太斎地区ふるさと生き物観察会

 10月1日(土)、曇り空で小雨がちょっと降る中、太斎地区揚水機場と久保地区清水川を会場にふるさと生き物調査を開催しました。この事業は、太斎地区ほ場整備事業関連で本年完成した揚水機場の大きな池に、完成後半年を経てどのような生き物たちが生息しているのかを検証する観察会でした。
県農村整備部 林課長の挨拶 藻の中にドジョウが隠れている 見て、見て魚を捕まえたよ
 観察会に先立ち、県新発田地域振興局農村整備課 林課長の挨拶、当会の生き物担当の藤田さんから生き物の概要と注意事項についての話があり、その後、早速大きな池の中にみんなで雑魚すくいに入りました。
 参加者は、さで網やタモなどを持ち、池の中心部に向かってすごすごと入っていきました。池はポンプで水を汲み出したお陰で、水深が人の膝丈くらいで、泥も10p位で歩くにも楽に前に進める状態でした。
 池の縁際で水草部分にはたくさんのドジョウやオイカワなどが潜んでいました。また、イバラトミヨも確認され、周辺を見ると池の底から湧水が確認できるところもあり、初めてイバラトミヨを見た参加者は歓喜の声を上げていました。
 この池で捕まえられた生き物の数や種類などの最終記録は藤田さんにまかせ、観察会は終了。
 その後、折角の機会なのでと希望者は久保地区湧水地河川に会場を移しての観察会へ。ここでの講師は当会の永野さんです。「イバラトミヨがいたよ」「あっ、トノサマガエル。これは豊栄や新潟ではもう見られなくなったんだよ」などと説明するたびに参加者は興味を持って覗き込んでいました。初めて参加したという高校生は、川に入りさで網を引き上げ、多様な生き物たちがたくさん捕獲されたことに、「こんなにすばらしい川での体験を初めてした。すばらしい。」と感動していました。
 今回の観察会ではいるはずのない錦鯉の稚魚や80センチもある大きなコイも引き上げられました。コイは強いため、池の中の魚を食べ、その池の生態系を壊します。心無い人、或いはそんなことに無関心の人が放したのかもしれませんが、故意に放流することは絶対にやめてほしいと思いました。

05/10/12掲載