にいがた連携公開講座 水辺シンポジューム
「水辺の再生によるまちづくり」

 12月4日、NPO法人新潟水辺の会主催の「水辺シンポジューム」が開催され、新潟市の掘り割り再生について討論が行われました。加治川ネット21は、新発田市の市街地を流れる「新発田川」をとおして行っている活動などを紹介しながら、都市部における水辺の再生についてコメントを行いました。
 今回の企画は、県立生涯学習推進センターと加治川村中央公民館を映像で結び2つの会場で同時に討論を行うものでした。新潟市にある県立生涯学習推進センターには、コーディネーターの新潟水辺の会の大熊孝会長(新潟大学教授)、パネリストとして参加した新潟水辺の会の上山世話人、九州大学大学院の島谷教授、新潟市長の篠田市長、通船川・栗の木ルネッサンスの星島さんなどのほか、100名ほどが集まりました。テレビ会議の受信会場となった加治川村中央公民館には、加治川ネット21の若月理事長の他、地元住民など13名が集まりました。
 前半は、韓国ソウルでの清渓川(チョンゲチョン)の再生に向けた取り組みや、東京日本橋での高速道路地中化による、水辺景観の再生に向けた取り組みなど、大都市での水辺再生に向けた取り組みが紹介されました。後半、上山さんから他門川の掘り割り再生に向けた提言などが行われ、それぞれの発表に対し2つの会場から多数の質問が寄せられました。
 篠田新潟市長からは、「現在、合併後の新潟市がどのような都市を目指していくのかを示すマニフェストの作成を行っています。その中で、新潟市の顔として、掘り割りの再生についても具体的な検討を行うことが出来ると思います」とコメントがありました。このコメントに対し、五泉トゲソを守る会から「都市部での水辺再生についての取り組みも必要ですが、新潟市近郊には五泉のように農村や里山の環境が数多く残されています。しかし、その環境も全てが良好な状態で維持されているわけではありません。それらの環境を維持、保全あるいは復元をすることによって、都市部の方々が、都市部にはない自然を気軽に楽しめるようにすることも必要ではないか」との発言もありました。
 今回、新潟市の掘り割り再生についていろいろな意見が出されましたが、新発田市には新発田市街を流れる『新発田川』や佐々木地区の『古太田川』の他、農村部の小河川などたくさんの水辺が残されています。加治川ネット21では、これらの水辺の大切さを理解してもらえるよう、地域の方々と一緒になって考えていきたいと思います。

04/12/5掲載