新発田まちなみシンポジウム
〜これでよいのか〜

伊達義徳さんの基調報告
 4月2日(土)、城下町の景観を考える会の主催により「新発田まちなみシンポジウム」が開催され、会場となった新発田市生涯学習センターの多目的ホールには、入りきれないほど大勢の人々が集まりました。
 はじめに伊達義徳さん(都市計画家)の基調講演が行われました。
 伊達さんは、「新発田市でも中心市街地に良い景観が残ってはいるものの、利用されずに失われつつある。市街地への導入部となるべき郊外部に醜い景観(店舗群)が形成されている」と指摘。そして、「このような、あんこは(中心)は美味いが皮(外部)が不味い景観をもう一度見直し、歴史と食料をキーワードに、緑豊かで皮も美味しい新発田らしい景観の形成を目指してほしい」と語りました。
まちなみシンポジウムの模様
 続くディスカッションでは、元新発田JC理事長の神田敬一さんをコーディネーターに、景観を考える会代表の小柳龍史さんや寺町・清水谷まちづくり協議会会長の若林利次さんなど4名のパネリストで新発田の景観について討論が行われました。
 進行は、「新発田の景観とは」や「景観を守るためにはどうしたらよいか」といった幾つかの質問にそれぞれの思いを発表する形で行われ、「歴史や文化が見える町にしたい」「住みやすいまちを目指そう」「新発田の人は新発田のことを知らず、見慣れていて良いものを良いと感じなくなっているのではないか。もう一度地域を見直そう」といった意見が多くありました。
 若林さんからは、「新発田市の景観を語るうえでは、新発田川が重要な要素と言える。また、河川の水質は地域の生活水準を示すものでもあり、新発田川の再生が望まれる」との発言がありました。
 シンポジウムの最後に「市民の意見をまちづくりに反映させるため、市民自らが声を出す」ことを会場全体で確認し、小柳会長が「景観を考える会は、みんなでまちづくりについて考える場にしていきたい。難しいことは考えず、気楽に会に参加して欲しい」と呼びかけました。
 加治川ネット21でも、新発田川を中心にまちづくりについて考えていく必要があるのではないでしょうか。これからも、私たちに出来ることを探していきたいと思います。

05/4/6掲載