佐々木地区環境学習プログラム&佐々木小学校総合学習
ホタル舞う里山『田貝』との交流

「田貝ホタルの会」のみなさん。よろしくお願いします
 9月24日(金)、佐々木地区自然環境体験プログラムの一環で、ホタルの舞う里山の環境について学習するため、佐々木小学校の6年生が佐々木地区の方々と一緒に田貝地区を訪れました。
 当日は『田貝ホタルの会』の倉島さんと築井さんが出迎えくてれましたが、佐々木地区から参加した(大人も子供も)みんながバスから降りてビックリしたことがあります。何だと思いますか?
 答えは、気温(体感温度)。学校の前では「今日は暑いので気をつけましょう」と挨拶して出てきたばかりなのに、田貝のなんと涼しいこと…。同じように太陽が照りつけていても、二王子山の木々に冷やされたダシ風が吹き通していきます。これぞ、天然のクーラーですね。
カワニナを「ゲット」しました
 田貝で最初に行ったのは毎年ホタルが舞う水路でカワニナを採取すること。子供達は、待ちきれない様子で網やバケツを手に水路へと走っていきました。みんなが思っていたより、とても小さな小川(田んぼ脇の小水路)でしたが、川底は砂地で、とてもきれいな水が流れていました。子供達も網や素手で捕まえた沢山のカワニナをお互いに見せ合ってご満悦。やっぱり手が届くところに生き物がいる環境は、楽しいですね。子供たちの笑顔が生き生きとしていました。
 15分程度の短い時間でしたが沢山のカワニナを捕まえて、今度はゆっくりとホタルの棲んでいる環境の観察です。山際の水路を20分くらいかけて、ゆっくりと観察しながら田貝地区公会堂まで移動しました。 
水路にたくさんのカワニナがいたよ あっ!ホタルの幼虫がカワニナを食べているよ 水路の水、冷たくておいしい〜
 山際の水路では、ホタルの隠れ家になりそうな草が小川にしなだれいかにもホタルがいそうな感じのところでした。小川に網を入れてドジョウや小魚、カエルなどを追い回していました。また、この地区では、猿による農作物の被害を食い止めるための工夫なども紹介してくれました。散策の終点、公会堂前の神社脇の水路の山水を手ですくい喉をいやし公会堂へと向かいました。
築井さんから「ホタルの生態」についての説明
 田貝地区公会堂では、築井さんから田貝地区での取り組みやホタルの一生について説明をいただきました。田貝地区ではホタルの舞う時期に観察会を開催し、毎年250人以上が集まるそうです。また、ホタルの成長にあったエサとなるカワニナを増やすため、カワニナの棲みやすい環境づくりにも取り組んでいました。
 質問タイムには「佐々木地区にホタルを呼び戻すことは出来ますか?」「どのくらい農薬を使うとホタルに影響がありますか?」など子供達からたくさんの質問があり、「地域全体を整備することは無理かもしれないけど、公園などにホタルが棲める環境をつくることは出来ると思います」「昔と違って農薬の毒性が弱くなっているため、ここ田貝のように常にきれいな水が流れていれば農薬を使っても大丈夫です。ただし、水がゆっくりと流れたり、滞ってしまう場合には、影響が出る可能性がありますね」などとわかりやすく回答していただきました。
みんなで古太田川にカワニナを放流!!
11時に田貝地区のお二人に別れを告げて佐々木に戻ると、最後は古太田川にカワニナを放流して解散となりました。カワニナと一緒にホタルの幼生を捕まえた子もいたので、来年の夏には、もしかすると古太田川でホタルを見ることが出来るかもしれません。それまでには、少しでもホタルが棲みやすい環境を整えてあげられるよう、子供達にも頑張って欲しいですね。
 次回は、ついに佐々木地区の将来を描きます。み〜んなで、参加してくださいね!!

04/9/29掲載