八ッ面川に『トゲヨ』がいっぱい。

サギよけネット?金魚も入っている!
 7月3日、山形県遊佐町の街中で『イバラトミヨと共存するまちづくり』を視察・体験に行ってきました。この企画は、秋田県、山形県のイバラトミヨと多様な生き物たちと共生する地域づくりの一環でのものです。

 山形県遊佐町では、月光川の魚出版会の会長本間さんと鈴木康之さんから、八ッ面川の歴史と共生型川に至るまでの経過等のお話を聞くことができました。八ッ面川は、ちょっと前まで遊佐町の重要な農業用水路、生活水路でした。しかし、住宅からの生活排水により川が汚れ進んできたそうです。平成5年からの工事が決まるでの間、川の保全を訴える人々がイバラトミヨをはじめとする多様な生き物の事を訴え、住民に訴えた結果、住民は三面コンクリート水路をあきらめ、『生き物たちの生息環境』と住民の『ぎりぎりの意向』を水路工事に反映させた、さすばらしい思いの詰まった水路でした。

川に人々が集える工夫が多い イバラトミヨの営巣
 八ッ面川は、月光川上流からの分水路で多くの流入水と鳥海山の麓に位置することでどこからか湧き水が自噴してくる水との事で水温17℃、新発田市太斎地区天辻川によく形態の河川でした。新発田との共通項もここにあるのかな?と思いを深くしました。また、この川の幅、大きさが『新発田川』に良く似ていることも付け加えておきます。

 初夏のノンビリとした農村の雰囲気は、どこでも同じ良い気持ちがします。この川には、よく見ると錦鯉の稚魚が泳いでいたり、金魚、オイカワ、メダカが泳いでいたりいろんなコンセプトがありおもしろい川でした。
 田んぼで農作業しているおばさんが、私たちに話しかけて来てくれました。「この川に来てくれて本当にありがとう。ありがとう」やはりこの川がつなぐ人と人の絆を感じることが出来ました。
 住民による要求も満たしながらいろいろな形で混在している人々の思いを、今回案内してくれた鈴木さんが「この川は、イバラトミヨだけの川でなくいろいろな生き物と人々の思いがこの川に詰まっている。」「最後は地元の人たちがこの意義をわかってくれたことがすばらしい地域」と、言っていました。
 川を健全な環境にすることが、地域の人々に誇りを与えてくれることを実感しました。

  ※遊佐町では、イバラトミヨのことを「トゲヨ」「トゲオ」よ呼んでいるそうです。

地元の鈴木さんより説明を受ける 上流には、所々にアヤメを植えてある 水質向上に?水車?

04/ 7/ 10掲載