荒川、きれいな川日本一 

主催者の挨拶
 8月3日、荒川全川一斉水辺の健康診断事業「あらかわ清流大発見」が山形県・新潟県の主催で行われました。この事業は、山形県、新潟県を流れ日本海に注ぐ荒川を両県のこども達が協力して水生生物の生息状況から「水のきれいさを調査」することが目的の事業です。
 今回の事業は荒川流域の町村から両県合わせて35名の小・中学生の参加で開催されました。調査個所は、午前下流域新潟県関川村温泉橋下と午後から上流域山形県小国町五味沢かじか橋下の2個所です。新潟県の開催に際し、はじめに新潟県県民生活・環境部環境対策課 猪股係長、山形県環境保護課 柴田環境保全専門員、当会 若月理事長から挨拶がありました。続いて当会 藤田理事より水生生物調査の概要と生物の捕らえ方、注意点などの説明があった後、両県混成の6チームで水生生物調査が開始されました。
新潟県調査地点:温泉橋下 そっと、川石の裏を探ります いろんな川虫がいます
カワトンボ、ヤマメ、カジカ等捕獲
各班は、上流や下流側に散り散りに調査を始めました。子供たちは、カワゲラやトビケラ、カワトンボなど一生懸命に川石を持ち上げ石の裏を調査しました。調査結果は、班の各担当者により判定されこども達は記録用紙に記載していました。調査の結果は「きれいな水質の川」であると云うことでした。
 調査が終わったら昼食です。昼食には、加治川ネットスタッフ焼きたてのアユなど川魚の塩焼きを食べました。また、魚のお代わりする子もあり塩焼きはとても好評でした。
山形調査地点:かじか橋下流
 昼食後、一路山形・小国町五味沢リフレまで移動です。調査場所は「かじか橋」下流床固めの落差工の下です。一通りの説明が終了後全員で生物調査です。水温は思ったほど冷たくなく関川調査地点よりあたたかい感じがしました。子供たちは石をはぐり川虫を探すのですがなかなか見つかりません。地元の人は、7月の豪雨で川石が流され川虫が少ないと言っていました。上下流全体的に川虫の捕獲数は少なかったのですが「きれいな水質の川」と言うことがわかりました。また、漁協の人が投網での魚捕りと岸辺でのカジカの捕りかたなど実演してくれました。投網で獲れた魚はイワナ、ヤマメなど渓流に棲む魚でした。 外での調査を終え、リフレにて屋内での全体のまとめ作業です。各班に分かれ今日の調査結果を大きな紙にまとめ山形県環境保護課の職員さんから説明を受け、山形県かじか橋地点、関川村温泉橋地点においては「きれいな川」であることが実証されたと報告されました。この事業の締めとして元小国高校校長先生と国土交通省羽越河川国道事務所調査課 佐々木さんから「荒川の歴史」と「生き物」についてのお話がありました。
石の裏にどんな生物がいるのかな さぁ、今日のまとめをしてみよう 全部の結果、きれいな川です
ご苦労様でした。ハィ、ポーズ
 04年7月に国土交通省から「日本一きれいな川」であると発表されたきれいな荒川を今回山形県・新潟県の両県の子供たちが県境を越え、共同で調査したことでお互いの地域を知ること出来ました。この事業をとおして子供たちが荒川の上流と下流を理解し地域の財産として荒川をいつまでも日本一きれいな川のまま引き継いでいってもらいたいものです。

朝早くから一日におよぶ行程の中、本当にご苦労様でした。

04/8/3掲載