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ES細胞の移植手術にゴーサイン(英国発)


 英下院で今日、胎児の幹細胞の病気治療への使用を認める法案が圧倒的大差で可決されました。この可決により、最も恩恵を受けるのはパーキンソン病だとも言われています。実際どの程度の恩恵が期待できるかは今後さらに詳しく報道されることと思われます。

 一番の注目すべき点は、患者の議員への説得攻勢がなければ、否決されていただろうということです。患者が議員を教育し、この治療法が人類の恩恵になることを納得してもらい、反対から支持に姿勢を転換させる大きな力となったのです。英国の動きの意味するところは大きいです。

 この議員説得の仕掛け人は、友人のパ病患者Aさんです。Aさんは数年前、新聞にこの問題で「形のない胎児の人権を言う前に、今生きている者の生きる術を与えて欲しい」とES細胞の移植技術の推進に尻込みしている政府を批判しました。

 この記事が英リサーチ推進患者グループ「SPRING」を奮い立たせ、パ病協会を含めた難病組織全体の運動に盛り上がっていきました。彼女は前回のSPRINGの会議でみんなから大きな賞賛の拍手を受けました。「患者がやらなければ誰もやってくれないのよ」というのがAさんのきまリ文句。英国のパーキンソン病患者の将来が、彼女の新聞の投稿で変わろうとしています。(と)


 これはP病関係者にはすごいニュースです。Aさんの積極的な姿勢はすばらしい。日本の片隅からも拍手を送ります。倫理的な問題もいろいろ挙がってくるでしょうが、イギリスでは議論も深まりそうですね。やっぱり イギリスは面白いかな。(k)


 BBCの下記の内容では、私がAさんから聞いた内容と幾分違います。ゴーサインというより、研究上はOKだということ。でもゴーサインなのかしら。日本ではこの点では、もう合法的にもOKなのでしょうか。

 英国では今回、「胎児の医療研究目的の利用に関する法律」の修正案可決により、これまでの不妊治療に加え、病気治療の研究にも胎児を使うことが新たに認められたことで、法律的には倫理的問題はクリアされたと聞いていますが。

 http://news.bbc.co.jp/english/sci/tech/newsid%201978000/1078639stm

 ただ気になるのは、今日の海外MLで、重度のパーキンソン病患者には効果が期待できないようなことが書いてあったのですが、、、。(と)