トゲソ観察会&シンポジウムに参加して
篠 田 令 子

 

 晴天に恵まれた4月29日、五泉市のトゲソを守る会の主催による「トゲソ観察会&シンポジウム」に参加してきました。
 今回、ネットから参加したのは、シンポジウムのパネリストの藤田さん、それから渡辺(利)さん、遠藤さん、阿部さん、そして私の5人。午前が土堀の保護池でのイバラトミヨ(トゲソ)や水中昆虫の観察会と地元の散策と野草つみ、昼食(野草の天ぷらと豚汁つき)をはさんで、午後は公民館でシンポジウムと懇親会という日程でした。

トゲソの生息地:五泉市土掘地区にて

 観察会にはトゲソの会の方をはじめ、地元区長さん、子供たちなど(総勢30人くらい。実際はもっと多かったかもしれません)が参加。一時間強でしたが、イバラトミヨやアブラハヤ、スナヤツメ、ザリガニなどが確認されました。特にイバラトミヨの巣や産卵期でおなかに卵を抱えたイバラトミヨを実際に見ることができたのは、私にとっては大収穫でした。しかし、今回が7回目の観察会だそうですが、産卵を控えたこの時期に、川に網を入れていいのかなという疑問も残りました。

産卵期に入りおなかが大きくなっている。

 それに続く地元散策は、湧水の流れる水路を見ながら野草の説明を聴いたり、実際に湧水を飲んだり。説明者の坂下先生(阿賀川・川の達人の会)のユーモアを交えての話が楽しく、もっと聞いていたい気がしました。
 
午後のシンポジウムは、「ベト」の会柴田東さんの特別講演「五泉市の湧水と地下水の動向について」に続き、中条町「イバラトミヨ水芭蕉の会」、新発田市「加治川ネット21」、五泉市「五泉トゲソを守る会」からそれぞれの取り組み報告がありました。
 我が「ネット」の発表者は藤田さん。六日町でのイバラトミヨの発見、湧水ではない場所に棲む新発田のイバラトミヨの意外性、生息環境、米倉でのアンケート結果を交えての報告など、短時間でしたが、ネットの会員である私が聞いていても参考になる報告でした。

藤田さん:新発田で発見されたイバラトミヨのお話

 懇親会場の九区公民館は保護池の近くにありますが、ここで飲んだ水のおいしかったこと。五泉の水道水は深層水を汲み上げているからという水道局の方の説明で、なるほどと納得しましたが、後で「実はここは水道ではなくて、地下水を使っている」とわかり、改めて湧水の豊富な五泉の自然に納得しました。
 昨年夏、新発田市でイバラトミヨが確認されて以来、加治川ネットでは、環境フェアをはじめ、いろいろな機会を通し、イバラトミヨの大切さをPRしてきたものの、生物に疎い私は魚の区別がつかず、なかなか積極的なPRができませんでした。これではいけないと、先回の中条町での観察会、今回の観察会へ参加となりましたが、少し「イバラトミヨ」について分かってきたような気がします。


 03/05/05掲載