赤木沢(北アルプス)

2003年8月23日 〜2003年8月24日

メンバー:小川(担当) 高橋、藤井、大河原、石井、渋谷、武藤(た)、仁瓶、渡辺
コースタイム
8月23日(金) 
1905五十公野公園出発 2038米山IC休憩 2230立山IC 2255有峰林道入口駐車場着
2310テント設営完了 010就寝 
 8月24日(土)
0450起床 0545テント撤収 0600有峰林道入口発 0635折立着 0704折立ヒュッテから登山開始
0822三角点休憩(1870m)0916休憩(2120m) 1025太郎平小屋 1122太郎平小屋発
1202 休憩(沢)1313カベッケ原 1320薬師沢小屋着 1700薬師沢小屋で夕食 1830消灯
 8月25日(日)
0430起床 0533薬師沢小屋出発 0710赤木沢出合 0850大滝 0942−1025(2370m)
1030空沢になる 1052登山道合流 1143赤木岳 1206北ノ俣岳 1315-45太郎平小屋
1547折立ヒュッテ下山 1612駐車場着 1751亀谷温泉 1818立山IC 2214五十公野公園着 
前夜発で石井、渋谷の車で五十公野公園を出発。空を見ると南東の方向にひときわ輝く星が見える。大接近している火星だ。明日は晴れそうである。有峰林道入り口に到着すると入り口はゲートがしてあり、先に行くことは出来ない。ここは有料道路で6時から20時の間だけしか車を通さない。早速駐車場の隅にテントを張り手際良く、設営完了する。我々の後にも燕市のグループが来てテントを設営した。そして早速テントの中で天気祭り。0時過ぎ頃、燕市のテントから我々の所に向かって1人来る。何か言いたそうな雰囲気が判る。「遅いので静かにして下さい」という雰囲気である。言われる前に謝り、片づけて就寝。標高で400m位なのだがテントの中は暑くて寝苦しかった。翌朝各自朝食を摂り、テントを撤収してゲートのオープンを待つ。ゲート前はすでに16台の車がオープンを待ちわびて列んでいた。折立駐車場は満杯で道路脇に車を駐車する。 天気は晴天、それぞれ支度をして登山開始。登山道はよく整備されており、途中からは長い木道を進む。木道の脇は高山植物の復元工事として、コモが両脇に敷き詰められていた。高度が上がるにつれ、遠くに大日岳や剣岳が、目の前には薬師岳が見える。広い草原のような太郎兵衛平を過ぎ、やがて太郎平小屋に到着する。周りはたくさんの登山者で賑わっていた。薬師岳に登りたいが、地図を見ると時間的に無理である。小屋で冷たいビールを購入して飲む、とても美味しい。小屋からは、薬師岳、水晶岳、鷲羽岳、北釜尾根、双六岳、黒部五郎岳、等360度パノラマ風景が楽しめた。稜線上はミヤマリンドウ等のお花畑。ここから(2370m)から薬師沢小屋(1912m)迄下降する。途中にはモウセンゴケがあった。そして予定よりも早く薬師沢小屋到着。小屋は60人位宿泊するとの事、布団2枚に3人位のスペースでした。部屋名は薬師で2段ベッドの上下で7畳の広さ。早速荷物を部屋に置き、河原に降りて一人一品、持ち寄りのツマミで盛大に天気祭りを実施。薬師沢は小屋の汚水が沢に流れ非衛生的な感じである。本流は冷たくて、とても綺麗だが、これが合流して黒部の川となるが、この状態を見ると下流の水はとても飲めない。夕食は山小屋にしてはとても豪華でした。部屋に戻り大河原さん講師で、全員ザイルワークの講習を受ける。翌朝、食堂前は多数の人が列をなしていた、我々は弁当で受領、そして小屋前で沢登りの準備をして出発する。足下を見ると地下足袋にワラジ、渓流シューズ、渓流足袋といろいろである。全員ヘルメットにハーネス着用で、先頭は大河原さん2番目は藤井さん、最後尾、小川さんで出発する。黒部川の本流は幅が広くて又とても冷たい。腰まで水に浸かり右岸に行ったり、左岸に行ったり、渡渉を数度繰り返し前進する。前方に1グループが先行しているが、なかなか追いつけない、逆に後から来たグループに追い越される、又その後に来たグループも我々に迫って来た所で、予定より遅れて赤木沢の出合に着く。黒部川と赤木沢が合流して勇壮な景観である。赤木沢に入り小屋から貰った弁当で朝食。水は澄んでいてとても綺麗だ。綺麗なナメ滝が次から次にと現れる。昨日の天気祭りのお陰か、天気も良く快適に遡行する。小川さんが「シャワークライミングで楽しみましょう」と言うが、ザックの中のデジカメやICレコーダーが気になり、なかなか勇気が出ない。ある滝で大河原さんが、高巻きせずに胸まで水につかり、果敢にアタックして直登した。我々は高巻きして見ていたが気持ちが良さそうだ。次の段々状の瀧で、藤井さん仁瓶さんがシャワークライミング、私も負けずについて行く。気持ちがよい。赤木沢は標高が高く開けていてせいか、明るい雰囲気の沢だと思った。持久力の差なのか。他のグループをみんな追い越し、いつの間にか我々グループが、一番先頭を歩いていた。やがて目の前に大きな瀧が現れる。大滝である。2段35mで30m地点から水が落ちるとの事。滝壺は深く青々としており、周辺では水が霧状になり虹が見える。とても雄大で綺麗な瀧だ。直登はとても出来そうもないここは左岸から高巻きする。一時高巻き中にルートを失い緊張するが、上がってみると2段目は意外となだらかで、緊張も和らぐ。やがて沢も細くなり、2300m付近で大休憩。今回の担当者がお勧めの、黒部の源流で割った、水割りウイスキーを飲む。とても美味しい。最後の詰めは、水流が途切れてゴーロ状になり、その上部は広い草付きのお花畑でした。ミヤマリンドウがたくさん咲いている。先頭の大河原さんが雷鳥と遭遇、残念ながらすぐにヤブに隠れて、我々は見ることが出来なかった。そして赤木岳と中俣乗越の、中間付近の登山道と合流。ここで登山靴に履き替え、太郎平小屋に向かう。皆さん休憩もせずに、歩くのが早い。5時間も沢登りして来た様には、見えない程元気である。小屋に到着すると生ビールを飲む、沢を無事遡行した達成感と安堵感もあり、何とも言えない美味しさである。ここからの下りも又早かった。コースタイムの約半分の時間で折立に到着する。途中で会った女性から、黒部川の本流は毎日変化し、決まった遡行コースは無く、何度も対岸に渡渉しながら、行かなければならない。又以前は、赤木沢の大滝は右岸から高巻きした、とのお話を聞きました。
天気に恵まれ、北アルプスの稜線がよく見え、その雄大さを改めて実感しました。
 

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