太斎地区推進協議会 総会
「環境配慮の学習会」

 6月9日(木)、水土里ネット豊浦郷主催による「県営ほ場整備事業太斎地区推進協議会」総会において環境配慮の学習会が開催されました。
大きな貯水池が出来た。鯉の姿が見えた
 総会に先立ち、05年春に竣工したばかりのフォアンポンド(ため池)を視察しました。ため池は、約100m×40mくらいの非常に大きいモノで深さも60p位から90pにすり鉢状に作られているとのことでした。池にはコカナダモがびっしりと繁茂、流れが少ないところではアオミドロも張り付いていました。目をじっと懲らしてみるとアブラハヤの稚魚らしき群れが泳いる姿を見ることができました。参加者の中には、「鯉がいた!あそこにも魚だ!」と口々に魚影を見ては、歓喜の声をあげていました。

農村整備部・鈴木さんからのお話 当会理事長からの活動発表
 総会では、初めに新発田地域振興局農村整備部ほ場係の鈴木さんから、当地においての保全計画に基づいての一部、環境保全型ブロックを取り入れた環境配慮工法などが説明されました。

 続いて当会若月理事長が「加治川ネット21の環境活動」について、会の紹介、04年に行われた活動紹介、05年の事業計画と今後の課題などを話し、続いて藤田理事が「太斎、久保のイバラトミヨ」と題して、イバラトミヨの当地での特性や特徴、変革する農業環境でイバラトミヨが絶滅の危機に瀕していることなどを話しました。最後に今後の基盤整備(水路部)でのイバラトミヨ存続するために必要なこととして「底の無いコンクリート製品を使って欲しい。うまく泳げない魚種なので、勾配を緩くして出来れば所々に葦などの生えた水路にして欲しい」と訴えました。
藤田理事より「太斎・久保のイバラトミヨ」についての説明

−質疑応答では、このような意見がでました−
 ・水路の維持管理はどのようにするのか?
 ・この魚を天然記念物にしてはどうか?
 ・現在でも町の人が無断で土地に入り、畑を荒らしていく。他の人の立ち入りは疑問だ。

今年度から基盤整備が本格着工され、イバラトミヨの生息地の存続が危ぶまれますが、地元の人とこのような話し合いが出来、一定の理解が得られたことは、地元の宝として「イバラトミヨ」の存在を再認識してもらえたことでしょう。

05/6/13掲載