新潟県の水環境保全を考える懇談会

 3月15日(火)午後2時から、新潟県環境対策課主催の『新潟県の水環境保全を考える懇談会』が、新潟県内で活動しているNPO10団体が参加して、新潟県自治会館を会場に開催されました。
 はじめに県環境対策課山本進一氏から挨拶があり、司会からこのたびの県で行ってきている水環境行政の内容である @公共用水の常時監視(人の健康の保護に関する環境基準、生活環境の保全に関する環境基準)A 事業場の排水監視(排水が排水基準に適合しているかを監視。水質汚濁法、排出基準を定める条例)の説明がなされ、その後、各団体の自己紹介と各団体持ち時間3分での活動と問題提起がなされました。

加治川ネットからの提起
加治川ネットからは、@農村での水環境の視点で、県指定絶滅危惧種のイバラトヨミ等、ほ場整備による環境インパクトによって絶滅する恐れのある生物に対するミチゲーションのあり方と行政事業のあり方、A市街地における新発田川の水不足による水質悪化と農業用水のあり方等の問題提起をしました。他の団体からは、地下水汚染や大規模農業施設の水処理問題、ダム機能の問題、過疎地におけるため池の水質悪化、水なし川における水温上昇の問題、海から見た食の安全(生物凝縮)、湖沼におけるブラックバス問題等の意見が出されました。

大熊教授からのアドバイス
このたびの懇談会のアドバイザーは新潟大学大熊孝教授。同教授から「各団体のいろいろな問題提起を受け、参加団体へのアドバイスより逆に、行政へのアドバイスをしなければならないのでは?」と発言する一幕もありました。
 最後に司会が、「今回の懇談会で、県内での多くの水を通しての諸問題が浮き彫りになりましたが、行政で特定の地域問題ではなく、各地で同じ問題があるなら現場を検証し、条例等の改善をしていきたい。」と結びました。

05/3/16掲載