壊れてしまいました。今日は、サンショウウオについて学び、サンショウウオがすめる環境について一緒に考えたいと思います」と挨拶がありました。
 学習会の講師は、加治川ネット21技術部の藤田さんが務めました。
 学習会では、地元の人たちが育てて持ってきてくれたサンショウウオの幼生を観察し、パワーポイントでサンショウウオの種類や生長のしかたなどを学びました。
 今回の学習では、冷たく酸素の多いきれいな水にすんでいるサンショウウオをとおして、蔵光地区のすばらしい農村の環境を知ることが出来ました。
学習後の質問タイムでは、地域の方々から「水系によっては鉄分の多い水が出るところもあるが、サンショウウオが生息できるか心配だ」「蔵光地区には、たくさんの産卵場所があるが、どこを保全すればいいのか」など様々な質問や意見が出されました。

 最後に、土地改良区の渋谷さんから参加した子どもたちに「保護しているサンショウウオを7月末ごろ農地の上流に放流します。ぜひ、お手伝いをお願いします」と呼びかけがありました。
 土地改良区では、今後も様々な生き物に配慮しながらほ場整備事業を進めていくそうですが、地域の方々の協力がなければうまくいきません。私たちは、地域の環境をみんなで考えるこのような学習会が、今後もたくさん開かれるようになることを期待します。
※サンショウウオ豆知識
 新発田市内でも沢水が湧き出ているような場所にすんでいますが、その多くはトウホクサンショウウオです。(他にもいくつかの種類のサンショウウオがすんでいます。)
 サンショウウオの子どもは水の中で生活し、身体の外側にエラが出ていますが、大人になると肺で呼吸するようになり、エラは身体の内側にしまわれ、陸にも上がります。
 酸素をたくさん含んだ冷たい水を好み、小さな水生昆虫などを食べて生活しているので、サンショウウオの生息が、生き物がたくさんすんでいるきれいな水辺の証拠になります。

06_07_11_掲載_Y.E