久保地区イバラトミヨ調査

 4月23日(土)午前9時、集合場所の虹の里交流館には11名のメンバーが集まり、交流館の会場(ロビー)を借りて、当日の活動ミーティングが行われました。
 心配された天候も持ち直し、青空がのぞく寒空の下、調査を開始。最初の調査は久保集落中頃にある神社前の土堀水路で行われました。水路にはミクリやコカナダモと一緒に淡水モズクが川面に揺れ、透明な川水をとおして川底の砂までよく見えました。この調査地点では、イバラトミヨ、ホトケドジョウ、ツチガエルなどが捕まりました。
 次は、もう少し上流に場所を移すことにして移動を開始。なんと、移動の途中にカワセミを発見!残念ながら、写真に収めることは出来ませんでしたが、きれいな緑色の羽がとても印象的でした。
 2ヶ所目の調査は、天辻川からの川水が流入するすぐ上流で行われましたが、源流部の湧き水しか流れ込まないこの場所では、たくさんのイバラトミヨが捕まりました。
 採取された生き物の種類は、イバラトミヨ、ホトケドジョウなどの他、コオイムシやアカハライモリなどでしたが、本当に子(卵)を背負ったコオイムシを初めて見たと喜ぶ参加者のうれしそうな顔が忘れられません。また、目視ではイバラトミヨの営巣を確認することはできませんでしたが、イバラトミヨと一緒にイバラトミヨの卵が網に入り、営巣が行われている事実も確認することができました。
 ちょうど調査地点に地元の方がいて、「昔はこの水路周辺にヨシが茂っていて、捕まえたイシャジャの卵を食べたものだよ」とのお話も聞きました。この久保集落周辺でも間もなくほ場整備事業が具体化します。この環境が地域にとってどのような意味を持つのか、集落の方々はもちろん、加治川流域全体の課題として取り組んでいく必要があるのではないでしょうか。
 また来年も、ここでイバラトミヨの営巣と産卵が見られることを願っています。

元気なイバラトミヨがたくさんいました イバラトミヨの卵を発見できた カワモズクを見つけました

05/4/24掲載