加治川ネット21会報誌                      Vol.5    2000/12月

カジカの学君  



北阿賀地区第2回湖沼調査行われる。

                                       環境部長  相馬広治

 
去る11月12日に(日)に21人の参加で第2回目の阿
賀北の湖沼調査が行われました。
調査場所は、昨年と同様の菅谷〜川東〜赤谷地区に限定した
箇所とし、それらを3班に分けて調査を行いました。
朝方は冷え込みましたが、天候にもまずまず恵まれて予定通
りの活動を行いました。簡単な調査内容の説明のあと、各班
とも地図上の印に書き込ま打た池沼をめざして調査に出かけ
てもらいました。今回の調査対象の湖沼は、去年の調査 
に漏れたものや農業用水の利水目的に作られた堰を主として
調査をしてもらいました。
山の中に隠れるようにしてあった池は、見つけるまでは、本当
にこんなところにあるのかと疑いながら歩いて行く場面もあり、
パッと視界が空けてそれらが表れたときには「アッタァ〜」と
 小出山付近(写真は肥田野さん)     いう声が思わず上がるという感じでした。
全体的には昔から農地に利用していた溜池等の利用形態であり、
管理もそこそこされてはいるようでしたが、上流の土砂に次に
埋もれ、水深もほとんど無くやがては消え行く運命にあるよう
にも感じられました。人のあまり行かないような所にほとんど
あるのでゴミの散乱は比較的少ないようでしたが、散弾銃の薬
莢が落ちているのが確認されました。
今後は、今回の調査に漏れたものを含め、来年も引き続き近在
の湖沼調査を行い、その内容のデー夕の蓄積につとめ、今後そ
れらを纏めて調査冊子のようなものにしていきたいと思います。

三光の奥 (写真は猪股さん)



佐々木中学校にて生態系学習会行われる
                             文責 永野 修
去る10月9日、佐々木中学校にて生態系学習会が行われました。

対象は3年生50名と担当教員。前半の1時間はビオトープに
ついての勉強会。これは永野が担当しました。といってもトノサ
マカエルの話や水槽の魚当てクイズ、佐々木のホタルの話など、
ほとんどが雑談のような話ばかり。いかに普段いい加減な授業を
しているかがバレバレの一時間でした。私の成果といえばトノサ
マカエルの生態分布ラインがまた一つ明確になったこと。
「こんなカエルはどこにでもいるよ。」佐々木中の生徒のほとんど
が見たことあり、光晴中で5000円の懸賞金を出しても未だに発
見されていないことを話したら本当に驚いていました。




ちなみに光晴中から佐々木中まで直線で約5q。そのライン上に
トノサマカエルの生態分布ラインがあるのには私自身も驚きました。
後半は若月会長の粗朶についてのお話。
一般的には「環境保護=ボランテイア」的なイメージが強いわけで
すが、それを職業にしている人がいることを知ったことが大きな成
果になったと思われます。
それにしても佐々木中学校の生徒のなんと清々しいこと。
私も一応これでメシを食っているわけですが、「話をしていて楽しい」
と思ったのはひさしぶりでした。新潟の宮浦中で古代カンナの実演会
をして以来のことです。
会の最後に「佐々木中のこの地域には貴重な自然が残っているのですね。




今まであまり意識しませんでしたが、これから大切にします。」という
言葉を聞けたその時、今回の学習会が意義あるものであったことを実感
できました。
最後に、学校サイドを説得し、この会を企画してくださった佐々木中の
姫路先生と、ビオトープのパンフレットを生徒分用意してくれた鹿島建設に
心から感謝を申し上げたいと思います。
お手伝いしてくださった加治川ネットのスタッフの方々ありがとうござい
ました。





第8回全国水環境シンポ&交流会に参加して
                                                                       若月学
                                  
10月14日新潟・ユニゾンプラザにて約300名の参加で水環境シンポが開催されました。
シンポの開催にあたって、新潟実行委員長の大熊孝(新潟大学)教授の挨拶がなさ
れした。大熊先生のキーフレーズは「ゆっくりと蓄積された時間」・・100年・
200年掛かって作られた川を改修で激特事業で5カ年計画で作り上げていく川づく
りに疑問。このシンポでは、「ゆっくりと時間をかけつつ地域資源を生かす川づくり」
を共通理念に高められることを期待しますと結んだ。







 基調講演は、加藤敏春氏・エコマネーネットワーク代表のお話で、エコマネー実践
例を話してくれました。システムとしては、「エコマネー」・「エコライフ」は、自分の
できることを会に登録しておき、お店でエコマネー(紙札)を購入、エコマネーで会内の
人に自分の教えてもらいたいことややってもらいたいことを頼める。心と心のネットワー
ク作りを再確認する。個人として他人の役に立つことの意義、ひとりの経験を人のために
伝授する尊さなど興味あるお話でとても感心しました。
 




私が参加した「川づくり・地域づくりの合意形成」の分科会では、川づくり・地域づくり
の合意形成の内容でしたが、論点の中心が四国・吉野川第十堰の問題になり当事者たちの主
義主張交錯して合意形成がなされないままに終わってしまいした。
 あらためて合意形成の難しさを実感しました。・・・・・おわり