オウインノ尾根から北股岳

登山道調査に行ってきました。
2004年 7月4日 

※湯ノ平温泉迄は通行可能となりましたが、林道を約8.2km歩かなければなりません。(2009年10月1日)


 メンバー :下越山岳会6人
オウインノ尾根の登山道調査ということで、私の所属している山岳会が依頼され、その支援で加治川ダム〜湯ノ平温泉〜北股岳に行ってきました。 現在、赤谷林道は落石の危険があるので、昨年1年間閉鎖しており今年も閉鎖中で、一般登山者は通行禁止なのである。 加治川ダムから掛留沢駐車場まで約9kmある、しかしダムの所に鍵の掛かったゲートが2つあり、一般車は入れない。この林道は落石がいつあるか判からない状態であり、道路上にも小さな石がたくさん落ちていた。林道の標識も崖側のポールも全部外されており、ここを通過するのは薄気味が悪い。 この林道を整備するのには数億円が掛かるとのことである。掛留沢〜湯ノ平温泉間の登山道は一部が崩落しており、緊張を強いられる所があった。 湯ノ平温泉小屋は2年前に建て替えられたばかりの新しい小屋だが、実際使われたのは一昨年の1年間だけであり、とてももったいない。避難小屋なので鍵は掛かって無く、内部にはいることが出来た。そしてここで一泊する。
湯ノ平からの登山道はいきなりヤブの状態で、先頭を行く人は朝露に濡れ、露払いである。鳥居峰からのヘツリ道は、一部ピッケルで足場を造りながら通過、滑ったら遙か下まで滑落する所である。 登山道がしっかり残っている所もあるが、小さなヤブが中峰まで続く。 中峰〜北股岳間は、ほとんどがヤブの状態。背丈位のある所も数カ所あり、一昨年下山中の登山者が遭難騒ぎになった所である。この辺は自然の回復力が早いのか、登山道がヤブに覆われておりよく分からない状態であった。ガスられたら方向を見失うだろう。 北股岳山頂のオウインノ尾根下山口に「未整備のため通行しないでください」との看板が掲げてあった。市、県、国も財政が厳しい中、林道整備費を捻出するのは厳しい状態であるだろうが、せめて湯ノ平温泉まではぜひ整備をして貰いたい。このままの状態ならばオウインノ尾根は廃道になる。今まで毎年7月の第1土、日曜日は飯豊連峰北股岳の山開き行事で、湯ノ平温泉小屋に大勢泊まり夜は小屋前で大宴会をして、翌日に北股岳往復登山が長年実施されてきた。 もうあの光景は見られないのか、寂しい感じである。


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