加治川桜を調べる

テングス病発見、枝を切る 野焼きで根本被災
 4月18日、加治川を愛する会の依頼で加治川堤の生育のわるい桜の調査を実施しました。
当ネットの田中副理事の指導もと、愛する会の市島、木村、諸橋、池田諸氏の幹部の参加者らと現地を巡りました。
会より生育のわるい箇所を見て欲しいとのことに対して田中副理事はまず土を掘って調べてみたいとのことで、樹の根元と、2m離れた場所の土の状態を調べてみました。

赤土の下は砂だ 砂では育ちません
調べてみると、桜の植えられている堤の表土には硬い赤土が30pから40cm敷かれておりその下に砂質土が敷設されていました。この赤土では水が浸透しないこと又、根が張り難いのと、下の砂質層では入った水がすぐに抜けていくとのことでした。
また周囲の法面には春前の土手の野焼きの跡が一面にみられ、桜の支柱や樹の根元をも焦がすほど火が達っしており、今年の蕾の途中で生育が止まってしまったものの原因ではと疑われるものがありした。

外での調査ご苦労さまでした。
またいくつかの木にはテングス病もみられ、これはその場で除去し処置を施しておきました。さらに、風雪の強い場所では樹形が偏向しており、やはり土手特有の風環境下での影響もあるのではないかと思われるとのことでした。

一方で比較的順調に生育している木については、その土壌が砂と土分が適度に混ざり合って根の生育の阻害していないことが確認されました。
総合的には、どれか一つの原因ではなくそれぞれが複合的に混ざり合わさっての原因だろうということでした。


田中さんから調査報告 安藤潔氏講演会
午後からは愛する会の一般会員らにも午前中の成果を現地と学修センターで説明をしました。当面の維持保全についての活動の課題と方向性が検討されたところです。

また、村上の桜丘高校を退職後に桜について研究している安藤 潔氏の「桜と日本人」についてその諸説を出版された同本のいきさつ共々興味深く聞くことが出来ました。

今後の双方の会の交流活動が加治川桜堤の育成に繋がるとの加治川ネット21若月理事長の閉会の挨拶で終了いたしました。参加された方々ご苦労さまでした。

04/ 4/22掲載