第2回「ラムサールシンポジウム新潟」
              公開シンポジウムに参加して

                          永野 修

その@コハクチョウのお話
 講演者の神谷要さん。島根県の米子水鳥公園から遠路はるばるおいでいただきました。
 島根県がハクチョウ飛来のほぼ南限になるようです。
 コハクチョウの渡りと生態が話の中心でした。
 今回の講演でわかったのですが、このあたりで見られるコハクチョウは北極海沿岸のツンドラ地帯から飛んでくるんですね。
 ちなみに私はずっとこの辺りにいるハクチョウをオオハクチョウだと思ってました。
 オオハクチョウはコハクチョウよりももっと内陸のタイガ地帯から飛来し、日本では東北、北海道に多いのだそうです。
 でも、昔、水原の瓢湖のハクチョウはオオハクチョウの方が多かったような気がするのですが、
 ちなみに水原には「あなた、まるでハクチョウのようだ。」(その口うるさいことといったら。)という女性に対するほめ言葉?があるそうです。
 
そのAトキのお話
 佐渡トキ保護センター所長 近辻 宏帰さんは東京生まれ。大学を卒業してから佐渡に来られたそうです。
 今、佐渡にトキが20羽近くいるって知ってました?
 今はもう生まれてくるヒナに名前も付けず、足輪の色で血族を分類するだけなんだそうです。
 100羽に増えたら野生化させたいのだそうです。それもあと5〜6年で実現させたいのだとか。話を聞いていて、なんかできそうな気がしてきました。
 トキはその生態が「田んぼ」に順応するように進化してきたのだそうです。
 濁った田んぼの中でもドジョウを採れるようにくちばしの先にも触覚器官があるとか。
 だから、人間との共生が生存の条件なのだそうです。
 野生化するには天敵の駆除やエサ場となる田んぼの整備等、まだまだ課題はあるそうですが、少なくとも私達が生きているうちに佐渡で野生のトキが飛ぶ姿が見られる可能性がありそうです。
 スタッフとして参加したのですが、とても楽しく話で、あっという間に終演時間となってしまいました。
 ハクチョウにしろ、トキにしろ、強い意志をもって環境をよくする努力が必要だなと思いました。  

平成13年11月23日(金) 18:30〜20:30    新潟市民プラザ(NEXT21 6F)にて