第6回環境講座
 
「阿賀北池沼調査」報告

     文 責  肥 田 野  繁 晴

菅谷小学校前にて
校庭にもたくさんの植物があるよ。

 10月26日(土)、加治川ネット21水辺の大楽校「阿賀北池沼調査」が新発田市公民館との共催行われた。新発田市カルチャーセンター駐車場から車に乗り合せて集合場所の菅谷小学校に向かう。私の車には東新町から参加の渡辺さんがお孫さんと乗り、今日これからの行われる池沼調査を楽しそうに話していた。そうこうするうちに菅谷小学校着くと、校舎前の幅50cm位の水路で藤田さん親子が網で何かを採っていた。
 参加者の受付をした後、公民館長の篠田さんと加治川ネット21の若月会長から挨拶があり、今日の講師が紹介される。水生動物担当は先ほど網で何かを採っていた藤田利昭さんで、採取したオニヤンマトンボのヤゴ等を見せながら説明する。植物は植木拓也さんで資料として配布した図鑑の訂正をし、校舎前で採取した植物を説明する。
今回の参加者は、小学生15人、大人(会員を含む)17人で天気を良く、祖父と孫やお母さんと一緒の参加で、普段、野原で遊ぶ機会が少なくなっただけに楽しい調査となった。

小 出 堤
長さ68m、奥行き50m、に何が棲んでいるのかな?

 第1調査地点は小出から五斗蒔方向に行き、開墾した畑の杉林の中にある用水池(小出堤)である。車を降りて歩き始めて直ぐに植木さんが珍しいものを見つける。マムシ草の実で、赤い小豆大のものが5cm位のトウモロコシ状に付いている。マムシ草は毒があるとの説明とともに、何と食用のサトイモの仲間であると説明がある。池に行く間でも葛や2m位に伸びた蕨などを見ながら賑やで、私が名前を知っ

第1調査地点 小出堤
水生生物を捕獲 水辺の植物を調査

ていたのは収穫を終えた畑にところどころ伸びていたアスパラガス位であった。
 調査地の池は、堤の長さが68m、奥行き50m位で、深さは40〜90cm位。早速、胴長靴で身支度を整えて、水生動植物の調査とともに、周囲の植物調査を行う。動物はドジョウ、他にチスイビル、ヤゴなどがいた(詳しくは藤田さんの報告で)。植物ではハンノキ、ヒメシロネなどがあった(詳しくは植木さんの報告で)。これで第2調査池の期待がふくらみ、国道290号の下中山へと移動する。

第2調査地点 山際の水路
ホトケドジョウがいた。

 第2調査池は、山の傾斜に沿った段々田のほぼ下流に位置し、結構深そうである。池の下流側に集合したのもの足場が狭く、活動しにくいので少し上流側に移動する。会員の相馬さんが魚影を見た、水田から池に注いでいる水路に網を入れて採取にかかる。藤田将君がダルマドジョウを網ですくう。講師の藤田さんからダルマドジョウは新潟県の絶滅危惧種の指定されているとの説明がある。その後も網には多くの魚などが入り、参加者一同感激する。植物では、ガマノホやウバユリなどがあって、身近ある多くの動植物を再認識した。気がついたら正午を過ぎていて、昼食場所の米倉「ねむの木広場」に移動するが、風が強くて寒くなってきたので若月会長の事務所で昼食となる。昼食は会員の宮野さんが担当し、4種類のオニギリ、きのこ汁とお新香でピクニック気分で堪能する。
 今回の池沼調査では、絶滅危惧種ホトケドジョウにしてもまた、新聞に出ていたが新発田近辺ではいなくなった言われていたイバラトヨミなど、市街地を少し離れただけでも動植物の種類の多い新発田市の自然環境を再認識し、感激し、多くの人達と共有したいものだと感じた。
(資料:動物・藤田利昭さん、植物・植木拓也さん)